太陽光・風力発電はダメという洗脳工作に必死、伊藤敏憲
2012-02-10
2月7日のNHKクローズアップ現代「動き出した電力ビジネス」では、“アナリスト”伊藤敏憲なる者がとんでもない洗脳工作を展開していました。番組の趣旨としては、PPS(特定規模電気事業者)による電力供給事業が活発化し、電力供給体制に革新をもたらそうとしている、というもののようなのですが、そこで登場したコメンテイターが、トンデモ・アナリストでした。この男、伊藤敏憲にしたところで、まずは地球温暖化対策として再生可能エネルギーの活用が不可避であると述べはするのですが、その後が次のような発言です。
「ところがですね、供給力という観点で考えると、その(再生可能エネルギーの)効果というのは限定されるんです。足元の最も大きな問題というのは供給力が不足しているということなんですが、太陽光、風力、大量導入が期待されているこの二つの電源というのは、電力の需要と供給力との間に強い相関関係が見られないんですね(・・・需要が増加する時期においても必ずしも発電量が増えるとは限らない・・・)。太陽光については発電設備の容量の1割程度しか供給力としては期待できない、風力については実は、安定化するための例えば蓄電システムの容量程度しか期待できないという、そのような評価が与えられているんです。ということは、需給対策としてはあまり大きな効果を再生可能エネルギーに期待してはいけないということになるわけですね。」
これって、原発擁護派の主張そのままではないですか。誰が「そのような評価」を与えているのかといえば、電力会社です。まともに信じて言っているならば、伊藤敏憲とは、よほど頭の弱い人ということになります。なぜって、太陽光発電について考えてみましょう。供給力として期待できるのは発電容量の「1割程度」と言いますが、天気番組を思い浮かべてみます。日本列島の9割が雲に覆われた衛星写真なんて、見た人がいるでしょうか。どこかでもっと必ず日は照っています。太陽光発電が不安定なのは、地域の縄張りを絶対条件として、電力会社が給配電ネットワークを広域接続するのを妨害しているからです。日本全国で見れば「発電設備の容量の1割程度しか供給力としては期待できない」などということはありません。誰が考えたって簡単にわかる真実です。風力にしても同様です。どこかで必ず風は吹いています。ある程度以上の広さに渡るネットワークを構築すれば、充分安定的な電源として利用できることは周知の事実です。問題は電気のやりとりを妨害している地域独占電力会社なのです。
キャスターの国谷さん、そのあたりはちゃんと勉強していたようで、即座に突っ込みました。
「(電力供給を)安定させるためのいろんなインフラ整備も必要といわれていますね。」
つまり、あなた(伊藤)は「不安定で使えない」と言うが、“ちゃんとインフラ整備すれば、使えるでしょう”、と。
困った伊藤敏憲、北海道から風力発電された電気を持ってくるためには巨大な送電網が必要ですし・・・、つまり、大きな設備やソフトが必要で、「投資の負担は国民が負担しなければならない」そして、「ニーズがあるかどうか判別できない」。いやしかし、この番組の前半は、電力会社のバカ高い電気料金よりも、はるかに安価に電気を売っていながら儲けている、そしてニーズありまくりで需要に答えられなくて困っているPPSの話だったんですけどね。アホか。
PPSは投資込みで、電力会社より安く電力供給しているのです。コストダウンが続いているので、近年のうちに、エクストラの資金援助がなくても(国民負担がどうのこうのと言わなくても)太陽光発電が他の発電手段と対等に営業できるという試算も出ています。まあ、電力会社の妨害さえなければ、ということになりますが。
これが、UBS証券会社株式調査部シニアアナリスト兼マネージングディレクターにして、経産省の電気事業分科会委員。伊藤敏憲。ただのアホなら、さっさと引っ込んで欲しいが、電力会社の代弁者として電力会社にパックアップされてやっていくんだろうな。鬱陶しい。
youtubeでも、「こいつ原発再稼働を前提にしてしか話してない」と突っ込まれています。
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