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【PAZ・UPZ・PPA】原発防災対策“手抜き”地域再考: 玄海原発

2011-11-26
 原子力安全委員会が方針を出した、新しい原子力防災対策区域・地域。当ブログでは各地原発について見てきましたが、最初の方に取り上げた政令指定都市では、50km圏の“格下げ”前であったために、もとPPZ、のちPPAについて、あまり言及していませんでした。今回は最初に取り上げた佐賀県玄海原発です。この原発、1号機は特に危険な状態にありますので、入念な防災対策が必要です(と、いうか、早急な廃炉措置が必要なのですが)。
 原子力安全委員会が、“原子力災害に対してあらかじめ準備しておく必要のある地帯ではあるが、広さや人口が大きくて十分に対策を行き渡らせるのが無理そうだから、最初から重点地区にするのをやめた”という信じがたい理由によって、防災対策重点地域から除外した50km圏、PPA(元はPPZ)、重点対策区域外とされたわけですから十分な国の措置が取られるかどうかわかりません。既に予想されるのは、重点対策区域とされないので、必要な情報提供が国からなされない可能性です。50kmという距離は、まだまだ相当に危険な距離です。この点を意識しながら、玄海原子力発電所の予想される防災対策区域について見てみる必要があるでしょう。というか、福岡市、しっかりしてくれ~。このあたりに該当する自治体では、しっかりと認識し、自力で対策を考えておく必要があると思われます。(以下の地図は、クリックすると拡大します)

PPA玄海UPZ
〔PAZ(5km圏)予防防護措置域、UPZ(30km圏)緊急防護措置区域、PPA(50km圏)放射性ヨウ素防護地域〕

 各区域・地域の人口は次のようになります(地図上で行政区画をピックアップ。より重大な区域・地域にかかっている方に属すとして分類・・・鹿島市のように、市の多くの部分は無印でも、一部PPAにかかっていれば、PPAに分類)。
PAZ 予防防護措置区域
   玄海町        6,478
   唐津市        127,967

UPZ 緊急防護措置区域
   伊万里市       57,211
   長崎県松浦市     25,320
   長崎県壱岐市     29,516
   長崎県平戸市     35,423
   長崎県佐世保市    262,489
   福岡県糸島市     98,903

PPA 放射性ヨウ素防護地域
   神埼市        33,222
   佐賀市        238,210
   小城市        45,283
   多久市        21,707
   江北町        9,511
   大町町        7,441
   白石町        25,722
   武雄市        50,186
   嬉野市        29,052
   鹿島市        30,860
   長崎県佐々町     13,602
   長崎県波佐見町    15,059
   長崎県川棚町     14,694
   長崎県東彼杵町    9,178
   長崎県西海市     31,795
   福岡県那珂川町    48,737
   福岡市西区      188,085
   福岡市早良区     211,973
   福岡市城南区     128,844
   福岡市東区      288,536
   福岡市南区      248,411
   福岡市中央区     175,052

 玄海原発では、地方自治体のごく一部だけが対策区域・地域にかかっているケースが多々あります。PPAについて言えば、“柔軟に”範囲が定められるということですので、こういった地方自治体は原子力事故防災対策の実施段階では対策地域から外される可能性が大きいものと思われます。鹿島市、長崎県東彼杵町・西海市、福岡県那珂川町、福岡市南区・中央区といったところです。PPAに指定されないということは、手抜きどころか「何もしない」ということですから、50km程度という距離において、さらに危険な状況に放置されるということです。地方自治体・住民としては、より大きな努力が必要となります。ほんとにしっかりしてくれ、福岡市。

 原発事故対策“手抜き”地域“PPA”にかかる自治体に住む人口は、少なく見積もって1,321,127人(上記表PPA地域から、鹿島市、長崎県東彼杵町・西海市、福岡県那珂川町、福岡市南区・中央区を除いた合計)、多く見積もって1,865,160人(上記表PPA地域、神埼市から福岡市中央区までの合計)となります。実際はPPA、50kmでもまだ放射能汚染は深刻で、より広範な対策が必要と思われますが、少なくともこれだけの人々が、防災対策の手抜きという、危険に曝されています。

 PAZ・UPZ・PPAがどういう危険を背負い込むことになるかは、こちら

 特にPPA(旧PPZ)がどういう危険を背負い込むことになるかについては、こちらこちら

 PPZがPPAとなった経緯(防災対策「手抜き」「格下げ」となった経緯)については、こちら

 玄海原子力発電所で3.11福島原発事故級の事故が起きた場合どうなるかについては、こちら(九州広域)やこちら(福岡市)、こちら(佐世保市・佐賀市)、こちら(福岡市PP“Z”)。

・地図はKenmapによって作成させていただきました(http://www5b.biglobe.ne.jp/t-kamada/CBuilder/kenmap.htm)。T. Kamada様、ありがとうございます。具体的作業は、Kenmapで地図を作成するとともに、原発の位置(Wikipediaから緯度・経度のデータをいただきました--Wikipediaの記事作成者の方々、ありがとうございます)を中心とする距離円(5, 30, 50km)を作成し、フォトレタッチ・ソフトで着色しました。
・各地の人口はhttp://cpf.uub.jp/による最新推計人口です(2011年10月11日現在)。

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