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【PAZ・UPZ・PPA】防災参考図: 敦賀原発 名古屋・岐阜

2012-06-30
 そう言えば、再稼働問題がありましたので、大飯原発以外の福井原発銀座の原発について、作図をして来ませんでした。状況は似ているといえば似ていますが、大飯原発と敦賀原発では、40kmほども位置が変わります。断層問題で廃炉になるかもしれない敦賀原発ですが、まだ核燃料はプールに置いたままです。奥尻島を襲ったクラスの津波(16.8m)は、日本海側の原発では想定外でもあり、今、敦賀湾地震でも起きれば、断層やら津波やら、何が起きるかわからない状態です(はい、奥尻島が大打撃を受けた北海道南西沖地震は、もちろん日本海側の地震なんですけど、想定外なものは想定外だそうで・・・)。ということで、敦賀原発、これについて重ね合わせ図を作成しておきます。

 九州大学応用力学研究所・竹村俊彦・准教授・作成の玄海原発シビア・アクシデントの場合のシミュレーション、本ブログで何度も記してきた、福島では地形のせいで曲がった汚染地帯がまっすぐに伸びたらどうなるか、を示してくれる図と言えます。
 このシミュレーションは、福島原発と同じ事故が同じ日時に玄海原発で起きた場合、セシウム137がどう拡散するかを気象データをもとに計算したものです。番組中のナレーションによれば、赤い領域が「福島で避難が必要とされたレベル」とのことです。

 福井県敦賀原発、ここにこのシミュレーションの図を重ねてみます。縦横比を調整し、玄海原発から50kmの距離円を基準とし、重ねあわせを行なっています。
 この地域、冬の季節風が関が原を通って東海地方へ吹き抜けるのは良く知られた天候状況です。まず名古屋方向に風が吹いた場合について作図してみたのが次図です。

再稼動敦賀名古屋

 豊橋市まで赤い領域が到達しています。
 もうちょっと風が西寄りだと、岐阜市が直撃を受けることになります ↓ 。

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「20万人集結!原発再稼働反対 総理官邸前抗議行動 2012年6月29日」

2012-06-30

(「20万人集結!原発再稼働反対 総理官邸前抗議行動 2012年6月29日」youtube)

 明日、7月1日には大飯原発が再稼働する予定、ということで、反対運動も盛り上がっています。

 「官邸囲む『再稼働反対』で騒然 市民ら20万人か」(47ニュースHP)
 「全国各地で原発抗議 官邸前『15万人』で騒然」(朝日新聞HP)
 「大飯再稼働:ネットで集結『反対』…官邸前に人の波」(毎日新聞HP)

 うーん、胸熱だ!! おいらブログで応援するくらいしかできないけど、頑張って!!

 さて野田首相、もう詰んでるのが分からないのか。
 小沢グループが参議院で18人、離党すると自民党と同数、それを上回れば民主党は参議院で第二党となり参議院議長を失う。参議院は自民党の思うままとなる。その状況下で野田内閣は消費税増税法案の審議を行わなければならない。もちろん大幅妥協しか、法案通過の道はない。自民党の要求は、衆議院解散。
 原発再稼働によって、原発反対運動の怒りが極限に達している今、解散すれば再稼働推進野田民主党に勝ち目はない。
 さあどうする? (とっとと辞めろ!)

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危険原発ランキング!!

2012-06-29
 原発ゼロの会は、原発の危険度ランキング(直接リンク・・・こっちの方が下の新聞記事より見やすい(^_^;;)を公表しました。

原発危険度ランキング
(朝日新聞6月28日西部本社版朝刊)

 「危険度の高い原発から順に廃炉にすることを促す活動を展開していく」とのことです。
 う~ん、これだと玄海2~4号機は最後になるなぁ・・・。困るなぁ・・・。
 で、即刻廃炉にすべき原発のリストがこれ。

原発ゼロの会・廃炉リスト
(朝日新聞6月29日西部本社版朝刊)

 24基も一気に廃炉にしたら、電力会社、もたないでしょう。って、いや、50基全部、即刻廃炉にして欲しいのですけどね。いずれにせよ何らかの政治介入がなければ進まない話しといえます。どういう介入を行ない、どう廃炉を進め、どういう新しい電力供給体制を作り上げるのか、政治家と官僚の実力が試される政策策定・実施プロセスとなるでしょう。日本のボンクラ政治家と、受験勉強だけ優秀官僚に何ができるか、甚だ心もとないところではありますが、やってもらわなければなりません。


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電力会社の株主総会、いろいろあったけど・・・

2012-06-28
 昨日行なわれた電力各社の株主総会、報道されているところで一番面白かったのが猪瀬東京都副知事の東電追求。

 「猪瀬氏は他社の例を引き合いに、東電が値上げ後の料金原価に今冬のボーナスを組み込んでいることを糾弾。東電が社員や、その家族しか診察しない東電病院(新宿区)の入院ベッド利用率が2割であることも明らかにし、売却を迫った。」(msn産経)

 文字にすればこいういうことになりますが、昨日の報道ステーションでの発言ではもうちょっとスリリングだったような。ビデオ取ったわけではないのでいい加減な記憶になりますが、“この状況じゃ普通、ボーナス出さないでしょ”と真っ向から東電に対し発言したとのこと。
 そして、東電病院については、テレ朝の取材場面とも絡めて、“ベッド数113床あるのに入院患者は20人ほど、こんな稼働率で出た赤字は電気料金で穴埋めなんですから”、“福島へ要員を派遣しているから稼働率低くなってる、と東電は反論するんだけど、土日に医師が一人行っているだけ。ちょうど3年に1度の都の査察で状況わかってましたから、ウソなのは明白”、“ちゃんと調べてから発言してるんだから、ウソは通じない”と、厳しく追求したとのこと。

 橋下大阪市長も規定発言時間をオーバーする長広舌を揮って(と言っても制限時間わずか3分ですが)、関電を批判しましたが、具体的な事実でギチギチと東電を締め上げていった猪瀬副知事の方が、とぼけた話し口にもかかわらず、迫力ありました。まあ、もともと東電の方が攻めどころが多いということもあるでしょうが。

 それにしても東電、なんの反省も、なんの変革も無いな~。まだ事故っていない他電力会社が他人事で済ませようとするのはともかく(これも困ったものだが)、福島原発事故の当事者、東京電力、こんな会社に絶対、原発再稼働を許しちゃいけないと改めて認識させてくれる株主総会でした。

 (猪瀬vs.東電病院についてもう少し詳しい記事はこちら → 東京新聞HP


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電源開発、大間原発建設に意欲

2012-06-27
 本日は電力各社の株主総会が開かれていますので、話題はいろいろとありそうですが、その前に・・・
 電源開発(Jパワー)は、26日に行われた株主総会で、青森県大間原発建設に意欲を示したとのことです。

大間建設に意欲
(朝日新聞6月27日西部本社版朝刊)

 大間という場所は、行政区的には青森県にありながら、最も近い人口稠密地帯は対岸、北海道の函館です。大間原発の建設が青森県を地元として議論され、函館が無視されるならば、あまりにも馬鹿げていると言えましょう。
 以下に地理的関係を考える参考図を掲載します。

大間新

 上図は福島原発事故の汚染状況を大間-函館に重ねてみた図です。8μSv/h以上という高濃度汚染地域が函館に到達しています。(群馬大学早川教授作成の「放射能汚染地図(五訂版)」(Adobe Illustrator CS1版)から、汚染状況のレイヤーを抜き出し、回転し、Kenmapで作成した白地図に重ねてみたもの)。
 下図は同じくKenmapで作成した白地図に、福島原発事故の避難区域を重ねてみたものです。函館はほぼ、福島第一原発にとっての飯舘村に相当する位置関係になります。

大間避難区域s

高速増殖炉もんじゅのコスト!?

