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安倍政権、原発再稼働へ「政府一丸」

2013-05-31
 安倍政権は、原発再稼働へ「政府一丸」となって取り組むことを決定したそうです。

安倍政権原発前のめりb
(朝日新聞5月31日西部本社版朝刊)

 しかし原発が経済に役立たないことははっきりしています→「『安全か経済か』という議論の間違い」。ここで明らかにしたように、原発で儲かるのは、実際に原発に関係している人達だけで、他に波及効果はありません。
 この経済的にも役立たない原発を、あたかも経済に役に立つように言い立てるのはプロパガンダ = 政治的デマ宣伝です。その意味で、上掲の朝日新聞の記事の見出しも、立派にプロパガンダです。読者が、まるで原発が経済成長に役立つように誤認する可能性があります。

 原発が経済成長に役立たないことは、バリバリの自民党寄りの経済学者だって認識しています。で、その人、上の記事でピンクにマーキングしたところですが、→ またとちってるよ竹中平蔵!!


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【放射性ヨウ素131の拡散】女川原発だったら(8)秋田市

2013-05-30
 福島原発事故の際の放射性ヨウ素131による汚染状況図ならびに、放射能雲の広がり、非常に広大な地域に及ぶ放射能汚染の可能性を示唆しています(滝川雅之氏・鶴田治雄氏・岡野眞治氏の作成されたシミュレーション・・・NHKスペシャル「シリーズ東日本大震災 空白の初期被ばく~消えたヨウ素131を追う~」1月12日午後9時00分~10時13分 放送で紹介)。
 当ブログでは、汚染状況図と、ある一時点での放射能雲の広がり状況を重ね合わせた図など作成し、季節風との関係を考えてみたりしてみました。
 さてそこで、他の原発で重大事故が起きた場合どうなるのか、この時の“汚染状況+一時点での放射能雲の広がり”図を、他の原発に重ねてみることにします。
 今回は、防潮堤の高さ(建設予定)が浜岡を超えて国内最高高度となった女川原発です。そこまで津波の恐れが大きな場所に原発を建てておくのはやめたほうがよいと思うのですが・・・。
 この原発にヨウ素131汚染状況図を重ねてみます。事故が起きれば下図のようにもなりかねず、再稼働は勘弁願いたいものです。

ヨウ素131女川100

 ピンクの“放射能雲の広がり”は、あくまで2011年3月15日10時時点のもので、ゆらゆらたなびき広がる一瞬の姿ですから、「あ~、このあたりに放射能雲が掛かることもあるのだな」程度の意味ですが、気象・地形その他の条件によっては、このあたりまでホットスポットができる可能性があるということになるでしょう。また、汚染物質を含んだ気体は、一様に薄まるのではなく、濃いところと薄いところがマーブル状になって広がりますから、ちょうどピッタリのタイミングで、濃いところを吸い込めば、それなりの被曝をする可能性もあることになります。
 今回の図では、1万Bq/m^3hr以上汚染される青の領域、秋田市に達しています。


・背景とした地図はKenmapで作成した白地図です。フリーソフト作成者のT. Kamada様、ありがとうございます。


「NUMOについては反省してます」ってことなのか

2013-05-29
 経産省の総合資源エネルギー調査会・電気事業分科会・原子力部会・放射性廃棄物小委員会の本年度第一回会合が開かれました。今年は原子力資料情報室の伴英幸氏を委員に入れるなど、これまでの委員総入れ替えで、ちょっとはまじめにやるという話しですが、さあ、どんなものでしょうか。

 まずは放射性廃棄物をどこに捨てるのか、487億円もかけて、なんの成果も出なかった、経産省天下り組織「原子力発電環境整備機構(NUMO)」の不始末、とりあえず“反省”の姿勢は示したようです→「これまでの取組・制度の問題点」9頁「ご意見を踏まえた取組・制度の反省②・・・②NUMOは、国に従って立地活動等を行っていればよいとの意識が強く、処分場を自ら早急に見つけるとのインセンティブが不足していたのではないか。・・・」とあります。

 しかし全然変わっていないのが、核燃料サイクルについての立場。

核燃料サイクルの意義
参考資料 「高レベル放射性廃棄物処分について」(事務局提出資料)

 参考資料の中にちょろっと入っています(6~9頁)が、依然として「(1)エネルギー安定供給・安全保障」、「(2)廃棄物の現容・無害化」、「再処理等による放射性廃棄物による負荷の低減」と、三項目、記されています。
 しかしここまでバカなオウム返し、いつまでやってるツモリなのか。まず核燃料サイクルには技術的実現性がない上に、必要な金額が全く考慮されていないという、ソロバン勘定が使命の経産省にとって本来致命的なミスが繰り返されています。たとえ再処理に成功したって、他のエネルギー源の何倍もの価格になっては、安定供給も安全保障もあったものではないのに、その点については沈黙を貫き通すというご都合主義ぶりです。これが太陽光発電の話しになれば、すぐに「でも発電費用が高くつく・・・」と言い出すくせにです。発電に必要な金額を全く考慮しないなら、何十年も前から、太陽光のほうがよっぽど無尽蔵で、無害で、環境の負荷もなく存在しています。

 まあ、NUMOにしても、とりあえず「反省」と言っただけで、適切な処分が行われなければ何の意味ないわけですし(それを決するのは経産省で、小委員会の役割ではありませんが)、この小委員会、ホントに意味のある答申が出せるのか、監視していく必要があります。
 当日、会議で配布されたの資料類へのリンク → ここ


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【放射性ヨウ素131の拡散】女川原発だったら(7)山形市

2013-05-28
 福島原発事故の際の放射性ヨウ素131による汚染状況図ならびに、放射能雲の広がり、非常に広大な地域に及ぶ放射能汚染の可能性を示唆しています(滝川雅之氏・鶴田治雄氏・岡野眞治氏の作成されたシミュレーション・・・NHKスペシャル「シリーズ東日本大震災 空白の初期被ばく~消えたヨウ素131を追う~」1月12日午後9時00分~10時13分 放送で紹介)。
 当ブログでは、汚染状況図と、ある一時点での放射能雲の広がり状況を重ね合わせた図など作成し、季節風との関係を考えてみたりしてみました。
 さてそこで、他の原発で重大事故が起きた場合どうなるのか、この時の“汚染状況+一時点での放射能雲の広がり”図を、他の原発に重ねてみることにします。
 今回は、防潮堤の高さ(建設予定)が浜岡を超えて国内最高高度となった女川原発です。そこまで津波の恐れが大きな場所に原発を建てておくのはやめたほうがよいと思うのですが・・・。
 この原発にヨウ素131汚染状況図を重ねてみます。事故が起きれば下図のようにもなりかねず、再稼働は勘弁願いたいものです。

ヨウ素131女川-93

 ピンクの“放射能雲の広がり”は、あくまで2011年3月15日10時時点のもので、ゆらゆらたなびき広がる一瞬の姿ですから、「あ~、このあたりに放射能雲が掛かることもあるのだな」程度の意味ですが、気象・地形その他の条件によっては、このあたりまでホットスポットができる可能性があるということになるでしょう。また、汚染物質を含んだ気体は、一様に薄まるのではなく、濃いところと薄いところがマーブル状になって広がりますから、ちょうどピッタリのタイミングで、濃いところを吸い込めば、それなりの被曝をする可能性もあることになります。
 今回の図は、前回の汚染域を約180度、ぐるっとひっくり返してみました。反対側では汚染地域の幅は狭いのですが遠くまで強く汚染しています。山形市も10万Bq/m^3hr以上汚染される緑の地域に取り込まれています。


・背景とした地図はKenmapで作成した白地図です。フリーソフト作成者のT. Kamada様、ありがとうございます。


福島原発事故で200人が甲状腺ガンに!!

