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関西広域連合、再稼働“容認”の顛末

2012-05-31
 関西広域連合の「再稼働については、政府の暫定的な安全判断であることを前提に、限定的なものとして適切な判断をされるよう強く求める」(読売新聞HP)という、意味不明な声明が出された背景について、朝日新聞は次のように報道しています。

関西再稼働容認
(朝日新聞5月31日西部本社版朝刊)

 関西広域連合長の井戸敏三兵庫県知事、関西広域連合が政府の安全基準を容認する声明を出すように工作、しかしうまく行かない場面で、細野原発大臣づきの斎藤勁官房副長官が援護、その晩に関係閣僚会議が開かれるという情報を井戸知事に耳打ち、この情報を背景に“再稼働が決まる前に何か言っとかなくていいのか”と迫り、井戸知事が都合よく声明を取りまとめた・・・という経緯の模様。落とし所は、橋下大阪市長の“期限付き再稼働なら容認”という主張と反しない線、といったところ。
 手玉に取られました、山田啓二・京都府知事、嘉田由紀子・滋賀県知事。野田内閣と橋下大阪市長の政治ゲームの谷間に沈没です。原発再稼働という“実”を取った民主党野田、自らの主張は通したというポーズは取れる“名”を取った橋下(ホントに電気不足になったら困るが政治的宣伝・攻撃材料は欲しかった)、両者勝利です。

 で、困るのは滋賀・京都その他近隣の住民です。福島原発事故の検証も済んでいない、ストレステストも国際基準で言えば半分しかやっていない、有効な避難計画は出来ていない、原子力規制庁も出来ていない、これで再稼働とは、車検も済んでいない、シートベルトも付いていない、エアバックも付いていない、窓ガラスも付いていない、ハンドルも付いていない、ハンドブレーキもフットブレーキも付いていない自動車に乗れと言われているのと同じです。

再稼動大飯京都大津奈良
(もし大飯原発で福島級の事故が起きたら、その2)

再稼動大飯名古屋
(もし大飯原発で福島級の事故が起きたら、その3)


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すべては橋下大阪市長の意のままに

2012-05-31
 「再稼働については、政府の暫定的な安全判断であることを前提に、限定的なものとして適切な判断をされるよう強く求める」(読売新聞HP 5月30日18時30分

 はて面妖な、何を言っているのか? 意味不明な文字列を発見し、頭をひねっていたところ、来ました・・・

 「大飯原発再稼働、関係4閣僚会合へ」(朝日新聞HP 5月30日19時7分)

 もちろん会合の結論は“再稼働ありき”のはずで・・・あ~あ、ついにやっちゃいますか、野田首相、原発再稼働決断。結局、あの面妖な文字列が、「(関西地方自治体の)一定の理解を得た」ことになりました。それにしても閣僚でもないのに、なんでその場にいる、仙谷。

 「大飯再稼働『私の責任で判断』 首相、福井県の同意条件」(朝日新聞HP 5月30日23時56分)

 報道ステーションのコメントでは、細野原発相と関西広域連合の会合が持たれるこの30日、野田首相が再稼働の決断を下すという情報を得た関西広域連合が、せめて恒久的な稼働ではないという条件を滑り込ませるために発したのが、あの面妖な文字列。それを政権側も受け入れて細野原発大臣が“暫定的”なものであることを確認した、ということになります。

 いやはや、橋下大阪市長の目論み通りです。「動かし方はいろいろある」なんて言うから、おやっ、と思っていましたが、やっぱりこの線でした。ホントに電力不足になったら困る橋下市長、自分は反対しているポーズを崩さず、民主党に再稼働させ、しかもそれを批判材料にする、という戦略、みごと実現です。まあ、民主党の方も、橋下の戦略と解っていても、再稼働のため背に腹は代えられない理由でもあったのでしょう。取引に応じて「暫定的」という位置づけを受け入れました。もっとも、年金の暫定措置で問題になったように、「暫定」ってのは、“いつまでもやっていてよい”という意味のようですから、現実には何の意味もないのですが。

 政治家ども、お前ら、ホントきったねぇな。みんなで結託して再稼働かよ。有効な避難計画も、原子力規制庁も、ストレステスト二次評価も、何も出来ていないんだぞ。


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【PAZ・UPZ・PPA】放射性ヨウ素の拡散:東海第二原発(3)東京・川崎・横浜・千葉

2012-05-30
 もともと、このところやっている一連の作図は、原発が100%安全と言えない以上、再稼働するならば、避難計画を準備する必要があるだろうということで、被害範囲を考えるためにやっているわけですが、茨城県東海第二原発、はっきり言って「どうにもならない」状況だと思います。東海第二原発についての3回目、今回は南関東・首都直撃の場合です。東京・横浜・千葉の人々が避難しようとしても、これらの人々を収容するキャパシティのあるところなど、どこにもありません。しかも、今回考える風向きは、ごく普通にあり得る、という、実に危険な状況です。

 放射性ヨウ素は、原発事故の際、もっとも早い段階で拡散する放射性物質とされています。また、放射性ヨウ素は、到達する以前に安定ヨウ素剤の服用が出来ればある程度被曝を抑えることができます。従って、予防的に原子力災害対策を行なうならば、まずもって対策を行なう必要性の高い放射性物質ということになります。放射性ヨウ素はどのように拡散するのでしょうか。
 NHK教育「ETV特集『ネットワークでつくる放射能汚染地図(5)埋もれた初期被ばくを追え』」(3月11日22:00~23:30)では、福島原発事故の際の、放射性セシウムとは異なる、放射性ヨウ素I-131の拡散状況について、測定記録の掘り起しとシミュレーションが行なわれていました。以前の記事では、そのシミュレーション画像(テレビ画面)をデジカメで撮影したものを掲載しましたが、そこから汚染域を抜き出し、東海第二原発の地図の上に重ねてみます。
 あらかじめ今回作業をまとめたものを掲載します。上段が北北東風、下段がそれよりもうちょっと北寄りだった場合です。左が4時時点、中央が8時時点、右が10時時点です。