2012-06-26
 本日は衆院で消費増税法案採決が行なわれる予定ですので、その結果によっては野田内閣「終了」、その結果、これまでの原子力政策議論も「終了、やり直し」となる可能性があるわけで、本日原発論議を行なっても意味があるのかという気もします。しかしまあ、とりあえず、これだけは憶えておかなければ、ということもあります。

もんじゅコスト6月25日
(西日本新聞6月25日朝刊)

 高速増殖炉・原型炉もんじゅ、これまで(2010年度まで)にかかった費用、1兆810億円とのことです。そしてこれに、今後再稼働して10年間使った場合の経費ならびに廃炉費用を加えると、総事業費試算、1兆4000億円、となるとのことです。
 この記事ではこれまでにかかった金額を、もんじゅこれまでの発電量で割り、発電コストを「原発の1000倍」の10,000円/KWhと計算しています。まあ、もともと実験ですから、コストはこの際関係ないだろと考える向きもあるかと思いますが、もんじゅは単純な「実験炉」ではなく(実験炉は「常陽」)、実用化された場合の原型となる「原型炉」ですから、その次の段階とされる「実証炉」ほどではありませんが、それなりにコストも理解可能な範囲でないと困ります。もともと予定されていた建設費は3220億円ですから、既にその3倍の予算を使っていて、コレです。
 さてしかし一番問題なのは、単にカネがかかり過ぎているということではありません。これだけ金をかけても、まだ高速増殖炉実用化のめどが立たないということです。多少(?)カネがかかり過ぎでも、「とりあえず動く」という所まで行けば、コストダウンの取り組みようもあるでしょう。しかし、全くそんな段階にないという、あまりに立派なゴクツブシっぷりです。

 もともとこの高速増殖炉は一次冷却材に金属ナトリウムを使う、極めて危険な原子炉です。事故った場合、水を掛けることができません。福島原発事故を思い返してみれば分かる通り、最後は水を掛けるしか、対処法はないのです。採算取れる取れない以前に、作っちゃいけない原子炉なのですが、その上採算も取れる見込みがない。もんじゅ廃炉問題を検討するのが野田内閣になるのかどうか分かりませんが、とにかく早々に廃炉にしなければいけません。


【18:15追記】 今、首相記者会見やってますが・・・う~ん、小沢グループ造反もイマイチな感じで、野田内閣過半数割れに追い込むにはちょっと足りない感じ。あいかわらずグダグダ政治闘争が続くのかな? さて菅前首相は建前だけでも野田内閣に「長期的には脱原発」と言わせ続けることができるのか??


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【PAZ・UPZ・PPA】防災参考図: 島根原発(3)広島・益田・津和野

2012-06-25
 九州大学応用力学研究所・竹村俊彦・准教授・作成の玄海原発シビア・アクシデントの場合のシミュレーション、本ブログで何度も記してきた、福島では地形のせいで曲がった汚染地帯がまっすぐに伸びたらどうなるか、を示してくれる図と言えます。
 このシミュレーションは、福島原発と同じ事故が同じ日時に玄海原発で起きた場合、セシウム137がどう拡散するかを気象データをもとに計算したものです。番組中のナレーションによれば、赤い領域が「福島で避難が必要とされたレベル」とのことです。

 今回も引き続き島根県島根原発、ここにこのシミュレーションの図を重ねてみます。縦横比を調整し、玄海原発から50kmの距離円を基準とし、重ねあわせを行なっています。なお汚染状況図は、描かれた範囲がより多く陸地側に来るように、裏返しています。
 この地域、前回見たのは冬の季節風ですが、春から秋にかけては、北東から東北東の風が吹くことが多いようです。中国山地がありますので、実際はどうなるかよく解りませんが、まず広島方向に風が吹いた場合について作図してみたのが次図です。

再稼働島根広島

 中国山地を風がそのまま(放射性汚染物質を含んだまま)乗り越えていくのか、また、風速、降雨といった条件次第ですが、重ねあわせ図としては赤い汚染地帯、広島市に充分到達しています。
 更に風が東よりとなり、海岸線沿いに吹いた場合の重ねあわせ図が次図 ↓ です。

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野田内閣は完全に原発推進へ

2012-06-24
 野田政権、もやは完全に原発推進政策に舵を切りました。

原子力利用は重要
(朝日新聞6月24日西部本社版朝刊)

 「枝野経産相は22日の閣議後の記者会見で、『国内では、原子力の依存度を最大限引き下げていく方針だが、国際社会全体で依存度を引き下げるべきだという立場はとっていない』と語っていた」(同記事)ということですから、“APECの合意文章に何を盛り込もうとも国内的にはあくまで脱原発依存です”と強弁するかもしれませんが、対外的に原発重要と言っておきながら、国内脱原発というのはどう見たってインチキでしょう。

 小沢グループの離党が54人超えれば、この政権、崩壊でしょうから、さっさと崩壊してもらいたいものですが、さてしかし、その次が見えない、というか、より悪くなるシナリオばかりが思いつくというのが困ったものです。解散・衆院総選挙があるにせよ、ないにせよ、自民党へ政権が移るというのは最悪の事態で、旧来の原子力行政復活でしょう。かと言って、とりあえず過半数そこそこで民主党政権が残った場合、原発大好き野田が首相に残れば当然、他の人間が首相になっても、電力利権が欲しくてしょうがないセクハラ仙谷の暴走は続きそうです。まあ、菅前首相の再登板といった事態になれば、何か変わるかもしれませんが、民主党内に菅前首相再登板を期待する声なんて、全然無さそうです。

 だいたい菅前首相、小沢グループの動きに対して、「小沢氏の個利個略のために、駒として利用されることがないように、目を覚ましてほしい。そして小沢氏の呪縛から離れて、自らの判断で、行動してほしい」(菅直人公式blog)、などと呼びかけている状況。まあ、自分が言い出した消費税増税を推進している野田首相に協力しないわけにはいかない立場ですからこんなものなのかもしれませんが、小沢と一緒に離党しなければならない若輩議員たちの心情・戦略をどう考えているのでしょう。“国民の意志に逆行ばかりして支持率最低の野田民主党にいたら、次の選挙では必ず落ちる。それよりは一か八か、小沢と一緒に党を出て、増税反対と脱原発を叫んで勝負に出るしかないじゃないか”というのが、大方の方向です。みんな“自らの判断”で行動しています。それよりも、仙谷みたいなものを暗躍させ、実質的に原子力推進政策を遂行していく野田首相に、駒として使われている脱原発派(の首領)が余りにだらしなく、民主党が国民の声を無視し続けているということをどう考えているのでしょうか。

