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【PAZ・UPZ・PPA】UPZも拡張必要: 東海第二原発

2012-03-03
 一昨日、グラっと来たのに思わず反応してしまったため、他の原発と掲載順が逆になってしまいました。東海第二原発の原子力災害対策地域についてです。
 原子力安全委員会・防災専門部会・被曝医療分科会は、2011年12月7日、放射性ヨウ素による甲状腺被曝を防ぐための安定ヨウ素剤の服用基準を、それまでの被曝線量100ミリシーベルトから50ミリシーベルトへと厳格化しました。これに対応して、それ以前に決定された原子力災害防災対策地域の地域割りも、変更があってしかるべきでしょう。当ブロクではしばらくPPA(放射性ヨウ素防護地域)50kmという範囲指定について、問題を提起してきましたが、改訂が必要なのは、UPZ(緊急防護措置区域)30kmも同じです。また、PAZ(予防的措置範囲)5km圏も同様です。
 あくまで概算ですが、5km、30km、50kmの各地点で旧基準の100mSv(ミリシーベルト)の放射性ヨウ素が検出された場合、そこからどこまで遠ざかれば(原発から離れれば)、新基準の50mSvまで低下するのか、計算して見ました。8km、50km、80kmというのが得られた結果でした。UPZ拡張必要域は、これまでのPPA(50km圏)と一致してしまいました。地域指定をこの程度に変更する防災指針の改訂が望まれます。
 さてしかし、原子力安全委員会が防災対策地域指定を拡張をすることがあるのでしょうか。現状では、かなり怪しく見えます
 我々としては、とりあえず具体的に、どの地域が該当するのか、理解しておく必要があるでしょう。自ら安定ヨウ素剤を用意するか、行政に働きかけるか、はたまた引っ越して逃げ出すか、人により取る手段は様々でしょうが、とりあえずは現状を認識することが大事でしょう。
 ということで、茨城県の東海第二原発について作図してみます。この原発の事故は、一昨日見たように、首都圏・関東地方に大きな影響を及ぼす可能性があります。万が一、福島第一原発のメルトダウン事故よりもシビアな放射性物質放出事故があれば、経済・政治・社会、あらゆる面で日本はアウトでしょう。
 とはいえ、国の想定は福島級の事故ですので、そこから考えてみた、原子力災害対策地域です。

新UPZ東海第二新f

 書きこまれた同心円の意味については、こちらを御覧ください。

 言うまでもなく、水戸市はUPZ(緊急防護措置区域)30km圏内です。宇都宮市は国の現在の方針から言えば、原子力災害対策の必要な地域に分類されませんが、被曝医療分科会の新基準から考えれば、PPAとされてしかるべきロケーションということになります。

 さてところで、当ブロクで何度も言及してきたように、滋賀県は、独自シミュレーションの結果、UPZを最遠地点42kmに設定しました。この42kmという数字と、この地点を100mSv/hとした場合、さらにどこまで遠ざかれば被曝医療分科会の新基準50mSv/hまで被曝線量が低下するかを概算した約70km(計算結果は68.91kmとなりましたが、もともとそれほどの精度はない概算結果ですので70kmとしておきます)という数字(UPZ拡張必要域)で、再度描き直してみた図が、次のとおりです。
新UPZ東海第二新(滋賀パターン)

 福島原発事故では、放射性物質の拡散は阿武隈高地と奥羽山脈とで妨げられました。そういった要素がないと、被曝医療分科会の新基準を持ち出すまでもなく、小美玉市・茂木町、あるいは北茨城市のかなりの部分もUPZとしての対策が必要ということになります。
 ここで更に被曝医療分科会の新基準を加味して考えれば、つくば市・宇都宮市・大田原市などもUPZとしての備えが必要ということになります。

 ところで、このマップは日本の原子力安全委員会の甘々な基準に合わせて作成したものです。世界保健機構(WHO)の、小児や妊婦、授乳中女性を対象とした安定ヨウ素剤服用基準に対応するための地図はこちらになります。


・地図はKenmapによって作成させていただきました(http://www5b.biglobe.ne.jp/t-kamada/CBuilder/kenmap.htm)。T. Kamada様、ありがとうございます。具体的作業は、Kenmapで地図を作成するとともに、原発の位置(Wikipediaから緯度・経度のデータをいただきました--Wikipediaの記事作成者の方々、ありがとうございます)を中心とする距離円を作成、これに着色しました。

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