なんてわかり易いんだ、アベノミクス!!
2014-10-01
なんと言うか、凄いことになってきました日本の経済。「みずほ異例の賃上げ、今年2回目 11月から0.5%」(日経新聞HP 10月1日)
「企業保有株の含み益が16兆円余に」(NHKホームページ 10月1日)
「日銀短観 2期ぶり改善」(NHKホームページ 10月1日)
いやあすごい、景気が良くて良くてしょうがありませんね。
でも、しかし、です↓
「1世帯(2人以上)あたりの消費支出は・・・略・・・物価変動の影響を除いた実質で前年同月比4・7%減」(読売新聞HP 9月30日)
「サラリーマン世帯の実収入は、実質で5・4%減」(読売新聞HP 9月30日)
「鉱工業生産8月は予想下回る‐1.5%、出荷弱く減産追い付かず」(msn=ロイター 9月30日)
「日銀の個人景況感、2期連続悪化 生活アンケート、物価で負担増」(47NEWS=共同通信 10月2日・・・追加)
すごいすごい、景気が悪くてしょうがありません。
何でこんな矛盾したことになるのか、ま、上の日銀短観のニュース内容を見れば、すっごく簡単ですけど→「大企業の製造業の景気判断はプラス13ポイントと、小幅ながら2期ぶりに改善しました。/しかし、小売りなど非製造業や中小企業の景気判断は悪化し・・・」(NHKホームページ 10月1日)。
要するに金の回るところには回り、回らないところには全然回らず困窮化が進む、という二極分化です。
で、全体としてこの経済状況、プラスなのかマイナスなのか、と言えば、全体を均せば「サラリーマン世帯の実収入は、実質で5.4%減」(読売HP)なのですから、酷いマイナスでしょう。
いったいアベノミクスは何をやらかしたのか。官邸HPからです↓

(官邸HPから)
第一の矢「大胆な金融政策」、第二の矢「機動的な財政政策」、第三の矢「民間投資を喚起する成長戦略」とあります。身内からも実施できてるか疑問視されるような第三の矢(「日銀・黒田総裁、失速気味な「成長戦略」の重要性を強調」)はどうでもいいとすると、問題は「大胆な金融政策」と「機動的な財政政策」ということになります。
前者のキャッチフレーズは「異次元の金融緩和」ですから、金融関係は儲かってしょうがないはずで、冒頭のリンクのように、みずほ銀行が「異例の賃上げ」となるわけです。後者は公共工事・公共投資の受け皿となる企業が儲かってしょうがないわけで、2番目・3番目リンクのように大企業は大儲けというわけです。
これ、儲ける側に立てなかった者は不満に感じるとしても、世の中に儲けた人がいて、金をパーっと使ってくれれば(いや、まじめに投資してくれれば)それは悪いことではないと考える人もいるでしょうが(特にアベ支持ウヨとか)、“ちょ~っと待った”です。
なんのペナルティもなく、金融緩和・公共投資ができるならともかく、ここには重要なペナルティがあります。金融緩和も公共投資も、先立つもの、カネが必要です。どこから金を捻出しているのでしょう??

(日経新聞HPから)
黒田総裁になってから日銀資産、ウナギ登りです。「資産」と名が付いていますが、一番増えてる黄色の部分、「長期国債」です。つまり、国の発行した国債を日銀が買っている・・・日銀の刷ったお札と交換しているわけです。このお札が、みずほ銀行とかに回っているわけです。そりゃ景気いいよね~、・・・カラ景気!!
ま、国債は、日銀だけが買っているわけではありませんが、それも含めて、いずれは税金で返済するものです。

(財務省HPから)
↑先日も使った図ですけど、財務官僚、身も蓋もなく書いています「国債とは将来世代の負担」。
いや~、わかり易いなぁ~、アベノミクス。将来世代から金まきあげて、金融関係と大企業とでどんちゃん騒ぎしているだけなわけです。全体では「実収入、実質5.4%減」なのですから。・・・将来世代どころか、今の世代からもまきあげてますな。消費税は既に増税されましたし。
ついでに→「円、一時110円台=米景気期待で6年ぶり安値-東京外為市場」(時事通信HP 10月1日)です。
円の安値定着は、いよいよ日本経済が国際的な信用を失ったということですが、アベノミクス円安関係については既に書いています(「またも惨憺アベノミクス・・・GDP年率6.8%減」)ので本日は省略します。
(それにしても、官邸HPのアベノミクスの図、明らかにスーパーマンのパクリですね・・・アメリカ・コンプレクス丸出しです→「この反日勢力め」、とか書いてみたりして (^_^;; )
tag :