 う~ん、小沢グループの“脱原発”なんて、どうせ選挙対策のお題目ですが、もう行くところまで行くなら、お題目だけでも脱原発を言う小沢グループでも、ご都合主義の維新の会でも、とりあえずそっちに勝ってもらうしかないのでしょうか・・・。


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【PAZ・UPZ・PPA】防災参考図: 島根原発(2)岡山・高松・今治

2012-06-23
 九州大学応用力学研究所・竹村俊彦・准教授・作成の玄海原発シビア・アクシデントの場合のシミュレーション、本ブログで何度も記してきた、福島では地形のせいで曲がった汚染地帯がまっすぐに伸びたらどうなるか、を示してくれる図と言えます。
 このシミュレーションは、福島原発と同じ事故が同じ日時に玄海原発で起きた場合、セシウム137がどう拡散するかを気象データをもとに計算したものです。番組中のナレーションによれば、赤い領域が「福島で避難が必要とされたレベル」とのことです。

 今回も引き続き島根県島根原発、ここにこのシミュレーションの図を重ねてみます。縦横比を調整し、玄海原発から50kmの距離円を基準とし、重ねあわせを行なっています。
 この地域、日本海側の常として、冬は西北西・北西・北北西の季節風が吹きます。次の図は北北西程度の風が吹いた場合です。

再稼働島根岡山高松

 中国山地を風がそのまま(放射性汚染物質を含んだまま)乗り越えていくのか、ちょっとわからないものがありますが、また、風速、降雨といった条件次第ですが、重ねあわせ図としては(ちょっと見にくいですが)赤い汚染地帯、岡山・高松まで到達しているようです。気象条件次第ですが、場合によってはこのあたりまで、避難必要地域となる可能性があるでしょう。
 この季節風、2011年2月の最大風速・最大瞬間風速が「北北東」で記録されたように、場合によっては北北東へと回りこむこともあるようです。この場合について作図してみたのが次の図です ↓ 。なお汚染状況図は、描かれた範囲がより多く陸地側に来るように、裏返しています。

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ひと目で解る、川内原発事故ったら鹿児島市が!!

2012-06-22
 そう言えば薩摩、鹿児島県川内原発、ここ結構、鹿児島市に近いのでした。福島原発事故の避難区域を重ねあわせてみると、どのくらい近いのか、よく分かると思います。市域のかなりの部分、飯舘村と重なるくらいの距離関係です。

川内鹿児島・福島避難区域


 ということで、川内原発と鹿児島市の関係、ひと目で解る図にまとめてみました ↓

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あっちも、こっちも。

2012-06-21
 3.11福島原発事故、東電は「事故への対応は最善を尽くした」そうです。悪かったのは全部、津波と政府だとのこと。

 「東電、『想定外の津波』を強調 原発事故で最終報告」(朝日新聞HP 6月20日)

 でも、想定されていた津波を、「想定外」にして無視したのは東京電力なんですけどね。2006年、そして、それ以外にもいろいろ官僚と一緒に画策したのが判ってます

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 昨日は、関西電力もやってくれました。

 「大飯原発3号機 警報器作動も発表大幅遅れ」(msn産経ニュースwest 6月20日)

 それにしても発表の仕方がすごい。

 「関電と保安院は20日未明、県とおおい町に通報したが、報道機関への一報は午前8時半すぎ。記者会見は発生半日後の午前11時からとなった。/関電は『本来は公表基準に当たらない軽微な事象なので公表が遅れたとは考えていない』と説明。経産省で会見した担当者は、今後同じ程度のトラブルがあっても即座に公表しない方針を明らかにした」(福島民報 6月20日)

 “こんなのいちいち報告する必要なんてないだろ”という関電のあまりにタカビーな発言。ご立派です。
 保安院なんて軽い頭を下げまくりなんですけどね → 「現地のオフサイトセンターで会見した保安院の森下泰・若狭地域統括管理官は『牧野聖修副大臣から、国民が知りたがっている情報は速やかに提供するよう指示されていたが、私の判断ミスだった』と頭を下げた」(朝日新聞HP 6月20日)。
 さらには保安院、大慌てで「管理職級の職員を現地に追加派遣」(毎日新聞HP 6月20日)するわ、しまいには藤村官房長官までこれです → 「大飯原発トラブル公表遅れ、官房長官『遺憾』」(朝日新聞HP 6月21日)。

 政府が何やってるのか、タカビー関電にはきっと理解できないでしょう。

 ま、要するに、電力会社どこもここも、原発を運用する資格が無いんですが、その尻拭いをさせられても原発再稼働推進する野田内閣、よほど甘い餌で手なづけられているのでしょう。ここまで電力会社に奉仕するとは、見上げた、いじきたない根性です。


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気になる政局、気になる薩長!?

2012-06-21
 ちょっと気になっている言葉があります。

>  (鳩山元総理との)会談で小沢氏は「党を割らない道はまだある」と語り、
>  さらに野田総理に対してはこう評価しました。
>  「菅さん(前首相)と比べ、かなりのものだ」(民主党・小沢一郎元代表)
TBSニュース6月19日

 ばりばりの原発推進派・鳩山元首相まで含め、“原発再稼働は慎重に”署名に乗った小沢グループとその親交議員たち、消費増税反対離党(除名)の次の一手は、民主党脱原発派の取り込みっぽく思えます。どのような理由により党を割るにしても、新しく政党を立ち上げるには、有権者に語りかける何らかの主張・看板が必要のはずで・・・消費増税反対はどうやったって今国会で終わりですから・・・いまどき使える看板といえば(特に対・野田政権という文脈で明確なスタンスの違いが出せ、有権者受けもする看板としては)、“脱原発依存”でしょう。ただし話はそれほど簡単ではなくて、今まで「地下式原発推進」などと言っていた人々が集まって脱原発依存を主張してみても空々しく響くだけです。必要なのは看板だけではなく、看板を背負って様になる広告塔的人間も、ということになります。
 ということで、冒頭の言葉です。なんで今さら菅前首相を引き合いに出さなければならないのか、小沢元民主党代表、何か画策しようとしているのではないでしょうか?
 もちろん菅前首相、自ら言い出した消費税増税に野田内閣が取り組んでいる間は、迂闊な動きはしないでしょう。しかし、その後の展開ではどうなるのか? かなり気になります。

 ところで本日は、原発再稼働反対派と容認派が激突する鹿児島県知事選告示日です。もちろんこっちも気になります。
 そして7月12日には、山口県知事選告示日となります。脱原発派の論客、飯田哲也氏が、福島原発事故の遠因を作った山本繁太郎・元国交相審議官に挑む選挙です。
 原発受益者が山ほどいる上に、保守色の強い鹿児島・山口(薩摩・長州)両県で、脱原発派の候補がどれだけ票を集めることができるのかわかりませんが、やはりかなり気になります。


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【PAZ・UPZ・PPA】防災参考図: 島根原発(1)鳥取・隠岐