2013-05-27
 「放射能漏れで、室内の放射線量が上がっちゃったよ、ありゃ大変、換気扇、換気扇!!」と、漏れた放射能を屋外に放出しまくった日本原子力研究開発機構のJ-PARCでの事故、国際的な事故評価尺度のレベル1と暫定評価されました。「安全文化の欠如が見られる」とコメントされています。この機構、例の「もんじゅ」の件で、原子力規制委員会からイエローカードを出されたばかりこの機構の保有する全施設で放射性物質を扱うのを禁止する必要があるのではないでしょうか

 それはさて置き、福島原発事故についても、評価が行なわれています。

福島はチェルノブイリではない
(朝日新聞5月27日西部本社版朝刊)

 国連科学委員会の報告書案に盛られる内容として、福島原発事故の甲状腺被曝線量の総計は、チェルノブイリの1/30と見積もられるとされるとのこと。
 低線量被曝については、「これ以下では影響はない」と言い切れる閾値が存在するという立場と、「どんなに低くても、被曝量に応じてガン発生率が上昇する」という2つの立場があって、議論されていますが、閾値の存在は証明されていないようですので、後者の立場に立ってみると、200人、福島原発事故のせいで甲状腺ガンになった(今後なる)ということになります。つまり、上掲記事には「(6千人の甲状腺がんが出た)チェルノブイリ」という記述があります。福島はその6千人発ガンぶんの被曝線量の1/30ですから、200人です。この200人、低線量被曝で、確率的に発生するガンですから、原因が特定できない・・・ということで、ガンになり損ということになるでしょう。

 こういう状態(いつ癌になる“当たりくじ”を引くかわからない状態)に我々が置かれてしまうというのが、原発事故であり、さらには、事故がなくても、原子力利用を続ける限り一定の放射性物質は(「基準クリア」という名のもとに)放出され続け、やがて誰かは当たりくじを引くことになります。
 しかも、そういうことに対する緊張感が、日本原子力研究開発機構のような、現場には全くありません。
 実に危ないシロモノです、原子力は。早く廃絶すべきです。


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【放射性ヨウ素131の拡散】女川原発だったら(6)仙台市

2013-05-26
 福島原発事故の際の放射性ヨウ素131による汚染状況図ならびに、放射能雲の広がり、非常に広大な地域に及ぶ放射能汚染の可能性を示唆しています(滝川雅之氏・鶴田治雄氏・岡野眞治氏の作成されたシミュレーション・・・NHKスペシャル「シリーズ東日本大震災 空白の初期被ばく~消えたヨウ素131を追う~」1月12日午後9時00分~10時13分 放送で紹介)。
 当ブログでは、汚染状況図と、ある一時点での放射能雲の広がり状況を重ね合わせた図など作成し、季節風との関係を考えてみたりしてみました。
 さてそこで、他の原発で重大事故が起きた場合どうなるのか、この時の“汚染状況+一時点での放射能雲の広がり”図を、他の原発に重ねてみることにします。
 今回は、防潮堤の高さ(建設予定)が浜岡を超えて国内最高高度となった女川原発です。そこまで津波の恐れが大きな場所に原発を建てておくのはやめたほうがよいと思うのですが・・・。
 この原発にヨウ素131汚染状況図を重ねてみます。事故が起きれば下図のようにもなりかねず、再稼働は勘弁願いたいものです。

ヨウ素131女川60

 ピンクの“放射能雲の広がり”は、あくまで2011年3月15日10時時点のもので、ゆらゆらたなびき広がる一瞬の姿ですから、「あ~、このあたりに放射能雲が掛かることもあるのだな」程度の意味ですが、気象・地形その他の条件によっては、このあたりまでホットスポットができる可能性があるということになるでしょう。また、汚染物質を含んだ気体は、一様に薄まるのではなく、濃いところと薄いところがマーブル状になって広がりますから、ちょうどピッタリのタイミングで、濃いところを吸い込めば、それなりの被曝をする可能性もあることになります。
 今回の図は、ずばり仙台市です。10万Bq/m^3hr以上汚染される緑の領域、仙台市のほとんどにがかかっています。


・背景とした地図はKenmapで作成した白地図です。フリーソフト作成者のT. Kamada様、ありがとうございます。


電力自由化・規制緩和の展開が・・・

2013-05-25
 それにしてもこのごろ、事態は常に矛盾し、同時に正反対の方向に進むようです。

崩れる地域独占5月23日
(朝日新聞5月23日西部本社版朝刊)

 中部電力が茨城に発電所を作り、東電管内で電気を販売するそうです。地域独占体制を、電力会社自身が(この場合は金欠病の東電が)支えきれなくなっており、自ら体制崩壊を招いています。まあ、友社の助けを借りて急場をしのぎ、いずれ地域独占体制へ復帰しようとする布石とも見えますが。
 しかしそれでも、地域独占体制がほころびを見せていることは間違いなく、最早簡単には旧に復することはできない段階に来たという感はあります。
 これで電力自由化がどんどん進み、個人で、原発を使用していない発電会社から電気を買うことができるようになればよいのですが・・・

発送電分離今国会無理5月18日
(朝日新聞5月23日西部本社版朝刊)

 自民に手柄立てさせたくないから、電力システム改革法案に反対するって、民主党、ちょっと違うんじゃないか。


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【放射性ヨウ素131の拡散】女川原発だったら(5)仙台市南部~角田市方向

2013-05-24
 福島原発事故の際の放射性ヨウ素131による汚染状況図ならびに、放射能雲の広がり、非常に広大な地域に及ぶ放射能汚染の可能性を示唆しています(滝川雅之氏・鶴田治雄氏・岡野眞治氏の作成されたシミュレーション・・・NHKスペシャル「シリーズ東日本大震災 空白の初期被ばく~消えたヨウ素131を追う~」1月12日午後9時00分~10時13分 放送で紹介)。
 当ブログでは、汚染状況図と、ある一時点での放射能雲の広がり状況を重ね合わせた図など作成し、季節風との関係を考えてみたりしてみました。
 さてそこで、他の原発で重大事故が起きた場合どうなるのか、この時の“汚染状況+一時点での放射能雲の広がり”図を、他の原発に重ねてみることにします。
 今回は、防潮堤の高さ(建設予定)が浜岡を超えて国内最高高度となった女川原発です。そこまで津波の恐れが大きな場所に原発を建てておくのはやめたほうがよいと思うのですが・・・。
 この原発にヨウ素131汚染状況図を重ねてみます。事故が起きれば下図のようにもなりかねず、再稼働は勘弁願いたいものです。

ヨウ素131女川40

 ピンクの“放射能雲の広がり”は、あくまで2011年3月15日10時時点のもので、ゆらゆらたなびき広がる一瞬の姿ですから、「あ~、このあたりに放射能雲が掛かることもあるのだな」程度の意味ですが、気象・地形その他の条件によっては、このあたりまでホットスポットができる可能性があるということになるでしょう。また、汚染物質を含んだ気体は、一様に薄まるのではなく、濃いところと薄いところがマーブル状になって広がりますから、ちょうどピッタリのタイミングで、濃いところを吸い込めば、それなりの被曝をする可能性もあることになります。
 今回の図では、仙台市南部から角田市方向、白石市や蔵王あたりにも、10万Bq/m^3hr以上汚染される緑の地域がかかっています。一方、1万Bq/m^3hr以上汚染される青の領域、新潟県境を越え、村上市あたりで日本海まで達しています。


・背景とした地図はKenmapで作成した白地図です。フリーソフト作成者のT. Kamada様、ありがとうございます。


福岡県の地域防災計画では、緊急避難は500μSv/h以上!!