ヨウ素131東海第二・東京・千葉まとめ

 以下、それぞれの図を見ていきましょう。

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中小水力もあるでよ~/代替エネルギー

2012-05-29




 原子力発電に対する代替エネルギーとして、太陽光と風力が注目を集めています。確かに、環境省の「再生可能エネルギー導入ポテンシャル調査(H22年度)」によれば、開発可能な発電量(導入ポテンシャル)は、太陽光1億5千万kw、風力19億kwが圧倒的で、この調査で取り上げられた他の2つ(中小水力1千4百万kw、地熱1千4百万kw)を圧倒しています。
 しかしです、中小水力だって実は全然捨てたものではありません。“(1)全量固定価格買取制度が実施され、(2)技術革新は進む、(3)補助金は無し”という穏やかなシナリオで、中小水力の発電量試算は430万kWとされています(S-4ページ)。この数字は、同じページの東北電力の導入ポテンシャルと同じ数字で(東北電力管内の開発可能な潜在量と、全国で実際に開発されるだろう発電量の試算値が同じになる)、年単位に換算すると240億kWh/年ということになります。日本の原発の実勢発電量は、一基あたり50億kWh/年程度ですので、これだけで、原発5基近くの発電ができることになります。
 ここで重要なのは、太陽光発電の“高コスト”、風力発電が必要とする“送電網の整備”、地熱発電の“長い建設準備期間”といったそれぞれ解消に時間を要する難点を、中小水力発電は持っていないことです。
 中小水力発電の最大の弱点は、実は、流れてくる落ち葉やゴミなどがひっかかるという実にシンプルなもので、必要なのはゴミ掃除、ということになります。
 ということで、↓ これはグッド・アイデアです。

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【PAZ・UPZ・PPA】放射性ヨウ素の拡散:東海第二原発(2)前橋・さいたま市

2012-05-28
 茨城県東海第二原発についての2回目です。この原発は首都圏に直接影響を及ぼす原発ということになりますが、今回は、前回より風向きが北より(南方向に被害が出る)場合について考えてみます。

 放射性ヨウ素は、原発事故の際、もっとも早い段階で拡散する放射性物質とされています。また、放射性ヨウ素は、到達する以前に安定ヨウ素剤の服用が出来ればある程度被曝を抑えることができます。従って、予防的に原子力災害対策を行なうならば、まずもって対策を行なう必要性の高い放射性物質ということになります。放射性ヨウ素はどのように拡散するのでしょうか。
 NHK教育「ETV特集『ネットワークでつくる放射能汚染地図(5)埋もれた初期被ばくを追え』」(3月11日22:00~23:30)では、福島原発事故の際の、放射性セシウムとは異なる、放射性ヨウ素I-131の拡散状況について、測定記録の掘り起しとシミュレーションが行なわれていました。以前の記事では、そのシミュレーション画像(テレビ画面)をデジカメで撮影したものを掲載しましたが、そこから汚染域を抜き出し、東海第二原発の地図の上に重ねてみます。
 あらかじめ今回作業をまとめたものを掲載します。上段が東風、下段が北東風の場合です。左が4時時点、中央が8時時点、右が10時時点です。

ヨウ素131東海第二・前橋・さいたま・まとめ

 以下、それぞれの図を見ていきましょう。

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電力の言うことを信じるな!!/電気料金・試算

2012-05-27
 電力会社、実質発電をしていない日本原電に、規定額の(発電した場合と同じ)電力料金を支払っています。

日本原電営業黒字
(朝日新聞5月26日西部本社版朝刊)

 これが総括原価方式の電気料金に組み込まれ、電気料金となって我々の支払いへとつけが回ってきます。何で動いていない原発のぶんまで、支払わなければならないのか、全く合理性がないのですが。
 原子力発電ではこのほかにも、電源3法交付金に回すための税(原発促進税!!)や“地元”を手なづけるための高額な寄付金、遠隔地の原発に送電線を張るための負担金、原発夜間電力回収のための揚水発電所建設費用、等々、わけのわからない様々な“つけ”が電気料金に加算されるようになっています。
 更に、電力会社社員の高い給与、政治献金資金(重役個人名による迂回献金)、独占状態なのにメディアを手なづけるために支出される宣伝・広告費、などなどなどなど、総括原価方式で取り放題なのが、電気料金。
 電力会社の電気料金試算(「東京電力:家庭向け15%値上げも 原発再稼働なしで」)など、信じる必要は全くありません。と言うか、すべては彼らの強盗する算段に過ぎないと言うべきでしょう。

 この電力会社の強盗行為に強力に協力しているのが経産省、天下り先の欲しい官僚たち、そして利権おこぼれにあずかりたい政治家たち、↓ こんなことやっています。たてまえは“電気料金を厳しく査定”とか言っていますが、やってることはこんなことです。

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【PAZ・UPZ・PPA】放射性ヨウ素の拡散:東海第二原発(1)福島・宇都宮

2012-05-26
 原発再稼働手続き、昨日は玄海原発3号機と伊方原発1号機から、ストレステストの一次評価書が提出されました。これらの原発については既に作図済みの図が該当しますので、引き続き一次評価書のまだ提出されていない原発について見ていきます。前回の女川原発から南へ下がっていくことにすると、今回は茨城県東海第二原発ということになります。この原発は首都圏に直接影響を及ぼす原発ということになりますが、まずは南方向からの風で影響が北に及んだケースを考えてみます。

 放射性ヨウ素は、原発事故の際、もっとも早い段階で拡散する放射性物質とされています。また、放射性ヨウ素は、到達する以前に安定ヨウ素剤の服用が出来ればある程度被曝を抑えることができます。従って、予防的に原子力災害対策を行なうならば、まずもって対策を行なう必要性の高い放射性物質ということになります。放射性ヨウ素はどのように拡散するのでしょうか。
 NHK教育「ETV特集『ネットワークでつくる放射能汚染地図(5)埋もれた初期被ばくを追え』」(3月11日22:00~23:30)では、福島原発事故の際の、放射性セシウムとは異なる、放射性ヨウ素I-131の拡散状況について、測定記録の掘り起しとシミュレーションが行なわれていました。以前の記事では、そのシミュレーション画像(テレビ画面)をデジカメで撮影したものを掲載しましたが、そこから汚染域を抜き出し、東海第二原発の地図の上に重ねてみます。
 あらかじめ今回作業をまとめたものを掲載します。上段が南風、下段が東南東の風の場合です。左が4時時点、中央が8時時点、右が10時時点です。