2012-06-20
 九州大学応用力学研究所・竹村俊彦・准教授・作成の玄海原発シビア・アクシデントの場合のシミュレーション、本ブログで何度も記してきた、福島では地形のせいで曲がった汚染地帯がまっすぐに伸びたらどうなるか、を示してくれる図と言えます。
 このシミュレーションは、福島原発と同じ事故が同じ日時に玄海原発で起きた場合、セシウム137がどう拡散するかを気象データをもとに計算したものです。番組中のナレーションによれば、赤い領域が「福島で避難が必要とされたレベル」とのことです。

 こちらのシリーズもいよいよ最後の島根県島根原発、ここにこのシミュレーションの図を重ねてみます。縦横比を調整し、玄海原発から50kmの距離円を基準とし、重ねあわせを行なっています。
 この地域の風向は、2011年のデータで見ると、最多風向が「西」だったのが1・3月、これ以外の月でも、最大風速もしくは最大瞬間風速が「西」となったのが4・11・12月といったところで、かなりの確率で西風となっています。このような時に、島根原発が福島級の事故を起こした場合、放射性セシウムの汚染状況は次の図に近い線になると思われます。

再稼働島根鳥取

 風速、降雨といった条件次第ですが、赤い汚染地帯は鳥取市を超え、兵庫県豊岡市にまで届いています。このあたりまで、避難必要地域となる可能性があります。
 以上のケースと比べるとレアなケースということになりますが、2011年6月10日は、最多風向・最大風速・最大瞬間風速とも、「南」で記録しています。まあ、5・6・8・10月には、最大風速・最大瞬間風速とも「南西」で記録していますので、隠岐の島方向に風が吹くことも、それほど珍しいわけではないと言えましょう。この場合について作図してみたのが次の図です ↓ 。

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原発問題は今や粉飾決算されていた不採算工場の処分問題

2012-06-19
 発電単価評価や、それに加わる使用済み核燃料処理問題などでもはや隠しようもない、本当は高コストだった原子力発電、ならば原子力発電所は不採算工場ということになります。総括原価方式にしがみつき、人々から税のように電気料金を搾り取ることしか考えていない電力会社の思惑はともかく、わが国の電力政策の経営上の課題は、原発という不採算工場をどう処分していくか、ということになります。
 ハッハッハッ、計算しちゃった、経産省。

債務超過
(朝日新聞6月18日西部本社版朝刊)

 不採算工場を「不採算だから廃止・撤退」と認定しただけで、北海道電力、東北電力、東京電力、日本原電、即死(倒産)です。実際は、使用済み核燃料処理費用のような巨額費用が、ここでの計算に入っていないということですから、他の電力会社も無事では済まないでしょう。電力会社大量倒産時代の到来です。
 こりゃ経産省官僚もビビるわなぁ。もちろん、これだけ来れば、金貸している銀行業界も連鎖倒産、さらには、わが国経済までひっくり返りそうですから、金融庁はもちろん、財務省、政府そのものもビビるわなぁ。

 しかしです、「だから見なかったことにする」ってのは、オリンパス旧経営陣です。このまま原子力発電を続ければ、不良債権が積み重なっていくばかりです。今来ない原発処分費用は、いずれ利子付きで(粉飾決算されている赤字+増え続ける核廃棄物付きで)やって来ます。しかも不採算の原発を維持するという選択は、原発事故との背中合わせの、生命をかけての賭けだという、そもそも最初から何のためにそんな賭けするのか、意味わからないバカな選択でもあります。
 どうやって原子力発電を終息させていくか、少しは鮮やかな手腕でも見せるつもりはないのでしょうか、バブル崩壊以後、鳴かず飛ばずの経産省(通産省)。ま~、ダメだろうけど。


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【PAZ・UPZ・PPA】放射性ヨウ素の拡散:島根原発(2)松山・広島

2012-06-18
 引き続き島根原発です。この原発、県庁所在地・松江にあります。松江市は当然、相当ひどい放射能汚染を覚悟しなければなりません。さてその先、どこまで汚染が広がるものか、それを考えるのが作図作業ということになるでしょう。避難計画等、まわりの各自治体はどうしなければならないのか、そのための参考図となります。

 放射性ヨウ素は、原発事故の際、もっとも早い段階で拡散する放射性物質とされています。また、放射性ヨウ素は、到達する以前に安定ヨウ素剤の服用が出来ればある程度被曝を抑えることができます。従って、予防的に原子力災害対策を行なうならば、まずもって対策を行なう必要性の高い放射性物質ということになります。放射性ヨウ素はどのように拡散するのでしょうか。
 NHK教育「ETV特集『ネットワークでつくる放射能汚染地図(5)埋もれた初期被ばくを追え』」(3月11日22:00~23:30)では、福島原発事故の際の、放射性セシウムとは異なる、放射性ヨウ素I-131の拡散状況について、測定記録の掘り起しとシミュレーションが行なわれていました。以前の記事では、そのシミュレーション画像(テレビ画面)をデジカメで撮影したものを掲載しましたが、そこから汚染域を抜き出し、島根原発の地図の上に重ねてみます。
 あらかじめ今回作業をまとめたものを掲載します。上段が北風、下段が北東の風の場合です。左が4時時点、中央が8時時点、右が10時時点です。

ヨウ素131まとめ松山・広島

 以下、それぞれの図を見ていきましょう。

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次の再稼働はこの原発!! 伊方・泊・川内・志賀

2012-06-17
 「泊・川内・志賀3原発、再稼働候補に 伊方に追加/保安院、8月までに審査」(日経HP 6月17日)

 「経済産業省原子力安全・保安院は3つの原子力発電所のストレステスト(耐性調査)結果の審査を8月までに終える方針を固めた。・・・略・・・16日に再稼働が決まった関西電力大飯原発(福井県)の次に向けた具体的作業が動き出す」とのことです。
 もはや歯止めなき原発依存体制への突進です。

 それにしても、このやり方、やってる本人たちも適正でないことを漏らしながら驀進しているのですから悪質です。
 まずそもそも、コンピュータ・シミュレーションという“机上の空論”であるストレステストは、実際の安全を保証していません。福井新聞によれば、それを政府自らが認めているのです(「原発安全評価は机上の計算 政府自ら“不十分” 認める」福井新聞4月14日)。
 しかもその上、その机上の空論さえ、ごく一部しかやっていません。現在行なわれている「ストレステスト」は1次評価で、2次評価はまだどこの電力会社も結果報告書を提出していません(「原発運転再開 安全上の課題は」NHK 6月16日)。そもそもわが国のストレステストは、ヨーロッパなどで行なわれたストレステストを、ありもののデータだけでできる1次評価と、追加データ収集の必要な2次評価に分けたものです。ありもののデータとはつまり、福島原発事故発生を抑止できなかった、ありものの安全基準で使用してきたデータだけ、ということです(「発電用原子炉施設の安全性に関する総合的評価の概要」原子力安全・保安院 12ページ)。班目・原子力安全委員会・委員長が「総合的安全評価は1次と2次の両方がないとできないので、まずはとにかく2次評価をしてもらいたい」(MSN産経ニュース3月23日)と述べたのは有名な話。机上の空論においてさえ、原発の安全性は評価できていない、ということになります。
 しかし、それ(ストレステスト1次評価)を根拠に、再稼働手続きは進められているのです。