2013-05-23
 福岡県は、30日の会議で改定する地域防災計画において、原発事故時、避難を行なう放射線量の基準を定めるそうです。

福岡県地域防災計画避難基準
(朝日新聞5月23日西部本社版朝刊)

 注目すべきはその数値、緊急避難を行なうのは500μSv/h一週間以内に避難の「準備に入る」のが20μSv/h、とのことです。
 これって、福島事故だとどのあたりか? 以前作った図から、関係しそうな数値のある図を探してみました。

20111025192550afd_20130523183530.jpg
当ブログ2011年10月26日の記事より)

 いや、そもそもありません、500μSv/hなんて高濃度な汚染値。原発の近所だけということでしょうか。
 で、20μSvなら、この数字に近い19μSv/hというのが、ありました。上の図のピンクの地域、早川先生の地図に、私が文科省サイト見て描き加えた部分です。要するに、30km圏外の連中が避難することは想定していない、ということでしょうか。福岡県にとって、福岡市(50km圏だと福岡市中心部が含まれてしまう)の避難準備をしなければならないというのはムチャクチャ大変なので(まず不可能)、それを外すのにあまりに都合が良い基準のようです。
 さて、これが年換算だとどれくらいの被曝になるかというと・・・政府のホームページだと・・・・

> ●1年の間、屋外に毎日8時間、屋内に毎日16時間いると仮定した場合、
> 木造の建屋の遮蔽係数0.4を考慮して約20ミリシーベルトになるような
> 空間線量率は毎時3.8マイクロシーベルト(自然放射線による影響も含
> む。)である。
中略
> ●具体的には、
> 0.1マイクロシーベルト/時は、年間約0.5ミリシーベルト
> 0.2マイクロシーベルト/時は、年間約1ミリシーベルト
> 0.5マイクロシーベルト/時は、年間約2.5ミリシーベルト
> 1.0マイクロシーベルト/時は、年間約5ミリシーベルト
> 1.9マイクロシーベルト/時は、年間約10ミリシーベルト
> 9.5マイクロシーベルト/時は、年間約50ミリシーベルト
> である。

 おっと、このホームページの解説範囲を超えてます。まあ一番下、9.5μSv/hのほぼ2倍ということで、年間なら100mSv/y、ということで、1年いれば“ミスター100ミリシーベルト”山下教授にもお墨付きがもらえる、健康被害に十分な被曝線量と言うことになります。「1週間以内に一時移転する準備に入る」(上掲記事)なんて、悠長なこと言っていて良いのか?? 1年52週ということで、まあ、1週間で逃げ出せれば、2ミリシーベルト程度、一般のわが国の許容基準、年1ミリシーベルトの倍だから、その程度、我慢しなさいよ、ということか。もっとも、準備に入るだけだからな~、逃げ出すまでにはもっと掛かりそうだが・・・
 それにしても「毎時500マイクロシーベルト以上を観測した場合、数時間以内に住民を避難させる。避難できない入院患者らには屋内避難を求める」(上掲記事)って、屋内はそんなに被曝線量低いのか?? それに、そうだとしても長居はできないはずで、いずれ患者らの運び出しが必要になるはずだが、こんな汚染地帯へ、どうやって救出に行くつもりなのか??


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【放射性ヨウ素131の拡散】女川原発だったら(4)釜石・大槌・山田

2013-05-22
 福島原発事故の際の放射性ヨウ素131による汚染状況図ならびに、放射能雲の広がり、非常に広大な地域に及ぶ放射能汚染の可能性を示唆しています(滝川雅之氏・鶴田治雄氏・岡野眞治氏の作成されたシミュレーション・・・NHKスペシャル「シリーズ東日本大震災 空白の初期被ばく~消えたヨウ素131を追う~」1月12日午後9時00分~10時13分 放送で紹介)。
 当ブログでは、汚染状況図と、ある一時点での放射能雲の広がり状況を重ね合わせた図など作成し、季節風との関係を考えてみたりしてみました。
 さてそこで、他の原発で重大事故が起きた場合どうなるのか、この時の“汚染状況+一時点での放射能雲の広がり”図を、他の原発に重ねてみることにします。
 今回は、防潮堤の高さ(建設予定)が浜岡を超えて国内最高高度となった女川原発です。そこまで津波の恐れが大きな場所に原発を建てておくのはやめたほうがよいと思うのですが・・・。
 この原発にヨウ素131汚染状況図を重ねてみます。事故が起きれば下図のようにもなりかねず、再稼働は勘弁願いたいものです。

ヨウ素131女川25

 ピンクの“放射能雲の広がり”は、あくまで2011年3月15日10時時点のもので、ゆらゆらたなびき広がる一瞬の姿ですから、「あ~、このあたりに放射能雲が掛かることもあるのだな」程度の意味ですが、気象・地形その他の条件によっては、このあたりまでホットスポットができる可能性があるということになるでしょう。また、汚染物質を含んだ気体は、一様に薄まるのではなく、濃いところと薄いところがマーブル状になって広がりますから、ちょうどピッタリのタイミングで、濃いところを吸い込めば、それなりの被曝をする可能性もあることになります。
 今回の図では、10万Bq/m^3hr以上汚染される緑の地域、三陸海岸沿いに北上すると、釜石市、大槌町、山田町あたりまで達しそうです。また、1万Bq/m^3hr以上汚染される青の領域、福島市を完全に通り過ぎ、新潟県境を越えています。


・背景とした地図はKenmapで作成した白地図です。フリーソフト作成者のT. Kamada様、ありがとうございます。

壱岐、全島避難体制構築へ/でも何かヘン!!

2013-05-21
 長崎県は、壱岐の島(長崎県壱岐市)の島民を、玄海原発事故の際、県境を超えて福岡県に避難させる体制の構築に着手しました。佐賀県も、唐津市の住民の避難先を福岡県に確保する計画だそうです。

西日本130521
(西日本新聞5月21日朝刊)

 このこと自体は、当然やらなければならないことでしょう。「30km」なんて目安、いざという時は何の役にもたちません。30kmの外ということで壱岐の島の北部へ逃げたが、しかし逃げきれず、切羽詰まってしまうといった事態が生じることがないように用意しておかなければなりません。
 かつて作成した、重ね合わせ図でも見てみれば、どんなことになるか、事態は一目瞭然です。

想像壱岐

 さてしかし、問題は、福岡県に逃げても、それで本当に逃げきれるかどうか、怪しいものだということでしょう。九州大学・竹村・准教授によるシミュレーションです。

玄海2
(西日本新聞2012年5月11日朝刊)

 こんな状況でどうやって逃げればよいのか、「島で切羽詰まっているのと違って、博多港に上陸すれば、とりあえず逃走路はある」、というだけのことに過ぎないでしょう。というか、事態はもっと深刻かもしれません。福岡に逃げたところで、福岡人自身どうやって逃げるか右往左往しているところへ突入、といった状況であれば、まともに再避難できるかどうかも怪しくなってきます。
 もともと、先日人口150万人を突破した福岡市に、玄海原発は近すぎます。この人口が混乱状態に陥った時、事態は絶望的です。いったい行政はどう対処するつもりなのでしょうか。

 既に分かっているように原子力発電には、関係者に金が落ちるという以上の効用はありません身内で金をガメている九州電力や、一機関だけで事実上487億円もネコババした経産官僚一族を儲からせるためだけに、こんな危険を皆が背負わなければならないなんて、どう考えたっておかしくないか。


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【放射性ヨウ素131の拡散】女川原発だったら(3)いわき市

2013-05-20
 福島原発事故の際の放射性ヨウ素131による汚染状況図ならびに、放射能雲の広がり、非常に広大な地域に及ぶ放射能汚染の可能性を示唆しています(滝川雅之氏・鶴田治雄氏・岡野眞治氏の作成されたシミュレーション・・・NHKスペシャル「シリーズ東日本大震災 空白の初期被ばく~消えたヨウ素131を追う~」1月12日午後9時00分~10時13分 放送で紹介)。
 当ブログでは、汚染状況図と、ある一時点での放射能雲の広がり状況を重ね合わせた図など作成し、季節風との関係を考えてみたりしてみました。
 さてそこで、他の原発で重大事故が起きた場合どうなるのか、この時の“汚染状況+一時点での放射能雲の広がり”図を、他の原発に重ねてみることにします。
 今回は、防潮堤の高さ(建設予定)が浜岡を超えて国内最高高度となった女川原発です。そこまで津波の恐れが大きな場所に原発を建てておくのはやめたほうがよいと思うのですが・・・。
 この原発にヨウ素131汚染状況図を重ねてみます。事故が起きれば下図のようにもなりかねず、再稼働は勘弁願いたいものです。

ヨウ素131女川-20

 ピンクの“放射能雲の広がり”は、あくまで2011年3月15日10時時点のもので、ゆらゆらたなびき広がる一瞬の姿ですから、「あ~、このあたりに放射能雲が掛かることもあるのだな」程度の意味ですが、気象・地形その他の条件によっては、このあたりまでホットスポットができる可能性があるということになるでしょう。また、汚染物質を含んだ気体は、一様に薄まるのではなく、濃いところと薄いところがマーブル状になって広がりますから、ちょうどピッタリのタイミングで、濃いところを吸い込めば、それなりの被曝をする可能性もあることになります。
 前回の図は、10万Bq/m^3hr以上汚染される緑の地域が南はどこまで届くのかを意識して、重ね合わせを行なってみたものでしたが、今回は青の領域、1万Bq/m^3hr以上汚染される地域が南方どのあたりまで広がるものか、汚染図の角度を調整してみました。いわき市まで、といったところのようです。


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また経産官僚が八百長!!