ヨウ素131東海第二・福島・宇都宮まとめ

 以下、それぞれの図を見ていきましょう。

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まだまだ蠢くムラの輩

2012-05-25
 「核燃料サイクル“秘密会合”で資料配布」(報道ステーションHP)

 原子力ムラ利害関係者で原案のチェックをしていたことがバレた原子力委員会の提出する報告書にどのような意味があるのか・・・。
 ↓ こっちの報告書は玉虫色、方向性を示さないものとなってます。まあ、あれだけの事故の後にまだ玉虫色というのは、ずいぶん原発推進派よりと言えますが。

 「結局意見まとまらず… 将来の原発割合は複数案に」(TV朝日HP)

 一方、電力会社出向者はクビ。

 「電力業界の原子力委出向見直し 細野原発相が表明」(朝日新聞HP)

 こっちはクビじゃないのか!!

 「『あいさつしただけ』原子力委員長も非公開会議に出席」(朝日新聞HP)

 なんだかんだで原子力政策策定、野田内閣に白紙で投げられたと同然ということになります。仙谷あたりが都合よく原発維持に話をまとめにかかることが目に見えているだけに、実に危険な展開です。
 リップサービスの状況から見ると、40年で廃炉をしていくと自然にそういう比率になると試算されている、2030年原子力発電依存率15%が落としどころとされそうな気配ですが、さてどうなるか。あ、あ、あ、もう出てる。

 「2030年の原発依存度、『15%が軸』 原発相が発言」(朝日新聞HP)

 さてこの場合、“原発が残る以上、核燃料再処理が必要”と強弁されるのか・・・。


 (でもいったいどこの原発ならば、被害想定地元まで含めて“地元が了承”となるのだろうか・・・)



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【PAZ・UPZ・PPA】防災参考図: 女川原発/盛岡・仙台・山形・福島

2012-05-24
 九州大学応用力学研究所・竹村俊彦・准教授・作成の玄海原発シビア・アクシデントの場合のシミュレーション、本ブログで何度も記してきた、福島では地形のせいで曲がった汚染地帯がまっすぐに伸びたらどうなるか、を示してくれる図と言えます。
 このシミュレーションは、福島原発と同じ事故が同じ日時に玄海原発で起きた場合、セシウム137がどう拡散するかを気象データをもとに計算したものです。赤い領域が「福島で避難が必要とされたレベル」とのことです。

 今回は宮城県女川原発、ここにこのシミュレーションの図を重ねてみます。縦横比を調整し、玄海原発から50kmの距離円を基準とし、重ねあわせを行なっています。
  この地域、4月~9月は南風もしくは南南東の風が多いようです。
 南南東の風となった場合、盛岡市方向へと放射性汚染物質は拡散していきます。なお図は、汚染地域が陸側に来るよう、裏返した上で角度を決めています。

再稼働女川盛岡

 風速、降雨といった条件次第ですが、盛岡市は、避難必要地域となる可能性があるでしょう。
 さて、あまり多くないとはいえ、この地域でも2011年11月6日のように、北北東方向の風向きとなることもあるようです。このような場合を想定して作成したのが、つぎの図です。

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これはもう暴力だ!! 東京電力の値上げ

2012-05-23
 「東京電力は、原発が今後、再稼働しない場合、家庭用の電気料金の値上げ率が約16%に高まるという試算を公表しました。/・・・略・・・家庭用料金の値上げ率は現在申請している10.28%から15.87%に、企業向けも16.39%から24.79%にそれぞれ大幅に引き上げざるを得ないとしています。」(テレビ朝日HP 5月23日)

 ところで、次のようなニュースもあります。

東電値上げ
(朝日新聞5月23日西部本社版朝刊)

 東京電力は、電力販売量の38%しか占めていない家庭用電力から、利益の91%を稼ぎだしています。逆に言えば、電力販売量の62%を占める企業向けからは利益の僅か9%を稼ぎ出すのみです。企業にはほとんど原価で電力を提供する一方、家庭用は大幅な価格吊り上げを行ない、そこからほとんどの利益を得ていることになります。経団連の米倉会長、東電の値上げに理解を示すわけです

 電力自由化がなされている企業向け電気料金を利益度外視の低額に設定することによって、競争相手を追い出し、他方、独占状態が約束されている家庭用電力から利益を得る、経営を行なっていることになります。極めてアンフェアな市場となっています。値上げをどうこう言うより、まずこの不公正な市場を是正する必要があります。原発動かす動かさないに関わらず、家庭用電力においても自由競争を実現すれば、電気料金は東電の試算などより遥かに安くなるはずです。まずここを是正せずに電気料金についてとやかく言うのはやめてもらえないかな。



PS. こんな電力供給体制が「世界一」なのだそうです。何考えているんだ、仙谷。

仙谷-世界一
(朝日新聞5月23日西部本社版朝刊)


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【PAZ・UPZ・PPA】放射性ヨウ素の拡散:女川原発 盛岡・仙台

2012-05-22
 原発再稼働手続き、ストレステスト一次評価書の提出順で被災予想の重ね合わせ図を作成してきましたが、福井原発銀座を大飯原発で代表させてしまいますと、ストレステスト一次評価書提出済みの原発についてはすべて作図してしまったことになります。そこで今回は残った原発の中から、最も北の女川原発について見てみることにします。

 放射性ヨウ素は、原発事故の際、もっとも早い段階で拡散する放射性物質とされています。また、放射性ヨウ素は、到達する以前に安定ヨウ素剤の服用が出来ればある程度被曝を抑えることができます。従って、予防的に原子力災害対策を行なうならば、まずもって対策を行なう必要性の高い放射性物質ということになります。放射性ヨウ素はどのように拡散するのでしょうか。
 NHK教育「ETV特集『ネットワークでつくる放射能汚染地図(5)埋もれた初期被ばくを追え』」(3月11日22:00~23:30)では、福島原発事故の際の、放射性セシウムとは異なる、放射性ヨウ素I-131の拡散状況について、測定記録の掘り起しとシミュレーションが行なわれていました。以前の記事では、そのシミュレーション画像(テレビ画面)をデジカメで撮影したものを掲載しましたが、そこから汚染域を抜き出し、女川原発の地図の上に重ねてみます。
 あらかじめ今回作業をまとめたものを掲載します。上段が南南東の風、下段が北東の風の場合です。左が4時時点、中央が8時時点、右が10時時点です。

ヨウ素131女川まとめ

 以下、それぞれの図を見ていきましょう。

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橋下大阪市長、腰が引けたのか、戦略か?