 なんでこんなムチャが堂々と横行闊歩するのか、このままじゃ、利権集団・原子力ムラとそれに寄生する政治家・官僚に、我々みんな、はっきりいって殺されます。


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大飯原発再稼働決定に、あの人は・・・

2012-06-17
 「大飯原発再稼働を決定 政権、福井知事の同意受け」(朝日新聞HP 6月16日20時26分)

 予定通り、野田内閣は大飯原発再稼働を決定しました。これまで再稼働に反対してきた“あの人”のブログは・・・

菅直人オフィシャルブログ
菅直人 OFFICIAL BLOG スクリーンショット)

 声が、いえ、フォントが小っちゃくなっていませんか? 16日の記事のフォントは、15日以前のより、なんか小さいです。当方のブラウザのせいかな? IE と Firefox で見た限り同じでしたが・・・

 「原子力ムラは再稼働を原発継続推進の突破口にしようと画策している。これを跳ね返すには、相当大きな国民的運動が必要」という主張はもっともとして、菅前首相にはもっと声を大にして叫んでもらいたいところです。あ、フォントの話じゃなくて、ホントに声を大にして、いえ、フォントも大にしていいんですが・・・って、ううう、ローマか竜馬かわからなくなったソフトバンクのお父さん犬みたい・・・。


 まったくもって野田内閣、サイテー。


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九州電力の得意技、電線から出火、出ました~

2012-06-16
 昨日のことです。

 「玄海原発で火災警報 照明用ケーブル焦げる」(MSN産経ニュース 6月15日14:28)

 電線を爆発させるのがお得意の九州電力、いよいよ原子力発電所内で予行演習のようです。まずは送電線ではなく、照明用ケーブルと来ました。 ↓このページ見てください、いかに九電のパワーがものすごいものか。

 「マンホール爆発・道路が陥没した福岡県粕屋町の地下電線火災」(NAVERまとめHP)

 当ブログでは九電のこの特殊能力について既に警告を発して来ましたが (^_^;; →「お笑い!!(じゃ済まない)九州電力、電線大爆発!!」、いよいよ原発内で大爆発の起きる可能性が現実味を帯びてきました。
 かくして九電のストレステストは、現状全く不備です。あらゆる場面、あらゆる場所で、「その時、この場所で(あるいは他の場所で)、電線が火を吹いたら(爆発したら)」というシミュレーションが是非とも必要になります。


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【PAZ・UPZ・PPA】放射性ヨウ素の拡散:島根原発(1)鳥取・岡山・高松

2012-06-15
 ついにこのところの一連の作図も、最後の島根原発です。この原発、県庁所在地・松江にあります。松江市は当然、相当ひどい放射能汚染を覚悟しなければなりません。さてその先、どこまで汚染が広がるものか、それを考えるのが作図作業ということになるでしょう。避難計画等、まわりの各自治体はどうしなければならないのか、そのための参考図となります。

 放射性ヨウ素は、原発事故の際、もっとも早い段階で拡散する放射性物質とされています。また、放射性ヨウ素は、到達する以前に安定ヨウ素剤の服用が出来ればある程度被曝を抑えることができます。従って、予防的に原子力災害対策を行なうならば、まずもって対策を行なう必要性の高い放射性物質ということになります。放射性ヨウ素はどのように拡散するのでしょうか。
 NHK教育「ETV特集『ネットワークでつくる放射能汚染地図(5)埋もれた初期被ばくを追え』」(3月11日22:00~23:30)では、福島原発事故の際の、放射性セシウムとは異なる、放射性ヨウ素I-131の拡散状況について、測定記録の掘り起しとシミュレーションが行なわれていました。以前の記事では、そのシミュレーション画像(テレビ画面)をデジカメで撮影したものを掲載しましたが、そこから汚染域を抜き出し、島根原発の地図の上に重ねてみます。
 あらかじめ今回作業をまとめたものを掲載します。上段が西北西の風、下段が北北西の風の場合です。左が4時時点、中央が8時時点、右が10時時点です。

ヨウ素131島根まとめ鳥取・岡山

 以下、それぞれの図を見ていきましょう。

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平常時の防災対策!!

2012-06-14
 何かをやろうとしているのか、単なるアリバイ作りか、民主・自民・公明は「原子力防災会議」なるものを新設することで合意したそうです → 「民自公『原子力防災会議』で合意」(NHKホームページ 6月14日 12時22分)。
 報道ステーションの古館コメントでは、原子力規制庁があまり独立性高くなりすぎて政治家のコントロールが利かなくなると困るから、原子力規制庁を規制する場を作ったんじゃないか、といったようなニュアンスのことを言っていたような(流し聞きだったので、不正確ご容赦)。
 う~ん、この連中が集まって何やら協議してるとなると、どうせろくなことしてないんだろうな、としか思えませんが、セクハラ認定受けた ↓ 仙谷、


( ↑ ご覧のとおり、youtubeでは非公開化されました、こちらへ ↓
                  【ニコニコ動画】女性記者へのセクハラ発言認定 仙谷氏の訴え棄却

『平時からの訓練など、万が一の事故が起きた場合に行政として万全を尽くさねばならない。早急に新たな組織を立ち上げられるよう努力したい』と述べました」(上掲NHKホームページ)ということですから、そこは額面通りしっかりやってもらいましょう。

 とりあえず大飯原発再稼働に関して思いつく、「やるべきこと」は、次のような点ですかね。

1. 避難計画関連
 福井県を指導、わざわざ原発銀座へ突撃していくような避難計画を修正させる。まずは福井県に、滋賀・京都に対し頭を下げさせ、避難路を確保する。
 滋賀・京都の広域避難計画作成を援助、まず文科省を指導して、ちゃんとSPEEDI情報の利用を可能にする。次に、京都市140万人を含めて、最悪事態が発生した場合の避難者受け入れ先を確保する。
 さらに、大阪、愛知、岐阜等も避難計画立案の援助、ならびに、実行の際の支援体制を構築。

2. びわ湖汚染対策
 福井原発銀座で重大原発事故が起きた場合、びわ湖はまずどうにもならないくらい放射能汚染されると思われますので、関西圏の上水道用に別水源を確保する。

3. これは原子力規制庁の方の仕事かもしれませんが、オフサイトセンター、フィルター付きベント装置、防潮堤等、再稼働までにやっておくべきことをちゃんと実現する。

4. これも原子力規制庁の方の仕事かもしれませんが、大飯原発直下の破砕帯の調査をちゃんとやる。

5. でもって「原子力防災会議」は、破砕帯が本物であった場合に備えて、大飯原発・原子炉の即時撤去方法の検討、もしくは一時避難的移設先を用意しておく。

 ま、とっさに思いつくのはこんなところですので、仙谷政策調査会長代行、セクハラばかりしてないで、ちゃんとやっといてくださいね。


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「原発廃炉40年方針」放棄か、野田内閣

2012-06-14
 「民主・自民・公明の3党は、原子力の安全規制を担う新たな組織を設置するための法案を巡る修正協議で、原発の運転を原則として運転開始から40年に制限するとした規定について原子力規制委員会が速やかに見直すとした規定を盛り込むことで合意」(NHKホームページ6月13日18時4分)しました。

