何を「見極める」? 枝野経産相
2011-12-28
福島原発事故、政府事故調査委員会の報告は出たものの、特にこれという新事実もなく、まあ、こんなものかというところでしょうか。さてしかし、九州ではいささか気がかりな事態が進行しています。なんと、九州電力の真部社長が辞任方針を明らかにしています。今までは九電の頑張りで、九州での原発再稼働は防がれてきたのに、もう頑張らないのか?
まあ、佐賀県知事の関与を認めないあたり、まだ無駄な突っ張りをしている様はとても滑稽ですが・・・。社長辞任まで来たら、何でも認めて、「さあ、みそぎは済んだ、原発再開!」となだれ込んで行く展開だと、猿芝居丸見えでみっともないですが、ありがちで、最も有効な方策のはずなのですが。
それはともかく、さあ、社長辞任をどう受ける、枝野経産相?

「九電の対応がトータルとして信頼回復に値するのか慎重に見極めていきたい」とコメントしたようですが、そうじゃなさそう。もともと野田首相は原発再稼働したくてうずうずしている。ただ菅前首相よりは慎重なので、すぐに本音をペラペラしゃべったりはしない(だから前原は閣外で政調会長)。この内閣は“融和、宥和”とか言いながら、いきなり八ツ場ダム建設にGOサイン出したり、消費税値上げを決めたりする内閣。
「見極めている」のはたぶん、これで世論が納得するか。我々としては声を大にして異議を唱えていく必要がある、といったところでしょう。
もっともこれは九州的には重要ですが、全体の流れとしては、さらに大きな展開が。
「発送電分離の検討本格化へ 電力制度改革の論点公表」
発電・売電の自由化がなされれば、原子力がほんとに安かったのか、市場が裁断を下すでしょう。さて、しかしそうなるか。政治状況、官僚状況、どう見極めるのか、枝野経産相。もっともこっちは、結論を出すのが2013年ということなので、それまで経産相でいる可能性は低いでしょうが。
そのほか、東電の方も大変のようです。
「東電に『実質国有化』含め検討指示 枝野経産相 2011-12-27」
「東電株は一時176円に下落、経産相が国有化を示唆」
「日経平均は小幅続落、国有化警戒で東電が10%超下落」
いやはや、いろいろ大変な年末です。
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