2012-05-21
 (橋下大阪市長)「原発がどうしても必要だという場合にも、動かし方はいろいろある。臨時なのか1か月なのか2か月なのか」(NHKニュース)

 う~ん、この言葉、本当に電力不足になったら困る橋下大阪市長、“こういう形での再稼働なら容認するよ”というサインを送ったという解釈もありえるでしょう。ただ民主党がそういう提案をすることになったら、さて電力業界、「とにかく再稼働できれば良い、あとは既成事実化して原発止めなければなんとでもなる」、と考えてこの提案にとびつくのか、それとも、「期限付きで再稼働していったん原発を止めることになったりしたら、それこそ、次の再稼働のきっかけがつかみにくくなる」ことを懸念して、このような提案には応じないのか、なかなか微妙なものがありそうです。

 まあ、藤村官房長官は言下にその可能性を否定していますので、このシナリオでの展開はないでしょうが。

 「臨時的な運転再開“念頭にない”」(NHKニュース)

 しかし、ここで藤村官房長官の言うように政府のやっていることが、「原子力を直ちに止めた場合・・・略・・・現実の日本経済、国民生活が大変大きく影響を受ける。需給の厳しさだけを踏まえた臨時的な稼働を念頭に置いているわけではない」のならば、政府・野田内閣は、ちゃんと今後の電力行政=電力供給体制についての見取り図を提示し、必要な安全対策が取られていることを確認した上での、再稼働検討となるべきでしょう。
 こういうこと ↓ で再稼働というのはナンセンスです。

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原発立地自治体の“たかり”を許すな

2012-05-21
nishinihon135_20120519交付金寄付金化b
(西日本新聞5月19日朝刊=共同通信

 廃止された浜岡原発1・2号機に対して予定されていた交付金、なんせ廃止されましたから、国は「発電しない施設は対象外」として認めなかったそうです。そうしたら、静岡県は中部電力に対し、寄付金で補填せよと“たかり”行為発動。「中部電は09年8月、09~12年度の交付金に相当する22億円を4年分割で寄付することを決め、これまでに16億3千万円を支出。『発電に必要な経費』として電気料金に転嫁したとみられる。」となったそうです。
 静岡県人はともかく、中部電力管内の他県の人々は、払う理由の全くない無駄金を、払わされたことになります。

 そもそも公益企業の電力会社が、電力事業の結果、儲けが出すぎた場合、それを利用者に還元せずに“寄付金”なんぞ出しているのがおかしいんですけどね。

 すべての立地自治体がそうではないのかもしれませんが、こんなことをやりかねない(というか、電源3法交付金自体が、わけのわからない寄付金と同じ性格を持っているということを、上の記事は示してもいるのですが、それによって財政を賄っている)立地自治体に“再稼働の是非を判断させる”なんて、問題外だと思うのですが。


【関連記事】 「止まっている原発に“発電のご褒美”交付金が出る!!



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【PAZ・UPZ・PPA】防災参考図: 志賀原発(2)金沢・福井・高山・岐阜

2012-05-20
 九州大学応用力学研究所・竹村俊彦・准教授・作成の玄海原発シビア・アクシデントの場合のシミュレーション、本ブログで何度も記してきた、福島では地形のせいで曲がった汚染地帯がまっすぐに伸びたらどうなるか、を示してくれる図と言えます。
 このシミュレーションは、福島原発と同じ事故が同じ日時に玄海原発で起きた場合、セシウム137がどう拡散するかを気象データをもとに計算したものです。赤い領域が「福島で避難が必要とされたレベル」とのことです。

 今回は石川県志賀原発、ここにこのシミュレーションの図を重ねてみます。縦横比を調整し、玄海原発から50kmの距離円を基準とし、重ねあわせを行なっています。
 この地域、最多風向で言うと「東北東」の風が圧倒的です。ここから風向きがブレて北東となった場合について、まず重ね合わせ図を作成してみます。なお、重ね合わせ作業にあたって、角度を回していっただけだと、汚染地域図のかなりの部分が図からはみ出してしまいますので、汚染地帯の図は裏焼きしています。

再稼働志賀金沢福井

 風速、降雨といった条件次第ですが、志賀原発立地県の石川県は全域、そして福井県でも福井市の向こう、敦賀市でも、避難必要地域となる可能性があるようです。
 さて、さらに風がもう少し北寄りに吹くとどうなるでしょうか。2011年1月2日のように、北風の多い日もあります。実際は山脈にぶつかりますのでどうなるのかよくわかりませんが、重ね合わせ図として、次の図がこの場合です。

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セシウム内部被曝問題、収束するのか、しないのか?