 既に電力業界の飼い犬としての本性を露わにした野田内閣、「目先の原発再稼働はともかく、長期的には脱原発依存」という姿勢を担保する最後の政策も放棄するようです。
 朝日新聞は、「『40年廃炉』明記、民自公が合意 見直しの余地も」(朝日新聞HP 6月13日23時44分)と、廃炉を明記した方に重点を置く、お気楽な報道です。しかし、「速やかに見直す」という合意内容は「見直す」ことが前提となっているわけで、今後はこれまでどおり、原子力規制委員会を原子力ムラが取り仕切り、原発延命を図っていくという構図にしか見えません。

 おっと、いよいよ各党合意となった記事では朝日も楽天的な調子はなくなり、淡々としたものとなりました → 「原子力規制法案、3党最終合意 9月までに規制委発足」(朝日新聞HP 6月14日11時53分)

 もともとやりたかったことを自民・公明が提案してくれて助かったというだけのことかもしれませんが、“なんでも丸呑み”野田内閣、こんな下品なドジョウに好きなようにさせておくとは、民主党、あまりにだらしなくないか?


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【PAZ・UPZ・PPA】防災参考図: 浜岡原発(3)浜松・名古屋・津

2012-06-13
 九州大学応用力学研究所・竹村俊彦・准教授・作成の玄海原発シビア・アクシデントの場合のシミュレーション、本ブログで何度も記してきた、福島では地形のせいで曲がった汚染地帯がまっすぐに伸びたらどうなるか、を示してくれる図と言えます。
 このシミュレーションは、福島原発と同じ事故が同じ日時に玄海原発で起きた場合、セシウム137がどう拡散するかを気象データをもとに計算したものです。赤い領域が「福島で避難が必要とされたレベル」とのことです。

 今回もひきつづき静岡県浜岡原発、ここにこのシミュレーションの図を重ねてみます。縦横比を調整し、玄海原発から50kmの距離円を基準とし、重ねあわせを行なっています。
 この地域の風向は、基本的には西風なのですが、東方向の風が吹くこともそれほど珍しいわけではありません。2011年5月なら、5・11・26・31日あたりは、東~東南東の風の日ということになります。このあたりの場合を考えて作成した重ねあわせ図が、以下の2枚となります。浜岡原発が福島級の事故を起こした場合、放射性セシウムの汚染状況はこんな状況に近い線になるかと思われます。

再稼働浜岡名古屋

 風速、降雨といった条件次第ですが、浜松市はもちろん、名古屋市も激しく放射能汚染され、避難必要地域となる可能性があります。
 更に風が東寄りとなった場合も作図してみました ↓ 

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国会事故調のことなど

2012-06-12
 民主党が作った福島原発事故「政府」事故調査委員会に対抗して、自民党が中心となって作った「国会」事故調査委員会(国会事故調)、菅前首相を批判する調子が強くなるのは当然ではありますが、「菅直人首相らの介入も、混乱の原因だと批判」(朝日新聞HP)というのは、いかさま無茶でしょう。

うつむくだけ
(西日本新聞6月12日朝刊)

 「(福島1号機の建屋が吹き飛び白煙が上がっているテレビ画面を見て) 『爆発しないって言ったじゃないですか』。菅の言葉に、3人掛けソファに座っていた班目は『あー』と前のめりに頭を抱えた。そのまま動かない。・・・略・・・《批判されてもうつむいて固まって黙り込むだけ 解決策や再発防止姿勢を全く示さない技術者、科学者、経営者》(下村のノートより)」
 何度も語られているシーンですが、途方に暮れていられる技術者・科学者・経営者は気楽なものです。最終責任者となる菅前首相は、なんとかしなければならなかったのです。まあ、勇み足や不手際がなかったわけではないでしょうが、専門家たちのこの体たらくでは、菅前首相が頭から湯気出し、怒鳴り散らして暴走しなければ、何も事態が進展しなかったでしょう。
 菅前首相がひとこと反論したくなるのも当然でしょう。

 「官邸が中心になって事故収拾に直接関与したのは異例と言えるだろう。/しかし、異例ではあるが、今回のような、東電も保安院も想定していなかったシビアアクシデント(過酷事故)が起きた状況においては、官邸として、そうせざるを得なかったのが現実であった。その事が、国会事故調に理解されていないとしたら残念である。」(菅直人公式ブログ)

 一方これに対し、東電の言い草はこんなです↓

 「東電、事故時の官邸介入を批判 『無用な混乱を助長』」(47ニュースHP 6月12日)

 ふざけた話です。官邸に詰めていた武黒一郎・東電フェロー、何してたんだ!?

 それにしても、もっと責任のあったこいつら ↓ 自分の為すべきことが何だか考える知能もなかったようです。

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【PAZ・UPZ・PPA】防災参考図: 浜岡原発(2)浜松・岐阜・甲府

2012-06-11
 九州大学応用力学研究所・竹村俊彦・准教授・作成の玄海原発シビア・アクシデントの場合のシミュレーション、本ブログで何度も記してきた、福島では地形のせいで曲がった汚染地帯がまっすぐに伸びたらどうなるか、を示してくれる図と言えます。
 このシミュレーションは、福島原発と同じ事故が同じ日時に玄海原発で起きた場合、セシウム137がどう拡散するかを気象データをもとに計算したものです。赤い領域が「福島で避難が必要とされたレベル」とのことです。

 今回もひきつづき静岡県浜岡原発、ここにこのシミュレーションの図を重ねてみます。縦横比を調整し、玄海原発から50kmの距離円を基準とし、重ねあわせを行なっています。
 この地域の風向は、基本的に西~南西風なのですが、2011年5月31日のように、最多風向・最大風速・最大瞬間風速ともに「東南東」の風という日もあります。まずはこのような場合です。

再稼働浜岡岐阜

 風速、降雨といった条件次第ですが、浜松市は深刻に放射能汚染され、避難必要地域となるでしょう。そればかりか、この汚染地帯、汚染状況の深刻な赤い領域(避難必要域)、岐阜市にまで達しています。
 ところで、あまりない風向とはいえ、2011年6月9日には、最多風向・最大風速・最大瞬間風速ともに「南南西」の風となっています。この場合、放射能汚染地域はどうなるでしょうか。とりあえず作成してみたのが次の図です。

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電力業界の飼い犬ですね、野田首相

2012-06-10
 一昨日(6月8日)の野田首相の記者会見、予想された内容とはいえ、そこまで堕ちたか、という内容でした。明らかに電力業界の代弁者に過ぎませんでした。

