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オツムの弱いメディア達「原発代替燃料で貿易赤字」のウソ2013年度版・・・元凶はアベノミクス

2014-04-21
 予定通り来ました、「“原発代替燃料で貿易赤字”のウソ」、2013年度版。
 ただし、メディアの報道の仕方、今回は微妙な様変わりです。

 「貿易赤字が過去最大13・7兆円 13年度、円安で燃料輸入額増」(47NEWS=共同通信 4月21日)

 本文中では次のように記します→「原発停止や円安進行で、火力発電の燃料となる原油や液化天然ガス(LNG)の輸入額が膨らんだ」。う~ん、こう書かれると間違っているとまでは言いにくい。
 産経新聞でさえ、“原発代替燃料輸入が増加した”とは書かず「輸出が伸び悩む一方、円安で輸入品価格が上昇し火力発電用の液化天然ガス(LNG)などの輸入額が大幅に膨らんだのが影響した」と書いています。
 そりゃあそうで、今回発表された貿易統計で記されているのは前年との比較ですから、既にあらかたの原発が停止している前年と比較して、原発代替用の燃料輸入量が今さら増加することはありません。
 かくして、各社とも今回報道では、「円安」と「原発代替燃料が高くついた」(高止まりしている)という2つの要素を盛り込んでいます。「原発代替燃料のせい」だけでは来ませんでした。もちろん、このほか、「中国から太陽光発電に使われる電池など電子部品の輸入が増えた」(NHK)など、その他の要因に、それぞれ言及もしています。
 ただし、どう読んでも、原発代替燃料が強く印象づけられるように書いてあるのは相変わらずのことです。
 さて、でも本当でしょうか??

 まず、事実です。

2013年度輸入量・額
財務省発表資料/税関HP 4月21日

 原油、LNGとも、ちょっとだけですが、輸入数量は増えました(1.5%と1.0%)。そして価額はそれぞれ、18.4%、18.2%と大幅な増加をしています。

 これを指して「東日本大震災後の原子力発電所の運転停止で火力発電用燃料の需要が高まったことなどから、アラブ首長国連邦(UAE)などからの原粗油が18.4%、カタールなどからの液化天然ガス(LNG)が18.2%増えた。」と、日経新聞は相変わらずのトンチンカンな“解説”をしています。
 なぜトンチンカンかと言えば、2つの点で判断を間違っているからです。

 1.原油もLNGも、発電用以外の用途があり、特に原油では、発電用途は15%に過ぎず、更に、原発代替分はその中の一部に過ぎない(もともと火力発電に使っていた部分も相当ある)。18%程度の輸入額増を原発代替燃料のせいであるかのように書くのは、著しく針小棒大な書き方である。

 2.今回の貿易統計発表の背景にある円安は21.1%に達しており、この効果で支払金額を26.7%増加させる効果がある・・・1/(1-0.211)≒1.267。輸入数量が変わらずドル建て原価も変わらない場合、輸入額は26.7%増えて当然なのに、(現実に輸入数量はちょい増なのだが)、18%程度の輸入額増で収まっているのは、むしろ、「極めて安く付いている」のであって、記述の方向性が逆である。

 以下、この2点について少し考えてみます。

 まず、第1点、輸入された原油の用途です。

石油用途2012年度
石油連盟『今日の石油産業2014』から)

 グラフにしておきます。
石油製品用途2012

 データは2012年のものですが、この年、既に震災前54基あった原発のうち、大飯原発の2基が一時再稼働されたのを除いて他の原発は止まっており、2013年と大きな違いはないと考えられます。→【原油輸入量のうち、発電用途は15.0%

 次にLNGの用途です。やはりデータは2012年度となっています。

ガス用途2012
(東京ガス「おどろき!なるほど!ガスワールド」から
 →【LNG輸入量のうち、発電用途は71.8%

 そして原発代替燃料と言えるのは、福島事故前の燃料使用量からの増分がそうであるとして、現在下記データベースでの最新の発表数値が2012年度ぶんですので、原発が動いていた2010年度の発電用燃料使用量を、やはり2012年度の数字と比較して・・・