2012-05-19
 「セシウム検出 受診者の15%に減少 南相馬市民」(河北新報HP 5月16日)
 宮城県の主要地方紙、河北新報は、南相馬市の被爆者調査について、放射性セシウムの検出される人の率、および検出された場合の放射線強度も低下したという調査結果を伝え、次のように市の担当者の談話を伝えています、「市は『チェルノブイリ事故後の結果と比べても極めて少なく、検査当初より低減している。中学生以下は県外と変わらないレベル』と話している」。
 事態は収束に向かっている
ようなニュアンスとなっています
。ただし最後に“一応”といった感じで注意書きが加筆されています、「増加したのはいずれも60歳以上の男性。検査を担当する市立総合病院は『放射性物質を多く含む食品を慢性的に摂取している可能性がある』と分析している」。

 さてしかし、同日、西日本新聞の記事に次のようなものがあります。

セシウム減らず
(西日本新聞 5月16日朝刊)

 おそらくは共同通信からの配信記事そのままと思われますが(西日本新聞社の記者が南相馬市に取材に行ったとは考えにくい)、この記事の見出しは「1割、想定通り減らず」です。放射性セシウムは、「新たな内部被曝がなければ、体外に排出されるなどして減少」するはずなのに、「あまり減っていない例が約1割あった」と、事態は収束に向かっていないというニュアンスになっています。

 河北新報が取り上げた調査は「市」の調査で、西日本新聞記事の調査は南相馬市立総合病院の調査ですので、違う結果が出ても不思議ではないのですが、まあ、調査結果とコメント内容自体は同じようなことになっています。“放射性セシウムの検出量が減らない人がいる。食品が怪しい”と、いうことですから。しかし、記事のニュアンスは全く反対の方向に向いています。
 裏で政治的思惑が働いているという見方も可能かもしれませんが(宮城県女川原発の再稼働問題? 食品安全性問題?)、しかし、もうこれ以上不安になることに耐えられない地元と、外部から危険性を注意深く見ている立場の違いが記事に現れた、といったところが穏当な解釈かとも思います。(女川原発については、まだストレステストの一次評価も提出されていませんし、ことさらに「市場外」の食品が危ないと強調しているのは河北新報ではなくて西日本新聞ですから。)

 と、いうことで、結局、福岡から見ている当方としては、「なんかまだまだ危なそうだな」という感想になってしまうのは、いたしかたないところかと。原発事故、やってしまったら、ほんと大変です。


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出るか、電力大改革案!!

2012-05-19
 「電力小売り、自由化方針で一致」(TBSテレビ5月18日)

TBSニュースによると、経済産業省の専門委員会は、「家庭向け電力販売の地域独占を改め、電力の小売りを全面的に自由化する方針で一致」したとのことです。そして、「『総括原価方式』を見直すことで合意しました」とも伝えています。
 これが実現すれば(まあ、どういう形で実現されるのかという問題もありますが)、我が国電力制度の革命的改革ということになります。
 答申は今後(「この夏」)、枝野経産相に提出されるということですので、政治がこれからどう動くのか、注視していく必要があるでしょう。


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【PAZ・UPZ・PPA】防災参考図: 志賀原発(1)富山・長野・上越市

2012-05-18
 九州大学応用力学研究所・竹村俊彦・准教授・作成の玄海原発シビア・アクシデントの場合のシミュレーション、本ブログで何度も記してきた、福島では地形のせいで曲がった汚染地帯がまっすぐに伸びたらどうなるか、を示してくれる図と言えます。
 このシミュレーションは、福島原発と同じ事故が同じ日時に玄海原発で起きた場合、セシウム137がどう拡散するかを気象データをもとに計算したものです。赤い領域が「福島で避難が必要とされたレベル」とのことです。

 今回は石川県志賀原発、ここにこのシミュレーションの図を重ねてみます。縦横比を調整し、玄海原発から50kmの距離円を基準とし、重ねあわせを行なっています。
 この地域、最多風向で言うと「東北東」の風が圧倒的なのですが、2011年3月や12月のように最大瞬間風速・最大風速とも「西」で記録することがあります。これはもともとの玄海原発シミュレーション(冬場の季節風)の気象条件と近い条件でもありますので、まずはそれで重ね合わせ図、作図してみます。

再稼働志賀上越市

 風速、降雨といった条件次第ですが、上越市あたりまで、避難必要地域となる可能性があるでしょう。
 さて、風がもう少し北寄りに吹くこともめずらしくないようです。2011年では、2月の最大瞬間風速や11月の最大風速が「西北西」ですし、1月では最多風向も最大風速も最大瞬間風速も「北西」です
 山脈がありますので、必ずしもストレートに風が流れるわけではないでしょうが、その方向で重ね合わせ図を作成してみます。次の図がこの場合です。

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福島原発事故を防げたチャンス、5回め!!

2012-05-17
東電津波対策放置2
(西日本新聞5月16日朝刊=共同通信

 東京電力は、2006年10月、原子力安全・保安院から津波対策を取るように指摘されていたにも関わらず、放置していたということが明らかになりました。しかもその際に想定されていたのが全電源喪失、この時に対策していれば3.11事故は起きなかったことになります。
 放置した東電も東電なら、それを黙って見過ごした原子力安全・保安院も原子力安全・保安院です。東電の責任、原子力安全・保安院の責任、それぞれきちんと追求されるべきでしょう。

 これで5回です。福島原発事故が回避できたチャンス。原発運営者と行政の責任は極めて重大です。
これまでに判明した4回のチャンスは → こちら

 ただしこの4回のうち1回は2006年のことですから、本件と同じ出来事の一連の流れなのかもしれません。同じであるならば、東電は試算を行ない危険を認識したものの、研究担当者の外国での発表による業績づくりは是認した一方、国内では危険を隠し、放置してきたことになります。なんと悪質。

 ちなみに、このとき指摘を受けたのは、「泊1、2号機、東北電力女川2号機、福島第1原発5号機、浜岡4号機、関西電力大飯3、4号機」(静岡新聞HP)、そして「指摘を受けた各社とも具体的な対応を取っていなかった」(同前HP)とのことです。

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電力会社ってのは、つくづく居直り強盗だなぁと思う今日この頃

2012-05-17
 「関電、電力不足5%に低下も 他社の融通など前提で

 う~ん、関西電力、この夏の電力不足、こないだまで14.9%不足だとか、いや20%節電だとか、大飯原発を再稼働しても足りない、とか言っていたのに、急に原発再稼働すれば足りると言ってみたり、今度は再稼働なくても5%です。
 電力不足という話で人々を恫喝すれば、原発再稼働できると踏んでいたんでしょうね。

 しかしあっさり“実は5%”となると、この数字自体あやしいし、さらには、北海道電力や九州電力の2%程度不足という話も怪しいものです。


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【PAZ・UPZ・PPA】放射性ヨウ素の拡散:志賀原発 富山・金沢・長野・高山・福井

