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【Cs137の降下】玄海原発だったら(7)東北東風

2014-03-22
 福島原発の際、季節風の関係で、放射性物質の多くは太平洋方向に飛ばされていると考えられます。しかしリアルタイムで船を出して降下物質の観測をするなんてことはできようはずもなく(被曝の危険もあるし)、データとして上がってこないので、(事故後測定された)陸地に降った放射性物質の状況から福島原発事故の影響を考えがちです。
 しかし、他の原発で事故が起きた場合、風向き次第では、福島では“海に去った”状況が陸地で再現されることだってあり得ます。
 そこで、福島事故の洋上シミュレーションを、他の原発に重ねる、重ねあわせ図を作成してみます。セシウム137に関するシミュレーションの重ね合わせです。原図などはこちらです。なお、原図と現在の状況を見比べてみると、オレンジの領域はほぼ帰還困難区域となり、黄色の領域は半分程度、居住制限区域となると考えられます。
 今回は、佐賀県玄海原発についての7回めです。福島事故のシミュレーション図を並行移動した上で、時計回りに60度ほど回転してみました。前回は玄海原発が福島第一なみの事故を起こした場合、壱岐・対馬が壊滅するという話でしたので、五島列島はどうかな、という図です。この地域、東北東の風は、あまり多くはなさそうですが、もしそういった風が吹いた場合です。平戸はもちろん平方kmあたり10万~25万メガベクレルというオレンジの領域にすっぽり入ってしまいますので、帰還困難区域となり、その先、上五島あたりまで居住制限区域となりそうです。下五島は居住制限区域を免れるかもしれませんが、ほとんどが平方kmあたり5万~10万メガベクレルという黄色の領域の中となります。

Cs玄海60




・背景とした地図はKenmapで作成した白地図です。フリーソフト作成者のT. Kamada様、ありがとうございます。


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【Cs137の降下】玄海原発だったら(6)南南東風

2014-03-15
 福島原発の際、季節風の関係で、放射性物質の多くは太平洋方向に飛ばされていると考えられます。しかしリアルタイムで船を出して降下物質の観測をするなんてことはできようはずもなく(被曝の危険もあるし)、データとして上がってこないので、(事故後測定された)陸地に降った放射性物質の状況から福島原発事故の影響を考えがちです。
 しかし、他の原発で事故が起きた場合、風向き次第では、福島では“海に去った”状況が陸地で再現されることだってあり得ます。
 そこで、福島事故の洋上シミュレーションを、他の原発に重ねる、重ねあわせ図を作成してみます。セシウム137に関するシミュレーションの重ね合わせです。原図などはこちらです。なお、原図と現在の状況を見比べてみると、オレンジの領域はほぼ帰還困難区域となり、黄色の領域は半分程度、居住制限区域となると考えられます。
 今回は、佐賀県玄海原発についての6回めです。福島事故のシミュレーション図を並行移動した上で、時計回りに170度ほど回転してみました。今回は夏の季節風ということになります。壱岐は平方kmあたり10万~25万メガベクレルというオレンジの領域にすっぽり入ってしまいますので、帰還困難区域となり、人は住めなくなるでしょう。対馬は全域、平方kmあたり5万~10万メガベクレルという黄色の領域となりました。おそらくかなりは、人の住めない状況(居住制限区域)となるでしょう。

Cs玄海170



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【Cs137の降下】玄海原発だったら(5)西風・・・福岡市壊滅

2014-03-07
 福島原発の際、季節風の関係で、放射性物質の多くは太平洋方向に飛ばされていると考えられます。しかしリアルタイムで船を出して降下物質の観測をするなんてことはできようはずもなく(被曝の危険もあるし)、データとして上がってこないので、(事故後測定された)陸地に降った放射性物質の状況から福島原発事故の影響を考えがちです。
 しかし、他の原発で事故が起きた場合、風向き次第では、福島では“海に去った”状況が陸地で再現されることだってあり得ます。
 そこで、福島事故の洋上シミュレーションを、他の原発に重ねる、重ねあわせ図を作成してみます。セシウム137に関するシミュレーションの重ね合わせです。原図などはこちらです。なお、原図と現在の状況を見比べてみると、オレンジの領域はほぼ帰還困難区域となり、黄色の領域は半分程度、居住制限区域となると考えられます。
 今回は、佐賀県玄海原発についての5回めです。福島事故のシミュレーション図を並行移動した上で、反時計回りに90度ほど回転してみました。今回もこのあたりの冬の季節風として珍しくもない、西風の場合です。実際、福岡・佐賀・長崎の3県合同避難訓練の日が、このような風でした→「放射能雲への突撃/玄海原発3県合同避難訓練」。このような風の場合、福岡市はかなりの部分、平方kmあたり10万~25万メガベクレルというオレンジの領域となります。福岡市全域、人の住めない状況(帰還困難区域~居住制限区域)となるでしょう。北九州市あたりでも、べったり黄色の領域の中ですから居住制限区域になるところがかなりありそうです。