「数%程度の節電であれば、みんなの努力で何とかできるかもしれません。しかし、関西での15%もの需給ギャップは・・・」(官邸HP

 15%というのは関西電力の言い値で、検証対象だったはずですが、完全受け入れのようです。

「夏場の短期的な電力需給の問題だけではありません。化石燃料への依存を増やして、電力価格が高騰すれば・・・」(引用元同上

 電力会社が国際価格の1.5~7倍の値段で購入している化石燃料この高い燃料を使って発電すれば電力価格が「高騰」するのも当然です。その点を語らずに単に“化石燃料=電力価格高騰”と言うのは、電力業界の代弁に過ぎないということになります。もちろん現状では、時代遅れの低エネルギー効率の休眠火力発電所を動かして、発電している状態ですから、それも加わって、電力価格は「高騰」するでしょう。しかし、昨今のエネルギー効率の良い、コンバインドサイクル発電機は、原発の2倍の熱効率を誇り、発電原価は明らかに原発より安く済みます。ここに目をつけて東京都も動いています→「東京天然ガス発電所の候補地5カ所を決定」。“化石燃料による発電が原発より高い”というのは、電力会社の宣伝に過ぎません。しかも、その電力会社の原子力発電宣伝価格たるや、使用済み核燃料処理費や事故補償費・事故対策費などなどを含まない形で原子力発電コストを計算しており、さらに、自分たちで発表した工場出荷電力価格とくらべても遥かに低価格に偽装されています。さらには、使用済み核燃料=ごみを(実際には技術の実用化のめどさえ立っていない)核燃料再処理=高速増殖炉燃料の原料として計上するといった経理操作による偽装まで加わったものです
“でもコンバインドサイクル発電は、この夏に間に合わないでしょう”という突っ込みを入れてくる向きもあるかもしれません。しかし、注意深く、上の引用文を読んでください。「夏場の短期的な電力需給の問題だけではありません」・・・つまり、野田首相は、この夏の問題としてではなく、長期的な問題として“化石燃料による発電は割高”と言っているのです。電力会社の宣伝塔としての立場が明確です。


 それにしてもこの記者会見、あまりに稚拙な内容で、野田首相(および下書き書いた人間)の無能さが滲みでています。ここでなされた主張と、理由付けについて整理してみましょう。

主張1. 夏場までの再稼働が必要
 理由 関西地域における夏場15%の需給ギャップ

主張2. 夏場以降も原子力発電が必要
 理由 (1)電気料金の高騰回避 (2)エネルギー安全保障 

 どれもまったくなってない話です。
 主張1.に関する理由付けが事実上関西電力提示データだけというのは、政策判断上、大きな問題があるでしょう。利害関係者の一方の主張だけで判断したということですから。首相の判断理由として余りにお粗末です。
 主張2.については、
 (1)について、これも様々な審議会で検討中の事項で、実際に“高騰”するかどうかは分かりません。発電原価として、コンバインドサイクル発電を始めとして、原発よりも安い発電方式がいろいろ考えられます。もちろん、原発を清算するには一定の(かなりの)資金を要しますが、それは電気料金への“上乗せぶん”であって、たとえ原発を再稼働したからといって免除されるものではありません(もしも原発推進派が望むように今後原子力発電を続けていったとしても、いずれは老朽原子炉の廃炉も核のごみ処理もしなければなりません。施設更新をするためだけでも、フランスのように、いずれ負担不可能な金額として背負わなければならない事態となります)。
 (2)については、外国から買うしかないウラニウムを使う原子力発電より、日本にあるエネルギー源を利用する再生可能エネルギー発電の方が、エネルギー安全保障において本質的にはるかに意味のある発電方式であるのは言うまでもないことでしょう。ごちゃごちゃ原発をいじっているよりも、さっさと再生可能エネルギー比率を3割程度に上げれば、原子力発電分くらいすぐに代替されます。この数値、ヨーロッパを見れば、数年で実現可能な数字と考えられます。


 ここまで恥ずかしげもなく電力業界の代弁を行なった野田首相、徹底的に批判されるべきでしょう。


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【PAZ・UPZ・PPA】防災参考図: 浜岡原発(1)静岡・横浜

2012-06-09
 九州大学応用力学研究所・竹村俊彦・准教授・作成の玄海原発シビア・アクシデントの場合のシミュレーション、本ブログで何度も記してきた、福島では地形のせいで曲がった汚染地帯がまっすぐに伸びたらどうなるか、を示してくれる図と言えます。
 このシミュレーションは、福島原発と同じ事故が同じ日時に玄海原発で起きた場合、セシウム137がどう拡散するかを気象データをもとに計算したものです。番組中のナレーションによれば、赤い領域が「福島で避難が必要とされたレベル」とのことです。

 今回は静岡県浜岡原発、ここにこのシミュレーションの図を重ねてみます。縦横比を調整し、玄海原発から50kmの距離円を基準とし、重ねあわせを行なっています。
 この地域の風向は、2011年のデータでは、最多風向で言うと、5・6・7・8月が「西南西」、1・2・3・4・10・11・12月が「西」ということです。基本的に浜岡原発で事故が起きますと、大抵の場合、放射性汚染物質は東方向に運ばれることになります。浜岡原発が福島級の事故を起こした場合、放射性セシウムの汚染状況は次の図やその次の図に近い線になると思われます。なお汚染状況図は、描かれた範囲が陸地側に来るように、裏返しています。

再稼働浜岡横浜

 風速、降雨といった条件次第ですが、静岡市から横浜市まで激しく放射能汚染され、避難必要地域となる可能性があります。
 もう少し風が南寄りに回り込んだ場合も作図してみました ↓ こちらの図のほうが静岡市のダメージが大きそうな図になっています。

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どうせ再稼働推進派どうしのチキンレースでしたから・・・

2012-06-08
 「“運転再開の必要性” 首相会見へ」(NHKホームページ 6月8日)
 「大飯再稼働説明、首相が今夕会見 必要性訴える」(朝日新聞HP 6月8日)

 野田首相、西川福井県知事に全面敗北しても、それでも原発再稼働したかったということでしょうか。今夕、原発の必要性を国民に訴えるそうです。
 さて、ただし、中長期的政策についてどう語るのか? 「長期的には脱原発依存」という旗まで下ろすことになれば、この政権、もう終わりでしょう。

 さあこれで橋下大阪市長、再浮上のきっかけを掴めるのか?
 「大飯再稼働『9月まで』 大阪府市専門会議、近く声明」(朝日新聞HP 6月8日)

 でも本当に重要なのは、こっちなんですけど

 「大飯原発下の断層『再度評価を』 原子力安全委員長が見解」(福井新聞HP 6月8日)

 「関西電力大飯原発(福井県おおい町)で敷地内を走る軟弱な断層(破砕帯)が動いて地表がずれる可能性があるとの専門家の分析について、原子力安全委員会の班目春樹委員長は7日の記者会見で『最新の知見が出たなら、原子力安全・保安院で評価をしっかりやり直すべきだ』との見解を示した」とのことです。こういう場合、再稼働一時停止を勧告する程度の権限も原子力安全委員会は持っていないのですかね? まあ、班目委員長以外の委員の意向もありますから、原子力安全委員会での意見取りまとめといった点でも、そういうことをするのは困難なのかもしれませんが。
 これ、再稼働差し止めを求めて訴訟を起こせるくらいの話ではないかと思うのですが。


【18:30追記】
 結局、逃げに終始しました、野田首相記者会見。「当面原発も必要」と「長期的には脱原発依存」とが、実際にはどうつながるのか、肝心なところは「8月に」先送りして、何も言わずに済ませました。
 しかし安全性に関して、「これまでに得られた知見を最大限に生かし」とか言ってるけど、その知見の中に、上記の「破砕帯」の問題は入っていないのですが・・・。


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原子力防災対策、何でこんなに不手際?

