お薦め記事

スポンサーサイト

--------
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
カテゴリ :スポンサー広告 トラックバック:(-) コメント:(-)
tag :

メディアの馬鹿さ加減(腹黒さ加減)が分かる、貿易赤字報道

2014-08-20
 本日、7月の貿易統計が発表になりました。相変わらず、アベノミクス円安のせいで円建て輸入額の高止まりが続き、一方、輸出は安倍が期待したようには健闘せず、貿易収支の赤字が続いています。少し前までは、どのメディアも「原発代替燃料のせいで赤字」と報道する異常事態でしたが、そろそろ状況を理解し始めたメディアもあるようです。
 ちょっと比較してみましょう。まず大馬鹿(もしくは電力利権からのおこぼれ貰おうとしている腹黒い)連中。

 「赤字は25カ月連続。欧州連合(EU)向けの自動車の伸びで輸出は増加に転じたが、火力発電用燃料の輸入増で減殺された。」(産経新聞HP 8月20日)

 「輸出が3か月ぶりに増えたものの、為替相場の円安傾向を背景に、原子力発電所の停止に伴う火力発電向け燃料の輸入額が増え、輸入も2か月連続で増加した。」(読売新聞HP 8月20日)

 「赤字幅は前年同月より縮小したが、円安で火力発電燃料の原油や液化天然ガス(LNG)の輸入額が膨らみ、貿易赤字は25カ月連続となった。」(共同通信HP 8月20日)

 「輸出では欧州や中国向けを中心に自動車が8.1%増、輸入では火力発電の燃料となる液化天然ガス(LNG)が7.4%増、原粗油が6.9%増だった。」(時事通信HP 8月20日)

 まず突出して馬鹿(腹黒)なのが産経新聞。「火力発電用燃料の輸入増」って、何考えてるんだ!? 実質的に原発が止まったのは2012年春のこと、2年も前の話。今さら火力発電用燃料輸入が増えるはずありません。(2012年5月5日、最後まで運転していた泊原発が停止。その後、大飯原発が一時再稼働するも、かつての原発54基態勢に対するわずか2基ですので、貿易統計上意味のある再稼働ではありません。)
 ということで読売新聞、「輸入増」と書かず「輸入額が増え」と書きました。でもしっかり「原子力発電所の停止に伴う」と書いています。
 この書き方がおかしいのは、電力用に使用されるのは原油で15%程度、LNGで70%弱ほどだということです。さらに、原発停止後の輸入増加分で言えば、原油で9ポイント程度、LNGでは現在輸入総額の8%程度と、原発停止による焚き増しと考えられるのは、原油・LNG輸入額の1割にも満たないのです
 このことを頭において、実際の今回発表を見てみましょう。

