馬鹿さ加減をさらけ出す、経済紙、日経!!
2014-10-23
それにしてもメディア、バカだな~。プロパガンダ(政治宣伝、それもウソ八百)にしても、これほど見え見えにアホな話し、よく書けるなぁ。
(西日本新聞朝刊 10月23日)
貿易赤字の原因として一番に挙げられているのが「原発の長期停止で、火力発電の燃料油入額は依然として高水準で推移」と来ました。いや、いいですよ、火力発電用の燃料輸入額がそれなりにあることは確かでしょうから。で、いくらなのか。
電気事業連合会・電力中央研究所の計算で、原発代替燃料費は年額、2.5兆円とされています(ここからリンクされている先の論文見ると、2.5兆円~2.9兆円なんですが、このリンク元HPでは「最大2.5兆円」www)。これは電力業界が自ら認める数字です。今回の貿易統計発表は半年分の数字ですから、それに合わせて半期にすれば1.25兆円程度ということになります。なお、ほかの所の計算では、自然エネルギー財団なら年額2.4兆円、財務省なら年額1.6兆円です。まあ、経産省や自民党の年額3.6兆円という数字もありますが、それでも半期なら、1.8兆円程度ということになります。
さて、今回発表、2014年4~9月期の貿易赤字、5.4兆円です。1.25兆円÷5.4兆円≒23%、ということで、貿易赤字の77%は、原発代替燃料以外の原因によることになります。ちゃんと目を開けて記事書いてるのかぁ~。
貿易赤字の最大の原因は、アベノミクスが敗北し、壊滅状態の輸出が全く復活できていないというだけのことなんですけどね~。
で、他紙も↓こんなんです。
「貿易赤字は円安の進行や、原子力発電所の停止で火力発電所向けの燃料の輸入が高止まりしていることが大きい」(読売新聞HP 10月22日)
「円安が進んで輸入品の円建て価格が押し上げられたことに加え、火力発電用の液化天然ガス(LNG)の需要が伸びたためだ」(時事通信 10月22日)
「LNGは原子力発電所の稼働停止を受けて火力発電向けの燃料としての需要が高まった」(日経新聞HP 10月22日)
時事や日経は、上の西日本新聞記事よりもまた一段と馬鹿さ加減が増しています。なぜなら、LNGの輸入増は、貿易赤字の減少要因だからです。原発停止したのは2年半も前の話(2012年5月16日泊原発停止により事実上原発ゼロ)です。その後は特に火力発電量が増大する理由もなく(株価は浮かれても、生産活動は伸びてないんで)、LNGの使用量が増えるとしたら、燃費悪過ぎの石油火力発電を、燃費効率の良いLNG発電にリプレースしているからということになります。つまり、LNG輸入が増えれば増えるほど、発電用燃料の輸入総額は減少します。ですから、LNG輸入額の増加は、日本の貿易赤字を減少させるのであって、時事・日経のバカ記事どもが伝える貿易赤字増大原因というのとは、話が反対です。
大丈夫かよ、経済紙、日経!!
tag :