2013-05-19
 内閣府に設けられた小委員会で、核燃料サイクル政策の検討が行なわれた際、背後で経産官僚や電力業界の談合が行なわれていたのは昨年の今ごろのことでした。当ブログでは、この談合がバレる前に、不自然な議論展開に怒り爆発(その1その2その3)、そして鈴木達治郎・小委員会座長も出席した“勉強会”という名の談合がバレ、細野豪志(当時)原発事故担当相からも厳重注意が行なわれるといった事態の後、スットコドッコイな番組を作ったNHKを批判したりしましたが、またです。

経産省八百長
(朝日新聞5月19日西部本社版朝刊)

 “民間提言”のシナリオを経産官僚が作成していました。どこまで続く経産省・八百長体質。
 487億円もかけて何もしなかった天下り組織「原子力発電環境整備機構(NUMO)」のように、血税を身内でネコババするための組織を原発関連で山ほど抱えている経産省(その一つ → ここ)、こいつらの反社会的行為に、グルになっている自民党政権は、何をするのか。たぶん口先の厳重注意さえ行なわないでしょう。よく見ておきましょう。


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【放射性ヨウ素131の拡散】女川原発だったら(2)浪江町・双葉町・大熊町

2013-05-18
 福島原発事故の際の放射性ヨウ素131による汚染状況図ならびに、放射能雲の広がり、非常に広大な地域に及ぶ放射能汚染の可能性を示唆しています(滝川雅之氏・鶴田治雄氏・岡野眞治氏の作成されたシミュレーション・・・NHKスペシャル「シリーズ東日本大震災 空白の初期被ばく~消えたヨウ素131を追う~」1月12日午後9時00分~10時13分 放送で紹介)。
 当ブログでは、汚染状況図と、ある一時点での放射能雲の広がり状況を重ね合わせた図など作成し、季節風との関係を考えてみたりしてみました。
 さてそこで、他の原発で重大事故が起きた場合どうなるのか、この時の“汚染状況+一時点での放射能雲の広がり”図を、他の原発に重ねてみることにします。
 今回は、防潮堤の高さ(建設予定)が浜岡を超えて国内最高高度となった女川原発です。そこまで津波の恐れが大きな場所に原発を建てておくのはやめたほうがよいと思うのですが・・・。
 この原発にヨウ素131汚染状況図を重ねてみます。事故が起きれば下図のようにもなりかねず、再稼働は勘弁願いたいものです。

ヨウ素131女川-R161

 ピンクの“放射能雲の広がり”は、あくまで2011年3月15日10時時点のもので、ゆらゆらたなびき広がる一瞬の姿ですから、「あ~、このあたりに放射能雲が掛かることもあるのだな」程度の意味ですが、気象・地形その他の条件によっては、このあたりまでホットスポットができる可能性があるということになるでしょう。また、汚染物質を含んだ気体は、一様に薄まるのではなく、濃いところと薄いところがマーブル状になって広がりますから、ちょうどピッタリのタイミングで、濃いところを吸い込めば、それなりの被曝をする可能性もあることになります。
 今回の図は、10万Bq/m^3hr以上汚染される緑の地域が南はどこまで届くのかを意識して、重ね合わせを行なってみたものです。原図が切れていますので、そこまでで終わるかは判りませんが、浪江町、双葉町、大熊町といったあたりまでは到達するようです。まあ、このあたりでは、この程度汚染が加わっても、特に意味は無いかもしれませんが。


・背景とした地図はKenmapで作成した白地図です。フリーソフト作成者のT. Kamada様、ありがとうございます。


廃炉って、なんぼのもんや?

2013-05-17
 原子力規制委員会による、敦賀原発2号機に対する事実上の廃炉勧告について、メディアはいろいろと報じています。
 ここでまず、読売新聞、

 「敦賀廃炉なら重い負担 関電、再値上げも」(読売新聞HP 5月16日)

 “廃炉なんてしたら、電気代が上がるぞ”と、いつもの恫喝です。廃炉しないで原子力発電やってたら、今度は核燃料再処理やら何やらで電気代は上がるんで、そっちと比べてくれ、と、思うわけですが、本日の ぽちたまみけ はちょっと違う。広い心で、廃炉の電気料金への影響、穏健に考えちゃいます。
 読売新聞のライバル、朝日新聞は、各電力の廃炉費用の一覧表を掲載しています。

電力会社損失額
(朝日新聞5月16日西部本社版朝刊)

 なおこの表の但し書きとして「経済産業省の試算など。2012年度時点ですべての原発を廃炉にすると決めた場合。各電力の損失額には、原発の核燃料の資産価値がなくなることでの損失なども含まれている」と記されています。
 “うわ、巨額!!”と、見えますが、さて、電力会社って、そもそもどのくらいの規模で商売してて、その売上高のどれくらいにこの額、相当するのでしょうか? そして、廃炉には時間がかかることも周知の事実なので、まあ廃炉作業に30年くらい掛かるとして、毎年の負担はどんなことになるのでしょうか? それが全部、電気料金の値上げに回ったとして、どんなことになるのでしょうか? 朝日新聞の表にちょっと付け加えてみます。

電力会社
(原発の基数)
原発の資産価値
(帳簿上の価格)
(億円)
廃炉費用の積み立て不足額
(億円)
すべて廃炉にした場合の損失額(資産価値がなくなった分と廃炉費用不足額)
(億円) (a)
売上高
(億円)
(b)
売上高に対する損失の比率
(a/b)
30年間で廃炉措置/損失補填した場合の値上げ率
({(a/b)/30}×100)
北海道(3) 2818 820 3790 5493 0.69 2.3%
東北(4) 3623 1504 4970 16633 0.30 1.0%
東京(13) 7297 4031 11495 50162 0.23 0.8%
中部(3) 2470 1428 3972 22385 0.18 0.6%
北陸(2) 2268 948 3135 4714 0.67 2.2%
関西(11) 3632 1460 6318 26065 0.24 0.8%
中国(2) 769 284 1533 10384 0.15 0.5%
四国(3) 1065 407 1784 5453 0.33 1.1%
九州(6) 2445 1021 4407 14449 0.31 1.0%
日本原電(3) 1864 409 2559 1445 1.77 5.9%
28251 12312 43963 157183 0.28 0.9%

データ出典 原発資産価値~廃炉損失額: 朝日新聞5月16日西部本社版朝刊
        売上高: 電力会社 売上高&平均年収ランキング(日本原電のみ日本原電HP)H.22年3月期決算

 う~ん、原発専業の日本原電は、廃炉したらその後の収入も会社もなくなっちゃうので、そもそも話が別なのですが・・・他の電力では・・・、売上高に対する損失の比率、30年計画ともなれば、なんてことない額じゃないでしょうか。確かに1年で償還するのは無理な額でしょうが、少なくとも、電気料金8%値上げ、なんていう話ではありません。
 そもそも電気料金8%値上げをしなければならなかったのは、前に検証したように、止まっている原発の維持費ですから、まずその分不要になった上での廃炉費用負担なら、現在の電気料金を値下げできることになります。