2012-06-08
 当ブログで何度も言及してきたSPEEDIの“立地自治体”外の利用、少なくとも30km圏には拡大されたはずなのですが・・・

 【PAZ・UPZ・PPA】SPEEDI利用範囲が拡大されました(2011年12月31日)

 しかし、しかし、30km圏、いまだに利用できないようです。

 「滋賀へSPEEDI提供せず 文科省今度は『規制庁待ち』」(東京新聞HP 6月7日)

 役所の論理というやつで(というよりもこの件では、野田内閣の原発再稼働方針に何かと楯突く滋賀県への嫌がらせっぽく見えますが)、SPEEDIの情報提供は“原子力規制庁が出来てからね~”だそうです。やればできるのにやらないという、こういうことが政府への信頼感を損なっているのですけどね・・・。

 「京滋の知事、大飯再稼働で政府に再提言提出」(京都新聞HP 6月6日)

 滋賀県と京都府、再び政府に要望です。「政府が示す『特別な監視態勢』に両府県を加えること」や、あくまで再稼働は時限運転にすることを要求しています。そりゃあ、SPEEDIの情報一つ提供しない国を相手にしていれば、ちゃんと組織内にイスを確保しなければ安心できっこないのは当然ですし、細野原発相も認めた通り安全基準が暫定なら、運転期間も暫定にして下さいと言うのも当然でしょう。
 政治的駆け引きは、まあみなさん政治家なのだから、いろいろやることはしょうがありませんが、地域防災対策くらい出来る状況(政府の持っているSPEEDI情報くらい見れる状況)にならないと、少なくとも地域住民から投票してもらわなければならない滋賀県と京都府の両知事は、絶対妥協できないでしょう。野田内閣、こういうところで誠意も見せずに、「地元に納得いただきたい」はないでしょう。

 一昨日には更に、大飯原発が破砕帯の上に建設されている可能性があることが報道されました。

 「【大飯原発、地表ずれる可能性】 『早急に現地調査を』 専門家指摘」(共同通信6月6日)
 「大飯原発、地表ずれる可能性 専門家『早急に現地調査を』」(共同通信6月6日)

 「原子炉直下の破砕帯が動いて地表がずれると、安全上重要な設備を損傷させる恐れがある」そうです。これはますます滋賀・京都、簡単には“再稼働OK”とは言えない状況です。

 「再稼働で首相と福井知事が会談も? 『要請あれば検討』と官房長官」(福井新聞HP 6月7日)

 西川福井県知事が頭下げに来るなら会ってやっても良いと、野田内閣。再稼働チキンレースに勝つつもりのようです。いや、だから、そういう政治的駆け引きをするのは、それ以前の問題が一定の解決を見てからにしてくれないかな。現時点では住民避難計画も、福島事故の検証も、ストレステスト(2次評価)も、原子力規制庁も何もできてないんですけど。(現在の原子力行政体制を作った自民党を良く言うつもりは全くありませんが、それでも自民党ならこういう場合、体裁だけは整えてから事に臨んでいたような気がするぞ・・・たとえば辺野古移転みたいにしょうもない案でも、移転のできる形式だけは作ってから交渉していたような。)


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【PAZ・UPZ・PPA】放射性ヨウ素の拡散:浜岡原発/静岡・浜松・横浜・名古屋・東京・岐阜

2012-06-07
 原発が100%安全と言えない以上、再稼働するならば、避難計画を準備する必要があるでしょう。当ブログで行なってきた放射性ヨウ素の拡散状況の重ねあわせ図、残るは静岡県浜岡原発と島根県島根原発ということになります。このところ太平洋側を北から順にやって来ましたので、これから浜岡原発をしばらく取り上げることとします。

 放射性ヨウ素は、原発事故の際、もっとも早い段階で拡散する放射性物質とされています。また、放射性ヨウ素は、到達する以前に安定ヨウ素剤の服用が出来ればある程度被曝を抑えることができます。従って、予防的に原子力災害対策を行なうならば、まずもって対策を行なう必要性の高い放射性物質ということになります。放射性ヨウ素はどのように拡散するのでしょうか。
 NHK教育「ETV特集『ネットワークでつくる放射能汚染地図(5)埋もれた初期被ばくを追え』」(3月11日22:00~23:30)では、福島原発事故の際の、放射性セシウムとは異なる、放射性ヨウ素I-131の拡散状況について、測定記録の掘り起しとシミュレーションが行なわれていました。以前の記事では、そのシミュレーション画像(テレビ画面)をデジカメで撮影したものを掲載しましたが、そこから汚染域を抜き出し、浜岡原発の地図の上に重ねてみます。
 あらかじめ今回作業をまとめたものを掲載します。上段が南西風、下段が南東風の場合です。左が4時時点、中央が8時時点、右が10時時点です。

ヨウ素131浜岡まとめ

 以下、それぞれの図を見ていきましょう。

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民主党にも原発再稼働慎重派がいる?

2012-06-06
 菅直人前首相の退陣以来、とても影が薄かった民主党内の脱原発依存系の声、ちょっと面白いタイミングで再起動です(再稼働じゃないよ)。

民主117人
(朝日新聞6月6日西部本社版朝刊)

 民主党の衆参両院議員117人が、大飯原発再稼働の再考を求める署名を野田首相に提出しました。当然のことながら、消費税増税法案の国会での採決を睨んで反野田姿勢を明確にする小沢グループとの連動でしょう。(こういう良いタイミング、これだけの数で出てくるというのは、小沢元代表の力ということですね・・・)。国会採決を睨めば野田首相、再稼働強行が、またやりにくくなりました。
 「与党内で反対論が強まっているにもかかわらず官邸側は強気だ。野田首相は5日、経団連の総会で『これから立地自治体のご理解をえるべく、最終的な努力をしていきたい』と述べ、再稼働の最終判断は近いとの見通しを示した」(上記記事)とのことですが、どこまで強気を押し通せるのか。強気の藤村官房長官の言葉も引用してありますが、まあ、西川・福井県知事の要求している“首相の中・長期的原発依存決意表明”、できないでしょう。

 どうする西川福井県知事? チキンレースやってる場合じゃないとばかりに、途端に「再稼働了承」なんて言い出すのではないでしょうか。一方で滋賀・京都は「地元」の件で態度を硬化させていますので、こちらもまた一揉めしなくてはならないかもしれません。

京都・滋賀県知事7提言
(朝日新聞6月6日西部本社版朝刊)

 「国会で審議中の原子力規制組織に、原発から30キロ圏を目安とする緊急時防護措置準備区域(UPZ)内の自治体を加えることを法で定めるよう要望。・・・略・・・再稼働の時期を電力逼迫時に限定することを要求している。」


 それにしても117名の ↓ この名簿、すごい内容ですね~。

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