Cs玄海-90


 この原発、および、やはり九電が運営する川内原発では、原子力規制委員会の安全性審査で、一昨日にかなりの動きがありました。

 「玄海原発の揺れ想定 九電、基準引き上げ」(佐賀新聞 3月6日)
 「優先審査、川内前進 原子力規制委 [鹿児島県]」(西日本新聞 3月6日)
 「川内原発の基準地震動想定『ほぼ妥当』 規制委、優先審査へ前進か」(南日本新聞 3月6日)

 規制委審査の最大の山とされる基準地震動(想定される最大の揺れ)の確定、川内では了承されたようです。玄海ではまだ一部検討項目が残っているようですが、各記事の書きぶりでは、これも時間の問題のような雰囲気です。まあ、そろそろ再稼働したくてしょうがない規制委でしょうから、九電がもっともらしく作文して提出すればOKとなるでしょう。極めて危険な状況です。



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【Cs137の降下】玄海原発だったら(4)西北西風

2014-03-01
 福島原発の際、季節風の関係で、放射性物質の多くは太平洋方向に飛ばされていると考えられます。しかしリアルタイムで船を出して降下物質の観測をするなんてことはできようはずもなく(被曝の危険もあるし)、データとして上がってこないので、(事故後測定された)陸地に降った放射性物質の状況から福島原発事故の影響を考えがちです。
 しかし、他の原発で事故が起きた場合、風向き次第では、福島では“海に去った”状況が陸地で再現されることだってあり得ます。
 そこで、福島事故の洋上シミュレーションを、他の原発に重ねる、重ねあわせ図を作成してみます。セシウム137に関するシミュレーションの重ね合わせです。原図などはこちらです。なお、原図と現在の状況を見比べてみると、オレンジの領域はほぼ帰還困難区域となり、黄色の領域は半分程度、居住制限区域となると考えられます。
 今回は、佐賀県玄海原発についての3回めです。福島事故のシミュレーション図を並行移動した上で、反時計回りに60度ほど回転してみました。今回も冬の季節風のごくありがちな方向、西北西風の状況です。佐賀県北部~東部はもちろん、糸島市から筑後・久留米にかけて、ダメです。

Cs玄海-60




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【Cs137の降下】玄海原発だったら(3)北西風

2014-02-22
 福島原発の際、季節風の関係で、放射性物質の多くは太平洋方向に飛ばされていると考えられます。しかしリアルタイムで船を出して降下物質の観測をするなんてことはできようはずもなく(被曝の危険もあるし)、データとして上がってこないので、(事故後測定された)陸地に降った放射性物質の状況から福島原発事故の影響を考えがちです。
 しかし、他の原発で事故が起きた場合、風向き次第では、福島では“海に去った”状況が陸地で再現されることだってあり得ます。
 そこで、福島事故の洋上シミュレーションを、他の原発に重ねる、重ねあわせ図を作成してみます。セシウム137に関するシミュレーションの重ね合わせです。原図などはこちらです。なお、原図と現在の状況を見比べてみると、オレンジの領域はほぼ帰還困難区域となり、黄色の領域は半分程度、居住制限区域となると考えられます。
 今回は、佐賀県玄海原発についての3回めです。福島事故のシミュレーション図を並行移動した上で、反時計回りに45度ほど回転してみました。今回も冬の季節風のごくありがちな方向、北西風の状況です。佐賀市は壊滅、大牟田市あたりもダメでしょう。

Cs玄海-45



・背景とした地図はKenmapで作成した白地図です。フリーソフト作成者のT. Kamada様、ありがとうございます。


【Cs137の降下】玄海原発だったら(2)北北西風

2014-02-16
 福島原発の際、季節風の関係で、放射性物質の多くは太平洋方向に飛ばされていると考えられます。しかしリアルタイムで船を出して降下物質の観測をするなんてことはできようはずもなく(被曝の危険もあるし)、データとして上がってこないので、(事故後測定された)陸地に降った放射性物質の状況から福島原発事故の影響を考えがちです。
 しかし、他の原発で事故が起きた場合、風向き次第では、福島では“海に去った”状況が陸地で再現されることだってあり得ます。
 そこで、福島事故の洋上シミュレーションを、他の原発に重ねる、重ねあわせ図を作成してみます。セシウム137に関するシミュレーションの重ね合わせです。原図などはこちらです。なお、原図と現在の状況を見比べてみると、オレンジの領域はほぼ帰還困難区域となり、黄色の領域は半分程度、居住制限区域となると考えられます。
 今回は、佐賀県玄海原発についての2回めです。福島事故のシミュレーション図を並行移動した上で、反時計回りに30度ほど回転してみます。冬の季節風のごくありがちな方向、北北西風の状況です。熊本市あたりまで、居住制限区域となる可能性がありそうです。