2012-05-16
 原発再稼働手続き、ストレステスト一次評価書の提出順で言うと、前回作図した柏崎刈羽原発の次は大飯原発1号機ということになりますが、大飯原発については既に作図しておりますので、今回はその次の石川県志賀原発について作図してみます。

 放射性ヨウ素は、原発事故の際、もっとも早い段階で拡散する放射性物質とされています。また、放射性ヨウ素は、到達する以前に安定ヨウ素剤の服用が出来ればある程度被曝を抑えることができます。従って、予防的に原子力災害対策を行なうならば、まずもって対策を行なう必要性の高い放射性物質ということになります。放射性ヨウ素はどのように拡散するのでしょうか。
 NHK教育「ETV特集『ネットワークでつくる放射能汚染地図(5)埋もれた初期被ばくを追え』」(3月11日22:00~23:30)では、福島原発事故の際の、放射性セシウムとは異なる、放射性ヨウ素I-131の拡散状況について、測定記録の掘り起しとシミュレーションが行なわれていました。以前の記事では、そのシミュレーション画像(テレビ画面)をデジカメで撮影したものを掲載しましたが、そこから汚染域を抜き出し、志賀原発の地図の上に重ねてみます。
 あらかじめ今回作業をまとめたものを掲載します。上段が北西の風、中段が北北西、下段が北東の風の場合です。左が4時時点、中央が8時時点、右が10時時点です。

ヨウ素131志賀まとめ

 以下、それぞれの図を見ていきましょう。

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頑張った?長崎県、立ち入り検査権獲得?/原子力安全協定

2012-05-16
 朝日新聞西部本社版5月15日夕刊・16日朝刊が伝えるところによると、長崎県は、九州電力と交渉中の玄海原発についての原子力安全協定において、立ち入り検査権を獲得することで合意したとのこと。

朝日新聞長崎立入検査権
(朝日新聞西部本社版5月16日朝刊)

 原子炉施設変更等に対する事前了解権までは行けませんでしたが、一歩前進でしょうか。

 九電とズブズブの小川福岡県知事、そして、そのズブズブの彼が結んだ原子力安全協定に不満を表明していた高島福岡市長、これを見て協定改定へ向けての再交渉をするのか? ま、小川県知事はダメだろうな。高島福岡市長も、この件で積極的に独自行動とったことないから、ポーズだけかな? “アナウンサーは所詮、口だけ”とならないことを期待したいものです。

 ただし、「これじゃ全然不十分」と、松浦市民は怒っています ↓

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「地元」はどうなるか?

2012-05-15
 政府は、大飯原発の再稼働を検討する場として、京都府と滋賀県までをメンバーとする協議会の新設を検討しているとのことです。 

西日本新聞地元拡大
(西日本新聞5月12日朝刊=共同通信

 もちろん京都・滋賀については、「安全協定なしの『地元』として扱い、福井県との差を出したい考え」ということで、わざわざ差を付けようとしています。
 しかし、地図を見れば明らかなように、大飯原発が事故を起こした場合、人口稠密地帯への影響ということで考えれば、京都・滋賀は、福井よりもよほど地元です。しかも、これまで当ブログでさんざん検討してきたように、風向きまで考えれば、福井市よりも圧倒的に京都市や大津市が被害を受ける「地元」でしょう。
 そして更にもちろん、この協議会から、大阪は蚊帳の外です。とにかく30km圏に絞ってその外からは口出しをさせない、という方針もさることながら、口うるさい橋下徹・大阪市長を排除したいということでしょう。
 付け加えておけば、奈良・和歌山・兵庫・三重岐阜・愛知鳥取といったところも、被害想定範囲内だと思われますが、当然、これらの地方自治体には「口出しするな」でしょう。

 政府のこの動きについて、共同通信は、「政府は再稼働に慎重な自治体を分断することで、再稼働の前提としてきた『地元をはじめとする国民の一定の理解』(枝野幸男経産相)を得る条件を整えたい方針だ」と書いています。いやはや政府は、まったくもう、何を考えているのか。実際に被災する可能性のある人々など、どうでもいいようです。
 この検討案では、「地元」は少しだけ拡大することにはなりますが、事態は、なんか当ブログ始めたころから、あれやこれや、考えていた、安全性の向上とは全く反対の方向を向いているようです。

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【PAZ・UPZ・PPA】防災参考図: 柏崎刈羽原発(3)長野・富山

2012-05-14
 九州大学応用力学研究所・竹村俊彦・准教授・作成の玄海原発シビア・アクシデントの場合のシミュレーション、本ブログで何度も記してきた、福島では地形のせいで曲がった汚染地帯がまっすぐに伸びたらどうなるか、を示してくれる図と言えます。
 このシミュレーションは、福島原発と同じ事故が同じ日時に玄海原発で起きた場合、セシウム137がどう拡散するかを気象データをもとに計算したものです。赤い領域が「福島で避難が必要とされたレベル」とのことです。

 今回は新潟県柏崎刈羽原発、ここにこのシミュレーションの図を重ねてみます。縦横比を調整し、玄海原発から50kmの距離円を基準とし、重ねあわせを行なっています。
 この地域で、北東もしくは東北東の風が吹くことは珍しいようですが、2011年12月1日は、最大風速を「北東」、最大瞬間風速を「東北東」で記録しています
 まず北東方向の風で放射性汚染物質が運ばれる先で、人口集積地域を考えてみると、長野市があります。なお作図にあたっては、汚染地域の大部分が海上に出てしまうというのも何ですので、汚染地域の図を裏焼きした上で角度決め等の作業を行なっています。

再稼働柏崎刈羽長野

 風速、降雨といった条件次第ですが、長野市が避難必要地域となる可能性もあるでしょう。
 さて、風がもう少し東寄り「東北東」に回り込んだ場合について、重ね合わせ図を作成してみたのが、次の図です。(上図と同じく、汚染地域の図は裏焼きしてあります。)