 問題は、会計上、廃炉決定した年に全損失額を計上しなければならないことで、その年に電力会社は債務超過になったりしますが、倒産しない保証のある電力会社ですから、なんらかの融資でしのぐことは十分可能でしょう。

 なお、日本原電の廃炉費用などは、電力各社の日本原電への株式投資状況・受電状況に応じて分担するほかありませんが、結局全体として(計)、0.9%の値上げですから、全く問題なく吸収可能です。

 えっ?? 「廃炉費用、こんな額じゃ済まないだろう」ですか? いや、だから、今日は広い心で、政府試算を信じましょう。これであなたも幸せだ~~。
 (ま、このリンク先の試算では廃炉費用15.1兆ですので、上の表の4倍弱ということで、0.9×4=3.6%程度の電気料金値上げ相当かな・・・依然として8%より小さく、今の電気料金に対し、お釣りが来る数字です)


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【放射性ヨウ素131の拡散】女川原発だったら(1)江刺・遠野・花巻

2013-05-16
 福島原発事故の際の放射性ヨウ素131による汚染状況図ならびに、放射能雲の広がり、非常に広大な地域に及ぶ放射能汚染の可能性を示唆しています(滝川雅之氏・鶴田治雄氏・岡野眞治氏の作成されたシミュレーション・・・NHKスペシャル「シリーズ東日本大震災 空白の初期被ばく~消えたヨウ素131を追う~」1月12日午後9時00分~10時13分 放送で紹介)。
 当ブログでは、汚染状況図と、ある一時点での放射能雲の広がり状況を重ね合わせた図など作成し、季節風との関係を考えてみたりしてみました。
 さてそこで、他の原発で重大事故が起きた場合どうなるのか、この時の“汚染状況+一時点での放射能雲の広がり”図を、他の原発に重ねてみることにします。
 今回は、防潮堤の高さ(建設予定)が浜岡を超えて国内最高高度となった女川原発です。そこまで津波の恐れが大きな場所に原発を建てておくのはやめたほうがよいと思うのですが・・・。
 この原発にヨウ素131汚染状況図を重ねてみます。事故が起きれば下図のようにもなりかねず、再稼働は勘弁願いたいものです。

ヨウ素131女川0

 ピンクの“放射能雲の広がり”は、あくまで2011年3月15日10時時点のもので、ゆらゆらたなびき広がる一瞬の姿ですから、「あ~、このあたりに放射能雲が掛かることもあるのだな」程度の意味ですが、気象・地形その他の条件によっては、このあたりまでホットスポットができる可能性があるということになるでしょう。また、汚染物質を含んだ気体は、一様に薄まるのではなく、濃いところと薄いところがマーブル状になって広がりますから、ちょうどピッタリのタイミングで、濃いところを吸い込めば、それなりの被曝をする可能性もあることになります。
 今回の図は、福島の汚染地域図をそのまま平行移動して重ね合わせてみました。同じ東北太平洋岸ということで、気象条件等似ているでしょうから、実際に事故った場合、最も“ありそうな”図ということになるでしょうか。10万Bq/m^3hr以上汚染される緑の地域、江刺市、遠野市、花巻市あたり、まっすぐ北上しています。


・背景とした地図はKenmapで作成した白地図です。フリーソフト作成者のT. Kamada様、ありがとうございます。


時代の流れと逆流と

2013-05-15
 既に方針は決定されていたことですが、原子力規制委員会は本日、2つの重要な決定を行ないました。

 1件目は、
 「もんじゅ運転再開の禁止命令決定 規制委、厳しい対応」(47ニュース=共同通信HP 5月15日 11:41)

 日本原子力研究開発機構、約1万点の点検漏れですから、抗弁のできる話ではないでしょう。ただしこの命令は、手続き的には、安全確保の出来る体制が整えば取り消される性格のものですから、恒久的措置ではなく、いずれ日本原子力研究開発機構は、もっともらしい機構改革の作文を行なう等の方法によって、もんじゅ再開を目指すでしょう。

 そして2件目は

敦賀活断層報告書
NHKホームページ 5月15日 15:54

 日本原電の敦賀原発2号機直下の断層、活断層認定です。これは活断層であることを否定する材料が出てこない限り覆らない、かなり恒久的な決定となります。やったぜ、島崎委員!!
 実際に廃炉にするかどうかは原電の判断ということになりますから、これからも原電は悪あがきするでしょうが、まあ、実際に動かせない原発をいつまでも持っているわけにも行かないでしょうから、そのうち何らかの動きが出るでしょう。もっとも、原電は敦賀と、地元同意が得られそうにない東海第二しか発電所を持っていない原発発電専業企業ですから、そう簡単に廃炉にするという判断を下すことはできないでしょうが。もちろん、グズグズしているうちに原電、倒産する可能性が高いですが・・・電力はどう支援するのだろう??

 さてしかし、事態は一方向にだけ流れるわけではなく、逆流も大きく渦巻いています。

 「『脱原発』抜本見直し=方針転換を明示-エネルギー白書」(時事通信社HP 5月15日16:07)

 先日の自民党に続いて、経産省も大っぴらに原発推進体勢の再構築に動いて来ました。

 逆流を止めるには、参院選で自民党を敗北させるしかないのですが、なかなか厳しい情勢です・・・。(intelやAMD、Nvidiaといった明確な輸入品はどんどん高くなるし、小麦などを使用した食料品やガソリン代も高くなる、しかも株や投資をやっていない者には恩恵はない、というとんでもない政策なのに、なぜ支持される?アペノミクス)


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【放射性ヨウ素131の拡散】島根原発だったら(9)兵庫県南部到達点

2013-05-14
 福島原発事故の際の放射性ヨウ素131による汚染状況図ならびに、放射能雲の広がり、非常に広大な地域に及ぶ放射能汚染の可能性を示唆しています(滝川雅之氏・鶴田治雄氏・岡野眞治氏の作成されたシミュレーション・・・NHKスペシャル「シリーズ東日本大震災 空白の初期被ばく~消えたヨウ素131を追う~」1月12日午後9時00分~10時13分 放送で紹介)。
 当ブログでは、汚染状況図と、ある一時点での放射能雲の広がり状況を重ね合わせた図など作成し、季節風との関係を考えてみたりしてみました。
 さてそこで、他の原発で重大事故が起きた場合どうなるのか、この時の“汚染状況+一時点での放射能雲の広がり”図を、他の原発に重ねてみることにします。
 今回は、住民から3号機の許可無効が訴えられている島根原発です。実際、県庁所在地そのものに原発がありますから、シビアアクシデントの場合、対策本部の立ち上げもままならないでしょうし、避難民の避難場所の確保も困難でしょう。
 この原発にヨウ素131汚染状況図を重ねてみます。事故が起きれば下図のようにもなりかねず、再稼働は勘弁願いたいものです。

ヨウ素131島根-105

 ピンクの“放射能雲の広がり”は、あくまで2011年3月15日10時時点のもので、ゆらゆらたなびき広がる一瞬の姿ですから、「あ~、このあたりに放射能雲が掛かることもあるのだな」程度の意味ですが、気象・地形その他の条件によっては、このあたりまでホットスポットができる可能性があるということになるでしょう。また、汚染物質を含んだ気体は、一様に薄まるのではなく、濃いところと薄いところがマーブル状になって広がりますから、ちょうどピッタリのタイミングで、濃いところを吸い込めば、それなりの被曝をする可能性もあることになります。
 今回の図は、兵庫県南部ではどこまで汚染地域が到達するのかを意識して、重ね合わせを行なってみたものです。10万Bq/m^3hr以上汚染される地域、加古川市の西端に到達です。


・背景とした地図はKenmapで作成した白地図です。フリーソフト作成者のT. Kamada様、ありがとうございます。


もんじゅ、停止命令!!

2013-05-13
 原子力規制委員会、やる時はやります(の、予定)!!