2010年度 2012年度 2012年度消費量に占める対2010年増加分
 重油  kl 6,298,687 16,065,618 60.8%
 原油  kl 4,759,378 13,476,256 64.7%
 重油+原油  kl 11,058,065 29,541,874 62.6%
 LNG   41,743,774 55,709,528 25.1%

電気事業連合会のデータペースより)

 →【発電用原油使用量のうち、原発代替燃料は62.6%。発電用LNG使用量のうち、原発代替燃料は25.1%。】

 ということで、今回の貿易統計の中で原発代替燃料とみなせるのは、

 原油 214,182千KL ×15.0%×62.6% ≒ 20111千KL
    14,842,674百万円 ×15.0%×62.6% ≒ 1兆3937億円

 LNG  87,732千トン ×71.8%×25.1% ≒ 15810千トン
    7,342,822百万円 ×71.8%×25.1% ≒ 1兆3233億円


 程度となります。
 合計すれば、原発代替燃料による貿易赤字増は2兆7千億円となります。
 全体の貿易赤字額が、13兆7488億円ですから、19.8%ほどが、原発代替燃料のせいと考えられます。逆に言えば、8割以上は、原発以外の理由で貿易赤字だということになります。

 さて、第2点めの論点、円安です。

2013年度貿易赤字概要
財務省発表資料/税関HP 4月21日

 確かに「輸入は原粗油、液化天然ガス等が増加し、17.3%の増加となった」と書いてあります。メディアはこの“まとめ”の言葉に準拠して、ああいったいい加減な記事を(この発表には「原発停止のせい」なんて言葉はないのに知ったかぶって)書いたのでしょうが、この文書には同時に「対前年度比: 21.1%の円安」とも書いてあります。
 お金の価値が21.1%下がれば、その安くなってしまった金で支払いをする時には、1/(1-0.21)≒ 1.267 となりますから、26.7%余計に払わなければならなくなります。
 輸入が17.3%の増加で済んだのは、買う量が減ったか、国際的な物価が下がったか、ということになりますが、数量指標は上の表「総額」の中で+2.4%となっていますから、主に後者の方だったことになります(まあ、安物を買うようになったというのもあるでしょうが・・・)。
 ところでこの輸入、かつての高かったお金で支払っていたらどうなっていたでしょうか。21%安く済みますから、84兆6053億円×(1-0.21)≒66兆7760億円だったことになります。つまりアベノミクス円安効果、輸入において17兆8千億円ほど高くついたことになります。
 さて一方、上の表によれば輸出は10.8%増えて70兆8564億円ということですので、アベノミクスで増加した輸出は、6兆9千億円ほどということになります。
 差し引きして、アベノミクスの決算、10兆9千億円の貿易赤字だということになります。全体の貿易赤字額が、13兆7488億円ですから、79.3%ほどがアベノミクスのせいであると考えられます。貿易赤字の8割がたに責任があったのはアベノミクスでした。

 今回の貿易統計の報道で、各メディアは「原発代替燃料と円安」という書き方ですが、その実態は、10兆9千億円の貿易赤字要因「円安推進アベノミクス」と、2兆7千億円の貿易赤字要因「原発代替燃料」、どういう比重で書くべきか、ものごとの軽重が分かっていないようです。メディアの経済記者というのは、実にオツムが弱い。


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コメント:
メディアでは原発停止が貿易赤字の原因であるかのような印象操作をしていますね。具体的な数字を出さず、燃料の輸入額が増加したと強調しています。臆面もなく原発再稼働が必要だと書く新聞すらある。
巨額の原発利権を考えれば政治やメディアの操作など容易でしょう。
マスコミに騙されるなと主張していた連中も、自分たちに都合の良い情報は鵜呑みにするのですから滑稽です。
[2014/04/23 07:13] | やはり #- | [edit]












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