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竹村俊彦・九大准教授のシミュレーション、西日本新聞でも

2012-05-14
 そうそう、竹村俊彦・九大准教授のシミュレーション、西日本新聞でも取り上げられていました。

西日本新聞5月11日b
(西日本新聞5月11日朝刊)

 九電は、「『事故を起こさないことが優先課題』(原子力発電本部)として、事故発生時の試算は行っていない」とのこと。
 西日本新聞は関連記事において、日本気象学会が放射性物質の分布予測情報の活用を提言していることに触れ、原子力安全協定の前提とすべきだと述べています ↓ 。

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福岡県原子力安全協定、そりゃあゆるくなるよな~

2012-05-13
朝日新聞5月9日朝刊福岡県知事
(朝日新聞5月9日西部本社版朝刊)

 「(小川洋・福岡県)知事の後援会長が九電の松尾新吾・前会長」・・・ということで、“福岡県の原子力安全協定がゆるいから、まわりの自治体が迷惑する”のも当然ということになります。
 さらに、松尾新吾・九電前会長といえば、九電発注工事5億6千万円を親族企業に「口利き」していたことで有名な人物。しかも、その口利き先の企業「キューコ-」たるや、専任技術者を常駐させずに建設業法に違反し、建設業の許可を取り消される処分を受けています。つまり実際どこまで建設業を真面目にやっていたかのか怪しいわけで、5億6千万円はどう使われたんでしょう? 電気料金値上げ云々の前に、ちゃんと検証してもらわなければ困るわけですが、建設業許可取り消しをしたのも県ですので、誰が検証することになるのか・・・ああ、もうどこまでズブズブだ~。

 いやはや、なんともコメントのしようもない状況です。


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【PAZ・UPZ・PPA】防災参考図: 柏崎刈羽原発(2)宇都宮・前橋

2012-05-12
 九州大学応用力学研究所・竹村俊彦・准教授・作成の玄海原発シビア・アクシデントの場合のシミュレーション、本ブログで何度も記してきた、福島では地形のせいで曲がった汚染地帯がまっすぐに伸びたらどうなるか、を示してくれる図と言えます。
 このシミュレーションは、福島原発と同じ事故が同じ日時に玄海原発で起きた場合、セシウム137がどう拡散するかを気象データをもとに計算したものです。赤い領域が「福島で避難が必要とされたレベル」とのことです。

 今回は新潟県柏崎刈羽原発、ここにこのシミュレーションの図を重ねてみます。縦横比を調整し、玄海原発から50kmの距離円を基準とし、重ねあわせを行なっています。
 この地域、南南東の風が多いのですが、2011年1月の最多風向は「北西」の風です。この場合、柏崎刈羽原発で事故が起きると、宇都宮市方向へと汚染物質が運ばれることになります。

再稼働柏崎刈羽宇都宮

 風速、降雨といった条件次第ですが、宇都宮市が避難必要地域となる可能性もあるでしょう。
 さて、風がもう少し北寄りに回り込んだ場合も考えてみる必要があるでしょう。2011年1月の最大瞬間風速は「北北西」で記録しています。その方向で重ね合わせ図を作成してみたのが、次の図です。

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いったい何万人避難すれば良いのだろう?/玄海原発 事故ったら

2012-05-11
 「幻の50万人原発避難計画 福島事故直後、官邸が想定」(朝日新聞5月10日)

 福島原発事故当時、国家戦略相だった玄葉光一郎大臣、福島3区選出ですから、最悪の事態を考えて50km圏避難計画を作り、菅首相(当時)に進言したそうです、なんと50万人避難。結局、対応を検討しているうちに20km圏の避難に落ち着いたので50万人にはならなかったということだそうです。
 さてしかし、それでは、当方(福岡市)隣接の玄海原発で福島級事故が発生した場合、どれくらいの人数、避難することになるのでしょう?
 これまで当ブログで何回も言及してきた、九州大学応用力学研究所・竹村俊彦・准教授による、玄海原発が3.11福島級の事故を起こした場合のシミュレーションの、番組中のナレーションで示された“福島で避難が必要とされた赤い領域”、何人含まれているのでしょうか?
 まずはシミュレーションの図上に地図を重ねて、赤がかかっている市町村名を読み取り・・・

50万人避難03

 人口を数えてみると ↓

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【PAZ・UPZ・PPA】防災参考図: 柏崎刈羽原発(1)新潟・福島

2012-05-10
 九州大学応用力学研究所・竹村俊彦・准教授・作成の玄海原発シビア・アクシデントの場合のシミュレーション、本ブログで何度も記してきた、福島では地形のせいで曲がった汚染地帯がまっすぐに伸びたらどうなるか、を示してくれる図と言えます。
 このシミュレーションは、福島原発と同じ事故が同じ日時に玄海原発で起きた場合、セシウム137がどう拡散するかを気象データをもとに計算したものです。赤い領域が「福島で避難が必要とされたレベル」とのことです。

 今回は新潟県柏崎刈羽原発、ここにこのシミュレーションの図を重ねてみます。縦横比を調整し、玄海原発から50kmの距離円を基準とし、重ねあわせを行なっています。
 この地域、南南東の風が多いのですが、2011年5月の最大瞬間風速は「南西」の風で記録しています。柏崎刈羽原発で事故が起きた際、新潟市へと汚染物質が運ばれる方向になります。

再稼働柏崎刈羽新潟

 風速、降雨といった条件次第ですが、新潟市が避難必要地域となる可能性もあるでしょう。
 さて、風がもう少し西寄りに吹くこともめずらしくないようです。2011年、3・5・6・12月には、最大風速を「西南西」で記録しています。山脈がありますので、必ずしもストレートに風が流れるわけではないでしょうが、一応その方向で重ね合わせ図を作成してみます。次の図がこの場合です。

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問題先送りという小細工(電力会社延命策)/核燃料再処理

2012-05-09
 使用済み核燃料の処理方法、原発発電量15%の場合でも、直接処分が最安価という試算が出ました。これ自体は当然のことで、特筆すべきことは何も無いと言って良いのですが、異常なのは「留保案」なるものが、同時に提出されたことです。