もんじゅ停止命令へ
(朝日新聞5月13日西部本社版朝刊)

 もちろん、それで止まったら廃炉しかなくなる、活断層問題ではなく、機器点検放置問題ですが、とにかく「停止命令」です。
 まあ、もちろん、もんじゅを運営する日本原子力研究開発機構は、点検マニュアルの作文をしなおしてお茶を濁す程度で運転再開を申請することになるでしょう。それで原子力規制委員会がGOサインを出すのか、それが次の課題となるでしょうが、とりあえず、原子力規制委員会、一仕事です。

 原子力規制委員会の田中委員長は、“ちゃんと襟を正すべきところで襟を正さないと、原発全滅しそう”だから頑張っているというところで、本音は“少なくてもいいから原発は維持したい”といったところですから、いずれどこかで、再稼働推進モードに入ってくるでしょう。だから油断はなりませんが、しかし、ま、とりあえずは襟を正そうというわけですから、襟を正してもらいましょう。
 そして実際、襟を正してもらわないことには、危なくってしょうがありません。なにせもんじゅは、水を掛けただけで水素爆発する金属ナトリウムのプールを抱えているわけですから、なにかあったら完全にアウトです。福島でやった放水さえできず、指を加えて見ているしかないことになります。

 しかしそれにしても、安全性をめぐっての組織立て直し問題は、非常に深刻な状況のはずです。一時期の日本航空、ここしばらくの三菱自動車、そして東京電力のように、一度事故った組織は、事故のないように立て直しを図っても、大抵また失敗を繰り返します。上から下まで、規則変更以上に意識変革をしないと、安全性は向上しません。
 本来は責任者を入れ替え、徹底的な組織改革を行なうことが必要です。しかし現在、原子力ムラは、とにかくどうやって原発を再稼働するかしか頭に無く、自分たちの都合を最優先するため、外部から人を入れるような状況にありません。また、外部の有能な人材は、有能であればあるほど、火中の栗を拾うような馬鹿な真似はしないでしょう。こんな状況下で、原子力規制委員会は事態をハンドリングできるのか、結局とても、危ない、危ない。

 政府・自民党が原発再稼働へ向けて一歩踏み出すときに、楯突くような決定を下すのは、原子力規制委員会自身の存続にとって危険な行動ですので、明らかに原発運営側に瑕疵のある機器点検放置問題から停止命令を開始するのはクレバーな選択だと思いますが、さて、次の命令が出せるのか、結局やっぱり、参議院選挙の結果が物を言いそうです。


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自民党、原発再稼働へ/参議院選

2013-05-12
 予想されていた筋書き通りですが、来ます。

自民原発再稼働
(朝日新聞5月12日西部本社版朝刊)

 この夏の参議院選挙で自民党が勝てば、原発再稼働が行なわれます。
 現在の小選挙区を中心とした選挙方式では、第一党は、普通に選挙すれば、勝ちます。何ごともなければ、自民党は勝つでしょう。
 対立軸を明確に作って、世論の大合唱を味方に付けない限り、対立政党は勝つことができません。原発再稼働Yes/Noで、国民に選択を迫るような選挙にすることができるか、が課題でしょう。こんな芸当を民主・海江田は実現することができるのか? むしろ、うかうかしていれば(たぶん対立軸を含むような決断は党内調整ができなくて動けなくなるのが民主党ですから、結局、うかうかするでしょう・・・結果)、みんなの党や維新に遅れを取ることになるでしょう。期待薄だな~。それにそもそも、海江田は経産相だった当時、経産官僚に丸め込まれて原発再稼働に邁進していた前歴もあるしな~。
 ならば、みんなの党は本気で電力自由化を推進できるのか、という方が現実味のある課題か・・・。しかし。維新は最早、原発推進勢力で、その維新と連合したがっているのがみんなの党という不安材料もあるし・・・。
 あ~、もう、泣いた海江田、また泣くなよ! とりあえず。

 まったくとんでもない状況となったものです。
 とりあえずバナー↓(ってか、画像のみ)

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【放射性ヨウ素131の拡散】島根原発だったら(8)鳥取から兵庫県へ

2013-05-11
 福島原発事故の際の放射性ヨウ素131による汚染状況図ならびに、放射能雲の広がり、非常に広大な地域に及ぶ放射能汚染の可能性を示唆しています(滝川雅之氏・鶴田治雄氏・岡野眞治氏の作成されたシミュレーション・・・NHKスペシャル「シリーズ東日本大震災 空白の初期被ばく~消えたヨウ素131を追う~」1月12日午後9時00分~10時13分 放送で紹介)。
 当ブログでは、汚染状況図と、ある一時点での放射能雲の広がり状況を重ね合わせた図など作成し、季節風との関係を考えてみたりしてみました。
 さてそこで、他の原発で重大事故が起きた場合どうなるのか、この時の“汚染状況+一時点での放射能雲の広がり”図を、他の原発に重ねてみることにします。
 今回は、住民から3号機の許可無効が訴えられている島根原発です。実際、県庁所在地そのものに原発がありますから、シビアアクシデントの場合、対策本部の立ち上げもままならないでしょうし、避難民の避難場所の確保も困難でしょう。
 この原発にヨウ素131汚染状況図を重ねてみます。事故が起きれば下図のようにもなりかねず、再稼働は勘弁願いたいものです。

ヨウ素131島根r-55

 ピンクの“放射能雲の広がり”は、あくまで2011年3月15日10時時点のもので、ゆらゆらたなびき広がる一瞬の姿ですから、「あ~、このあたりに放射能雲が掛かることもあるのだな」程度の意味ですが、気象・地形その他の条件によっては、このあたりまでホットスポットができる可能性があるということになるでしょう。また、汚染物質を含んだ気体は、一様に薄まるのではなく、濃いところと薄いところがマーブル状になって広がりますから、ちょうどピッタリのタイミングで、濃いところを吸い込めば、それなりの被曝をする可能性もあることになります。
 今回の図は、やはり冬の季節風としてありがちな北西風を想定して重ね合わせを行なってみましたが、前回よりも西風よりにしてみました。なお、汚染地域が海上よりは陸上側に来るように、汚染地域図を裏焼しています。風の通り道次第ですが、岡山県は全域、10万Bq/m^3hr以上汚染される可能性があるようです。また、さらにこの濃度の汚染域、北部では鳥取県・兵庫県を横断して京都府に達し、一方、兵庫県南西部も広範に汚染地域とするようです。


・背景とした地図はKenmapで作成した白地図です。フリーソフト作成者のT. Kamada様、ありがとうございます。


少し応援しておこう、原子力規制委員会

2013-05-10
 脱原発派からもあまり良いイメージを持たれていない原子力規制委員会。しかし、ここに頑張ってもらわないことには今にも原発再稼働が動き出してしまいます。茂木経産相の動きを見れば、原発推進派がいかにここを嫌っているか想像できる状況もあり、少し応援しておいた方が良いんじゃなかろうか・・・。
 特に、島崎委員の活動については、当ブログはかなり肯定的に見て来ました。引き続き、島崎委員は活躍中です。

東通見方変えず
47ニュースHP←デーリー東北 5月10日)

 先日、閉鎖決定を下されてはたまらないと、敦賀市長が「ちょっとタンマ」発言をした敦賀原発については、島崎委員の判断を、田中委員長も一応バックアップする体勢のようです。

 「規制委見解『遅滞なく集約』=敦賀原発『活断層』判断なら-田中委員長」(時事通信社HP 5月8日)

 しっかり頑張ってもらいたいものです。

 しかしそれにしても、福島の方じゃ相変わらず締まらない話が発生しています。

 「火災警報機で誤作動か=異常なし、3カ所で-福島第1」(時事通信社HP 5月10日)

 原発事故の福島第一で、火災警報が鳴り響いた、しかし、それは警報機の誤作動らしく、燃えていない・・・ところがどっこい、別の場所では黒煙がモクモク、エンジン発電機を止めたら煙も止まった、って、大丈夫か!? また燃えたりしないか??
 こんな現場で、事故処理は続くが・・・

 「1号機カバー撤去へ=プール燃料取り出し準備-福島第1原発」(時事通信社HP 5月9日)

 う~ん、核燃料プールの燃料取り出しのためにカバーを一旦撤去するって、まあ、その必要はあるのだろうけれど・・・。「原発の敷地境界や周辺市町村の放射線量について、東電は『ほとんど影響がない』と説明している」って、どこまで信じられるのか。いや、もちろん信じてないわけですが、“既に高線量ですから、さらに放射能漏らしたところで、測定値にそんな大きな変化はないですよ”ってところで、ほんとに「影響がない」とかだったりして??