Cs玄海-30




・背景とした地図はKenmapで作成した白地図です。フリーソフト作成者のT. Kamada様、ありがとうございます。


【Cs137の降下】玄海原発だったら(1)北風

2014-02-12
 福島原発の際、季節風の関係で、放射性物質の多くは太平洋方向に飛ばされていると考えられます。しかしリアルタイムで船を出して降下物質の観測をするなんてことはできようはずもなく(被曝の危険もあるし)、データとして上がってこないので、(事故後測定された)陸地に降った放射性物質の状況から福島原発事故の影響を考えがちです。
 しかし、他の原発で事故が起きた場合、風向き次第では、福島では“海に去った”状況が陸地で再現されることだってあり得ます。
 そこで、福島事故の洋上シミュレーションを、他の原発に重ねる、重ねあわせ図を作成してみます。セシウム137に関するシミュレーションの重ね合わせです。原図などはこちらです。なお、原図と現在の状況を見比べてみると、オレンジの領域はほぼ帰還困難区域となり、黄色の領域は半分程度、居住制限区域となると考えられます。
 今回からしばらく、佐賀県玄海原発について作図してみます。まずは単に福島事故のシミュレーション図を並行移動してきたものです。佐世保市は帰還困難区域、長崎市も、5万MBq/km^2以上セシウム137が降って来る黄色の範囲の中ほどですから、居住制限区域となりそうです。

Cs玄海00




・背景とした地図はKenmapで作成した白地図です。フリーソフト作成者のT. Kamada様、ありがとうございます。

放射能雲への突撃/玄海原発3県合同避難訓練

2013-12-01
 昨日11月30日、佐賀県・福岡県・長崎県は3県合同で、玄海原発事故の際の避難訓練を実施しました。ここで特に注目に値するのは、避難訓練に際してSPEEDIの放射性物質拡散シミュレーションが運用されたことです。

 「県境越え原発避難訓練 佐賀、長崎、福岡から5000人」(西日本新聞HP 12月1日)
 「訓練で放射性物質の拡散予測システムを運用」(佐賀新聞HP 12月1日)

 ん!? 「SPEEDIの予測について、県は『拡散方向や濃度の広がりなどの参考にはするが、実際の避難は地域防災計画で定めたルートで混乱なく行いたい』との考えを示している。」(上掲佐賀新聞リンク先)。つまり、予測をしても使わない??

 ここで、朝日新聞の記事です。

玄海3県合同避難訓練
(朝日新聞12月1日西部本社版朝刊)

 焦点は真ん中の図です↓
玄海3県合同避難訓練図

 この日の気象条件でのSPEEDIの予測、放射性プルーム(放射能雲)は、見事に西に流れ、(福岡市への)想定避難ルートを覆うという結果が出ていたのでした。福島原発事故で起きた、飯舘村への避難者が自ら放射能雲に突入してしまった惨事の再現です。
 “予測をしても使わない”って、バカじゃないのか!!

 さてそれよりも深刻なのが福岡市です。上のシミュレーションではわずかに北にそれていますが、ちょいと南よりなら、福岡市は市中心部から西半分、玄海原発その場での放出濃度の100分の1程度の汚染に見舞われます。まあ、線の外側だって、それに近い値を記録することになるでしょう。事故が福島級ならば、降雨などの状況にもよりますが、福岡市民150万人に避難の必要が発生する可能性だって充分にあります。というか、それを想定して用意しておく必要があるということを如実に示しているのが上のシミュレーション図です。
 5000人参加の避難訓練なんてじゃ全然役に立たない!! 150万人がどうやって避難できるのか、150万人参加の避難訓練をやってみせろって!! それができてからの話です、玄海原発再稼働の検討は。