201407貿易統計
財務省発表資料 8月20日

 まず、輸入数量で見れば、なんと、原油の方はマイナスです。“発電用に輸入が増える”も何も、輸入数量は減っています。要するに単に値上がりしただけです。つまり、数量-2.7%で、価額の伸び率、6.9%ということで・・・、今回は、「対前年同月比:2.9%の円安」とのことですから、国際的な原油価格上昇の影響の方が大きかったようです。
 一方、LNGについては、数量5.7%の伸びで、価額7.4%の伸びですから、こちらはLNG国際価格ちょっと下がるも、円安がそれを上まわった、というところのようです。ですから今回発表の伸び率における(読売新聞がこだわる)原発停止の影響といえば、その一割弱ですから、0.5%(数量)~0.7%(価額)程度です。これであの記述とは、針小棒大もいいところです。まあ、既に原発停止したあと、2年も経って、1年前と比較して、原発による炊き増しぷんの伸び率がどうのこうのとゴチャゴチャ言っても始まらないのですが。え??、「だから原発停止前と比較して3.6兆円」ですか・・・財務省は1.6兆円と言ってますし、今回発表の話ではありませんから、今回はやめときましょう。(1.6兆円、月額にすれば1333億円、上の表と見比べてみましょう、どの程度の額か。)
 で、共同通信、「円安で火力発電燃料の原油や液化天然ガス(LNG)の輸入額が膨らみ」と、書きますが、原油輸入額の増加は国際価格の上昇が大きな原因だし、しかも原油の85%は発電用ではないのですから、この書き方はおかしいでしょう。LNGについて言えば、7割近くが発電用ですし、円安程度の輸入額増加も認められますが、そもそも輸入総額が原油の半分程度ですので、「増減寄与度」も0.7%と小さく、原油と抱き合わせにしなければ(そこが間違っているのですが)特筆するようなものではありません。
 時事通信、ちょっと巧妙です。「火力発電の燃料となる」が、読点の切れ目までしかかかってないと考えれば(つまりLNGにしかかかっていない)ならば、まあ、数字を並べただけ、ということになります。
 ただし、こういう書き方は、経済記事としてはあまり適切とは言えません。なぜなら、現在、発電分野では、LNGの使用量増加は貿易赤字削減効果を持っているからです。電力会社の頭痛の種は、燃費効率の悪い古い石油火力発電所です。で、これを効率の良い、LNG火力にリプレース中です。つまり、LNGの使用量が増えるということは、その増分以上、原油の燃料費を減らす効果があるのです。以前やってみた計算では、LNGの使用額がある額増えると、その額の54%相当、全体の燃料費が節約できます。ですから、「増えた」「増えた」と列挙するのではなく、「LNGの増加にもかかわらず、原油の輸入を減らすことはできなかった」といったふうに逆接でなければなりません。ま、発電は原油消費量の15%に過ぎないので、実際に効果が出るのは大変ですが。

 さて、ところで、そろそろこの馬鹿げた書き方(なんでもかんでも原発停止、あるいは電力分野のせいにする書き方)を変えたのが、次のようなところ、

 「一方、先月の輸入額は7兆1526億円と、去年の同じ月と比べて2.3%増加しました。/これは、サウジアラビアからの原油や石油製品、それにオーストラリアからの液化天然ガスなど、エネルギーの輸入額が増えたことが主な要因です。」(NHKホームページ 8月20日)

 「輸入額は2・3%増の7兆1526億円。消費増税後の消費低迷を受けて輸入数量は0・4%減だったが、円安で原油などの輸入価格が上昇した。」(朝日新聞HP 8月20日)

 「赤字額は前年同月から6.6%減ったが、7000億円程度と見込んでいた市場予測を上回る規模だった。燃料の輸入が増えた。・・・略・・・/貿易赤字は25カ月連続と過去最長を更新した。輸入額は7兆1526億円で2.3%増えた。液化天然ガス(LNG)やナフサといった石油製品など燃料の輸入増が目立った。」(日経新聞HP 8月20日)

 どこももう、「発電」とは書きません。地域へ行ったNHK、輸入数量減を指摘した上で円安・値上がりを記した朝日新聞、そしてちょっと怪しいですが「燃料」とだけ書いて、あとは何も書かない日経新聞、さすがに多少は事態を理解し始めたのなら良いのですが・・・ま、「燃料」とか「エネルギー」とか書けば、あとは読者が自動的に電力・原発と結びつけてくれると期待してやっているのかもしれませんが。


tag :
コメント:
EU向け自動車輸出って、元々それ程の量じゃあ無いいんだけど。アメリカ中国が増えなきゃ儲からないのが、今の自動車産業なんだけどなぁ。自動車が売がらないと裾野が広いから輸出金額も増えないのが本当の所だ。
まず突出して馬鹿(腹黒)なのが産経新聞なんですが、ここは経団連のお抱え新聞社ですから、原発動くか輸出できないと死活問題なんですね。その為のアベノミクスって訳ですな。
それにしても何所も彼処も燃料費がぁ、って言い続けるのに無理し過ぎで笑うしかないな。
国民もそう何時までもバカじゃあないよ。
[2014/08/21 03:14] | hotaka43 #mWyI0ZzU | [edit]












管理者にだけ表示を許可する
トラックバック:
トラックバック URL:

http://fkuoka.blog.fc2.com/tb.php/1263-09865af0

<< topページへこのページの先頭へ >>
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。