PS. あっと、ここまでで、記事アップしたところで、NHKニュース

 「大飯原発活断層連動 関電は否定」(NHKホームページ 5月10日)

 島崎委員は、無視する関電に対し、活断層の3連動地震を想定した評価を要求し続けています。頑張れ、島崎委員!!


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【放射性ヨウ素131の拡散】島根原発だったら(7)香川県、徳島県境地域

2013-05-09
 福島原発事故の際の放射性ヨウ素131による汚染状況図ならびに、放射能雲の広がり、非常に広大な地域に及ぶ放射能汚染の可能性を示唆しています(滝川雅之氏・鶴田治雄氏・岡野眞治氏の作成されたシミュレーション・・・NHKスペシャル「シリーズ東日本大震災 空白の初期被ばく~消えたヨウ素131を追う~」1月12日午後9時00分~10時13分 放送で紹介)。
 当ブログでは、汚染状況図と、ある一時点での放射能雲の広がり状況を重ね合わせた図など作成し、季節風との関係を考えてみたりしてみました。
 さてそこで、他の原発で重大事故が起きた場合どうなるのか、この時の“汚染状況+一時点での放射能雲の広がり”図を、他の原発に重ねてみることにします。
 今回は、住民から3号機の許可無効が訴えられている島根原発です。実際、県庁所在地そのものに原発がありますから、シビアアクシデントの場合、対策本部の立ち上げもままならないでしょうし、避難民の避難場所の確保も困難でしょう。
 この原発にヨウ素131汚染状況図を重ねてみます。事故が起きれば下図のようにもなりかねず、再稼働は勘弁願いたいものです。

ヨウ素131島根-75

 ピンクの“放射能雲の広がり”は、あくまで2011年3月15日10時時点のもので、ゆらゆらたなびき広がる一瞬の姿ですから、「あ~、このあたりに放射能雲が掛かることもあるのだな」程度の意味ですが、気象・地形その他の条件によっては、このあたりまでホットスポットができる可能性があるということになるでしょう。また、汚染物質を含んだ気体は、一様に薄まるのではなく、濃いところと薄いところがマーブル状になって広がりますから、ちょうどピッタリのタイミングで、濃いところを吸い込めば、それなりの被曝をする可能性もあることになります。
 今回の図は、冬の季節風としてありがちな北西風を想定して重ね合わせを行なってみました。香川県は深々と、ほとんど徳島県境地域まで、10万Bq/m^3hr以上汚染される可能性があるようです。


・背景とした地図はKenmapで作成した白地図です。フリーソフト作成者のT. Kamada様、ありがとうございます。


現在進行中の災厄としての原発事故

2013-05-08
 なんかもう過ぎ去った話と思っている人がいるようですが(特に政府内に)、福島原発事故、まだまだ現在進行中の災厄です。

 「3号機で高線量がれき=毎時540ミリシーベルト・福島第1」(時事通信社HP 5月4日)

 放射能に汚染されまくった瓦礫、ごろっと、その辺に転がっています。
 漏れ続けている放射能汚染水も、どうにもならない、どんどん増加、という状態。

汚染水管理できず
(朝日新聞5月8日西部本社版朝刊)

 おまけに、この汚染水、右から左へ動かしただけで(動かさざるをえないんだけど)、それだけで、原発隣接地の放射線量がぐっと跳ね上がるという事態。

 「福島第1原発、汚染水移送で年6.9ミリシーベルト上昇」(福島民友HP)

 いったいどうやって対処していくのか・・・。
 こんな災厄の大元の原発、それでも地元は動かしたくてしょうがないようです。

 「断層報告書『原電の調査待つべき』 敦賀市長が結論急ぐ規制委批判」(福井新聞HP 5月8日)

 島崎委員にトドメの報告書を書かれてはたまらないと、敦賀市長は必死の抵抗です。しかしそれにしても、

 「また、原発から出る使用済み核燃料の中間貯蔵に関し『一貫して県外。大都市は原発でつくったエネルギーを消費して発展した。ごみの中間貯蔵を考えるのは当然』と指摘。都市部に立地する火力発電所などを貯蔵場所として検討すべきだとの西川知事の考えに『その通りだ』と同調した。」(上掲 福井新聞記事 部分)

 といった発言をしたそうです。
 勘違いも甚だしいものがあるようです。もともと、原発以外で発電したほうが安く済んだのであって、大都市は原発から恩恵など得ていないのです。都市住民が反対運動やっている中、電力会社どグルになって不良商品である原発製電気の押し売りを推進してきたのが、原発の「地元」じゃないですか。
 国や電力会社が異常に高額な補助金や寄付金を注ぎ込み、それが欲しくて各「地元」が手を挙げて原発誘致を行なったことは誰が見たって明らか。裏がなければ、あんな甘い汁、天から降ってくるわけないのは、大人なら誰でも判断できることです。旨い儲け話をでっち上げたのが政府・電力、そして、その片棒を担いできたのが「地元」というのは、あまりに明らかな構図です。搾り取られて来たのが都市住民で、搾り取って来たのが「地元」です。
 甘い汁に群がっておいて、今更「ごみはいや」で済むと思っているのでしょうか。しかも、そのくせ、まだ原発を動かそうなど、甘い汁を諦めきれない図々しい主張、こんなのが選挙で選ばれた市長や県知事ということは、敦賀や福井っていうのはこんな連中ばかりの嫌な土地なのか??
 こんな連中と同じ社会で付き合わなければならないとは、これもまた、現在進行中のひどい災厄です。


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【放射性ヨウ素131の拡散】島根原発だったら(6)岡山・高松

2013-05-07
 福島原発事故の際の放射性ヨウ素131による汚染状況図ならびに、放射能雲の広がり、非常に広大な地域に及ぶ放射能汚染の可能性を示唆しています(滝川雅之氏・鶴田治雄氏・岡野眞治氏の作成されたシミュレーション・・・NHKスペシャル「シリーズ東日本大震災 空白の初期被ばく~消えたヨウ素131を追う~」1月12日午後9時00分~10時13分 放送で紹介)。
 当ブログでは、汚染状況図と、ある一時点での放射能雲の広がり状況を重ね合わせた図など作成し、季節風との関係を考えてみたりしてみました。
 さてそこで、他の原発で重大事故が起きた場合どうなるのか、この時の“汚染状況+一時点での放射能雲の広がり”図を、他の原発に重ねてみることにします。
 今回は、住民から3号機の許可無効が訴えられている島根原発です。実際、県庁所在地そのものに原発がありますから、シビアアクシデントの場合、対策本部の立ち上げもままならないでしょうし、避難民の避難場所の確保も困難でしょう。
 この原発にヨウ素131汚染状況図を重ねてみます。事故が起きれば下図のようにもなりかねず、再稼働は勘弁願いたいものです。

ヨウ素131島根-50

 ピンクの“放射能雲の広がり”は、あくまで2011年3月15日10時時点のもので、ゆらゆらたなびき広がる一瞬の姿ですから、「あ~、このあたりに放射能雲が掛かることもあるのだな」程度の意味ですが、気象・地形その他の条件によっては、このあたりまでホットスポットができる可能性があるということになるでしょう。また、汚染物質を含んだ気体は、一様に薄まるのではなく、濃いところと薄いところがマーブル状になって広がりますから、ちょうどピッタリのタイミングで、濃いところを吸い込めば、それなりの被曝をする可能性もあることになります。
 今回の図は、原図を平行移動した上で、岡山・高松あたりに汚染地帯が懸かるとどうなるか、角度を調整してみました。岡山市はもちろん、高松市あたりまで10万Bq/m^3hr以上の汚染が達します。