【放射性ヨウ素131の拡散】玄海原発だったら(13)北九州市

2013-10-30
 福島原発事故の際の放射性ヨウ素131による汚染状況図ならびに、放射能雲の広がり、非常に広大な地域に及ぶ放射能汚染の可能性を示唆しています(滝川雅之氏・鶴田治雄氏・岡野眞治氏の作成されたシミュレーション・・・NHKスペシャル「シリーズ東日本大震災 空白の初期被ばく~消えたヨウ素131を追う~」1月12日午後9時00分~10時13分 放送で紹介)。
 当ブログでは、汚染状況図と、ある一時点での放射能雲の広がり状況を重ね合わせた図など作成し、季節風との関係を考えてみたりしてみました。
 さてそこで、他の原発で重大事故が起きた場合どうなるのか、この時の“汚染状況+一時点での放射能雲の広がり”図を、他の原発に重ねてみることにします。
 今回は引き続き九州電力玄海原発です。この原発、原子力規制委員会の更田委員の“印象”では、川内より「僅差で有利」とされ、かなり早い時期に再稼働へのゴーサインが出されそうな気配です。だけどちょっと待って下さい。この原発から50kmの距離円を描くと、福岡市のど真ん中を通ります。それも冬の季節風の風下位置です。この原発で冬、過酷事故が起きれば、福岡市だけで150万人を避難させる必要が発生します。はっきり言って不可能です。最悪事態を想定したら、最初から稼働できない位置にある原発です。
 この原発にヨウ素131汚染状況図を重ねてみます。事故が起きれば下図のようにもなりかねず、再稼働は勘弁願いたいものです。

ヨウ素131玄海-288

 ピンクの“放射能雲の広がり”は、あくまで2011年3月15日10時時点のもので、ゆらゆらたなびき広がる一瞬の姿ですから、「あ~、このあたりに放射能雲が掛かることもあるのだな」程度の意味ですが、気象・地形その他の条件によっては、このあたりまでホットスポットができる可能性があるということになるでしょう。また、汚染物質を含んだ気体は、一様に薄まるのではなく、濃いところと薄いところがマーブル状になって広がりますから、ちょうどピッタリのタイミングで、濃いところを吸い込めば、それなりの被曝をする可能性もあることになります。
 今回は北九州市です。前回とは汚染地域図反対側の、10万Bq/m^3hr以上汚染される緑の領域の到達範囲を北九州市にあわせてみました。玄海原発から一番遠い門司区まで、しっかりこの濃度が到達するようです。



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【放射性ヨウ素131の拡散】玄海原発だったら(12)豊前市

2013-10-28
 福島原発事故の際の放射性ヨウ素131による汚染状況図ならびに、放射能雲の広がり、非常に広大な地域に及ぶ放射能汚染の可能性を示唆しています(滝川雅之氏・鶴田治雄氏・岡野眞治氏の作成されたシミュレーション・・・NHKスペシャル「シリーズ東日本大震災 空白の初期被ばく~消えたヨウ素131を追う~」1月12日午後9時00分~10時13分 放送で紹介)。
 当ブログでは、汚染状況図と、ある一時点での放射能雲の広がり状況を重ね合わせた図など作成し、季節風との関係を考えてみたりしてみました。
 さてそこで、他の原発で重大事故が起きた場合どうなるのか、この時の“汚染状況+一時点での放射能雲の広がり”図を、他の原発に重ねてみることにします。
 今回は引き続き九州電力玄海原発です。この原発、原子力規制委員会の更田委員の“印象”では、川内より「僅差で有利」とされ、かなり早い時期に再稼働へのゴーサインが出されそうな気配です。だけどちょっと待って下さい。この原発から50kmの距離円を描くと、福岡市のど真ん中を通ります。それも冬の季節風の風下位置です。この原発で冬、過酷事故が起きれば、福岡市だけで150万人を避難させる必要が発生します。はっきり言って不可能です。最悪事態を想定したら、最初から稼働できない位置にある原発です。
 この原発にヨウ素131汚染状況図を重ねてみます。事故が起きれば下図のようにもなりかねず、再稼働は勘弁願いたいものです。

ヨウ素131玄海-270


 ピンクの“放射能雲の広がり”は、あくまで2011年3月15日10時時点のもので、ゆらゆらたなびき広がる一瞬の姿ですから、「あ~、このあたりに放射能雲が掛かることもあるのだな」程度の意味ですが、気象・地形その他の条件によっては、このあたりまでホットスポットができる可能性があるということになるでしょう。また、汚染物質を含んだ気体は、一様に薄まるのではなく、濃いところと薄いところがマーブル状になって広がりますから、ちょうどピッタリのタイミングで、濃いところを吸い込めば、それなりの被曝をする可能性もあることになります。
 今回は西方向に、10万Bq/m^3hr以上汚染される緑の領域がどこまで行くか、図を作成してみました。周防灘まで突き抜けるようです。



・背景とした地図はKenmapで作成した白地図です。フリーソフト作成者のT. Kamada様、ありがとうございます。


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