西日本新聞20120508夕刊
(西日本新聞5月8日夕刊←共同通信

 「原発の使用済み核燃料を再利用する『核燃料サイクル』政策の見直しをめぐり、国の原子力委員会事務局は8日、政策の判断を先送りしたり、青森県六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場の操業を一時中断したりする『留保』の考え方を同委員会の小委員会に示した。」とのことです。
 国の原子力委員会事務局=経産官僚、必死です。とにかく核燃料サイクル政策が破棄されないよう、一時しのぎでも良い、先送りでもよい、とにかく何とか政策延命をと、なりふり構わぬ策動ぶりです。
 なぜここまで頑張らなければならないか、理由はあれしか考えられません。
 「燃えかす、廃棄物であるはずの、プルトニウムを、燃料、資産として計算」しているのが、現在の電力会社の会計です。以前当ブログで掲載した表で言えば、東京電力の固定資産11兆5千万円の中に含まれる「加工中等核燃料」7千億円のほとんどが、この燃えカスであると思われます。“使用済み核燃料は廃棄物ではない、再処理して高速増殖炉で使用する燃料となる”、という前提で、「資産」扱いされているのです。核燃料再処理=核燃料サイクルを止めることになれば、これが資産から消滅するばかりか、処分に多大の費用を要する厄介な負債になってしまいます。
 とりあえず前半だけ→ 736,264百万円 ÷ 11,530,300百万円 = 6.4%
 固定資産の6.4%が吹っ飛びます。
 更に(後半)、核燃料直接処分費用が重くのしかかってくることになります。
 東電は既に破綻していますから、「だからどうだ」ということもないかもしれませんが、他の電力会社はどうでしょう? 当然、東電よりも原発依存率の高い電力会社でより深刻な事態となります。
 更に言えば、現在の電気料金算定基準では、発電に必要とした「核燃料資産」が大きければ大きいほど、値段が上がる計算式になっていますから、電気料金も引き下げざるを得なくなります。(つまり、現在の電気料金は不当に高値設定されているわけですが、それはさて置き・・・)
 東電だけでなく、他の電力会社も企業破綻の可能性があるのではないでしょうか
 人によっては電力会社に同情する人もいるかもしれませんが、ここに同情の余地はありません。なぜならもともと、こういった会計方式は、実際は高くつく原子力電力を「安い」と見せかけて、実際は高い電気料金を利用者からがっぽりまきあげるための詐欺の仕組みだからです。

 さてしかし、それならば核燃料再処理を続けるしかないのではないか、と考える人もいるかも知れません。
 しかしまず、MOX燃料で燃やしたのでは、上の新聞報道の試算の通り、国民負担はどうやったって増えてしまいます。しかも再処理過程では、原子炉の外で放射性物質をこねくり回すわけですから、発電と比較にならないくらい大量の放射性物質汚染が発生します。それで、救われるのは電力会社の帳簿だけです。電力会社と経産省がやってきた粉飾決算(ゴミを資源と言ったばかりか、ゴミがあればあるほど電気料金が上がるシステムまで作られている)の尻拭いのためだけに、こんな金を出すなんてナンセンスです。私達のサイフ、そして日本の経済にも、「泥棒に追い銭」をするような、そんな余裕はありません。
 ならばやっぱりもっともっとぉ頑張って高速増殖炉を開発するしかないのか・・・それこそナンセンスです。高速増殖炉でも、かつて考えられたほどエネルギーが取り出せるわけではないことがわかっています。しかもそもそも日本には(人類には)その技術はありません。もんじゅは止まったままです。そして何よりも福島の教訓です。“事故った原発、最後は水を掛けるしかない”のですが、一次冷却材にナトリウムを使用した高速増殖炉ではそれができません。ナトリウムは水に触れるとこんなんです
 そしてそもそも、使用済み核燃料を再処理する技術もありません → 「延々19回も失敗続き」。

 もはや原発の粉飾決算の赤字を先送りする時ではなくて、精算する時です。
 そして、利用者に不当な高値で電気料金を売りつける原発電力供給システムと決別すべき時です。

PS.
 「留保は『選択肢と別』座長が見解」(共同通信)
 原子力委員会・核燃料サイクル小委員会・鈴木達治郎座長、さすがに先送りは議論の対象とならないとしました。判断を示すことが求められているのが委員会の立場ですから、先送りでは仕事をしなかったことになります。

 「核燃サイクル政策判断先送り案/原燃『適切でない』」(共同通信)
 ありゃ、再処理やりたい(というか、やらないと組織消滅の危機に瀕する)原燃も、“先送りは困る”そうです。


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【PAZ・UPZ・PPA】放射性ヨウ素の拡散:柏崎刈羽原発(3)長野・富山・金沢

2012-05-08
 原発再稼働手続きストレステスト一次評価書の提出順で、作図を続けていますが、今回は前回に引き続き東京電力柏崎刈羽原発の3回目になります。

 放射性ヨウ素は、原発事故の際、もっとも早い段階で拡散する放射性物質とされています。また、放射性ヨウ素は、到達する以前に安定ヨウ素剤の服用が出来ればある程度被曝を抑えることができます。従って、予防的に原子力災害対策を行なうならば、まずもって対策を行なう必要性の高い放射性物質ということになります。放射性ヨウ素はどのように拡散するのでしょうか。
 NHK教育「ETV特集『ネットワークでつくる放射能汚染地図(5)埋もれた初期被ばくを追え』」(3月11日22:00~23:30)では、福島原発事故の際の、放射性セシウムとは異なる、放射性ヨウ素I-131の拡散状況について、測定記録の掘り起しとシミュレーションが行なわれていました。以前の記事では、そのシミュレーション画像(テレビ画面)をデジカメで撮影したものを掲載しましたが、そこから汚染域を抜き出し、柏崎刈羽原発の地図の上に重ねてみます。
 あらかじめ今回作業をまとめたものを掲載します。上段が北東の風、下段が東北東の風の場合です。左が4時時点、中央が8時時点、右が10時時点です。

ヨウ素131柏崎刈羽まとめ長野・富山

 以下、それぞれの図を見ていきましょう。

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