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原子力安全委員会、完全無力化へ策動/茂木経産相

2013-05-06
 とうの昔にやってなければいけなかったのに、今頃になって福島事故の検証とか言い出したり、関電からは指示を全く無視されて相手にされていなかったり、最早どうでもいい存在と成り果てている原子力規制委員会、それでもしかし、原子力ムラからはやっぱり目障りな存在のようです。

別組織
(朝日新聞5月5日西部本社版朝刊)

 茂木経産相は“原発安全検証を行なう新組織”を“電力会社を中心として”設立することを示唆したそうです。
 記事中では、「基準を満たせば安全だと考える電力会社の体質を変える」とか記してありますが、そんなことになると考える人がいるでしょうか。普通に考えれば、逆でしょう。「電力会社基準で原発が動かせるよう、お手盛りの検証機関を作る」、これに尽きるでしょう。
 そして、そのターゲットは、似通った役割の他の機関の無力化です。「こっちの機関では安全と出ている」と主張することによって、他の機関(当然、原子力規制委員会です)の指摘を相対化することができます。
 さらには、資金・人員・情報収集力で国の原子力規制委員会を上回ってしまえば、原子力規制委員会は、単なる追認機関となるしかないでしょう。
 自民党原発推進内閣、実にけしからぬ策動です。


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【放射性ヨウ素131の拡散】島根原発だったら(5)愛媛・香川

2013-05-05
 福島原発事故の際の放射性ヨウ素131による汚染状況図ならびに、放射能雲の広がり、非常に広大な地域に及ぶ放射能汚染の可能性を示唆しています(滝川雅之氏・鶴田治雄氏・岡野眞治氏の作成されたシミュレーション・・・NHKスペシャル「シリーズ東日本大震災 空白の初期被ばく~消えたヨウ素131を追う~」1月12日午後9時00分~10時13分 放送で紹介)。
 当ブログでは、汚染状況図と、ある一時点での放射能雲の広がり状況を重ね合わせた図など作成し、季節風との関係を考えてみたりしてみました。
 さてそこで、他の原発で重大事故が起きた場合どうなるのか、この時の“汚染状況+一時点での放射能雲の広がり”図を、他の原発に重ねてみることにします。
 今回は、住民から3号機の許可無効が訴えられている島根原発です。実際、県庁所在地そのものに原発がありますから、シビアアクシデントの場合、対策本部の立ち上げもままならないでしょうし、避難民の避難場所の確保も困難でしょう。
 この原発にヨウ素131汚染状況図を重ねてみます。事故が起きれば下図のようにもなりかねず、再稼働は勘弁願いたいものです。

ヨウ素131島根-37

 ピンクの“放射能雲の広がり”は、あくまで2011年3月15日10時時点のもので、ゆらゆらたなびき広がる一瞬の姿ですから、「あ~、このあたりに放射能雲が掛かることもあるのだな」程度の意味ですが、気象・地形その他の条件によっては、このあたりまでホットスポットができる可能性があるということになるでしょう。また、汚染物質を含んだ気体は、一様に薄まるのではなく、濃いところと薄いところがマーブル状になって広がりますから、ちょうどピッタリのタイミングで、濃いところを吸い込めば、それなりの被曝をする可能性もあることになります。
 今回の図は、原図を平行移動した上で、愛媛・香川の両県に懸かるように回転してみました。このあたりまで10万Bq/m^3hr以上の汚染が達します。


・背景とした地図はKenmapで作成した白地図です。フリーソフト作成者のT. Kamada様、ありがとうございます。


どうなってんだ、原子力規制委員会

2013-05-04
 それにしてもこのところのニュースで唖然とさせられたのが、原子力規制委員会において、事故検証が“始まった”というニュース。

事故検証初会合
47ニュースHP 5月1日

 7月発表予定とやらの「新しい安全基準」、福島原発事故の教訓に立って制定されるのではなかったのでしょうか。今更、事故原因の検討開始です。これまで何やってたのでしょう? そして、これから始める検討で、どんな成果が7月の発表に盛り込めるというのでしょうか?

 そして、検討の結果、何かが解ったとして、何か意味があるのでしょうか?

 「大飯、活断層の連動『考えない』 関電、規制委の要請に応じず」(47ニュースHP 4月30日)

 電力は原子力規制委員会を舐めきっています。原子力規制委員会が「活断層の連動を考慮せよ」と指示しても、そんな指示、全く無視です。せっかく動いている大飯原発を止めろなどと言ったら、原子力規制委員なんぞ、自民党からクビ切られるだけ、と見切った関電、原子力規制委員会を完全に見下しています。

 やることも何やってんだかな~、なら、電力にも相手にされていない原子力規制委員会、当ブログではこれまで批判的なことなどもいろいろ書いて来ましたが、それよりも何よりも、そもそも、これ、どうするんだ? 原子力規制委員会、あってもなくても何の意味もない、という状態に既に突入しています。


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【放射性ヨウ素131の拡散】島根原発だったら(4)瀬戸内海一帯

2013-05-03
 福島原発事故の際の放射性ヨウ素131による汚染状況図ならびに、放射能雲の広がり、非常に広大な地域に及ぶ放射能汚染の可能性を示唆しています(滝川雅之氏・鶴田治雄氏・岡野眞治氏の作成されたシミュレーション・・・NHKスペシャル「シリーズ東日本大震災 空白の初期被ばく~消えたヨウ素131を追う~」1月12日午後9時00分~10時13分 放送で紹介)。
 当ブログでは、汚染状況図と、ある一時点での放射能雲の広がり状況を重ね合わせた図など作成し、季節風との関係を考えてみたりしてみました。
 さてそこで、他の原発で重大事故が起きた場合どうなるのか、この時の“汚染状況+一時点での放射能雲の広がり”図を、他の原発に重ねてみることにします。
 今回は、住民から3号機の許可無効が訴えられている島根原発です。実際、県庁所在地そのものに原発がありますから、シビアアクシデントの場合、対策本部の立ち上げもままならないでしょうし、避難民の避難場所の確保も困難でしょう。
 この原発にヨウ素131汚染状況図を重ねてみます。事故が起きれば下図のようにもなりかねず、再稼働は勘弁願いたいものです。

ヨウ素131島根-10

 ピンクの“放射能雲の広がり”は、あくまで2011年3月15日10時時点のもので、ゆらゆらたなびき広がる一瞬の姿ですから、「あ~、このあたりに放射能雲が掛かることもあるのだな」程度の意味ですが、気象・地形その他の条件によっては、このあたりまでホットスポットができる可能性があるということになるでしょう。また、汚染物質を含んだ気体は、一様に薄まるのではなく、濃いところと薄いところがマーブル状になって広がりますから、ちょうどピッタリのタイミングで、濃いところを吸い込めば、それなりの被曝をする可能性もあることになります。
 今回の図は、原図を平行移動した上で、マイナス10度ほど回転してみました。山陰・中国地方、そして瀬戸内海一帯に広範に汚染地域が広がっています。


・背景とした地図はKenmapで作成した白地図です。フリーソフト作成者のT. Kamada様、ありがとうございます。


電気料金値上げの5月

2013-05-02
 5月1日、九電と関電は電気料金を値上げしました。

 「関電と九電、1日に値上げ=家庭用を平均9.75%と6.23%」(時事通信社HP 4月30日)

 さてさてこの値上げ、妥当なものだったのか・・・九電について言えば、値上げとほぼ同時に怪しげな寄付金の復活を決めた九州電力の行動が、この値上げの不当性を証明しています。
 実際・・・

九電資材調達問題
(西日本新聞5月1日朝刊)

 資材調達費の4割強が随意契約。役員の天下り先で固めた九電一家、グループ企業への発注です。まだまだいくらでも合理化・正常化できる余地があります。
 しかも、それでちゃんと、一般企業からは調達できない特別な資材が調達できているかといえば、送電線は爆発する、原発のポンプのシャフトは折れる、といった体たらく。一家・関連企業で中抜きし過ぎて不良品の山じゃありませんか。
 電気料金不払い運動でも起こしたほうがいいんじゃないか。


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