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【PAZ・UPZ・PPA】放射性ヨウ素の拡散:川内原発(2)熊本・長崎

2012-04-18
 原発再稼働手続き、大飯原発、伊方原発、泊原発に次いで一次評価書の提出期日が早いのは九州電力の玄海と川内原発。今回は川内原発について考えてみる2回目です。

 放射性ヨウ素は、原発事故の際、もっとも早い段階で拡散する放射性物質とされています。また、放射性ヨウ素は、到達する以前に安定ヨウ素剤の服用が出来ればある程度被曝を抑えることができます。従って、予防的に原子力災害対策を行なうならば、まずもって対策を行なう必要性の高い放射性物質ということになります。放射性ヨウ素はどのように拡散するのでしょうか。
 NHK教育「ETV特集『ネットワークでつくる放射能汚染地図(5)埋もれた初期被ばくを追え』」(3月11日22:00~23:30)では、福島原発事故の際の、放射性セシウムとは異なる、放射性ヨウ素I-131の拡散状況について、測定記録の掘り起しとシミュレーションが行なわれていました。以前の記事では、そのシミュレーション画像(テレビ画面)をデジカメで撮影したものを掲載しましたが、そこから汚染域を抜き出し、川内原発の地図の上に重ねてみます。
 あらかじめ今回作業をまとめたものを掲載します。上段が南南西風、下段が南南東風です。左が4時時点、中央が8時時点、右が10時時点です。

ヨウ素131川内まとめ熊本・長崎

 以下、それぞれの図を見ていきましょう。
ヨウ素131川内熊本04時
3月15日4:00段階

 この地域、いろいろな風向きとなるようで、2011年4月27日午前は、南南西の風の時間帯が多くなっています
 福島原発事故では、3月14日から15日へと日付が変わるころ放射性物質が大量放出されていますので、4時間程度で、この状況へと拡散したということになるでしょうか。
 赤い地域では、子供の場合、汚染された空気を吸い続けると1時間で100mSv以上、甲状腺被曝をすることになります。それが黄色い地域なら10~100mSv、青い地域なら1~10mSvの被曝、といったところでしょう。黄色い部分でも、番組中のナレーションによれば「法令で定められた基準値の2500倍」ということですので、非常に深刻な汚染です。
 時間が経つと、これがさらに広がって行き、福島の拡散状況と同じであれば、8時には次の図程度になります。

ヨウ素131川内熊本08時
3月15日8:00段階

 熊本市がほとんど黄色い汚染地帯に入ってしまいます。さらに2時間ほど経つと、次の状況です。

ヨウ素131川内熊本10時
3月15日10:00段階

 阿蘇や九重の方まで黄色の汚染地帯が到達します。
 さて、風がもう少し東寄り、南南東・南風だった場合が、次のケースです。2011年4月7日や、2011年4月26日のような日です。

ヨウ素131川内長崎04時
3月15日4:00段階

ヨウ素131川内長崎08時
3月15日8:00段階

 黄色の汚染地帯が長崎市や佐世保市まで届いています。

ヨウ素131川内長崎10時
3月15日10:00段階

 玄海原発眼の前の唐津市まで、黄色の汚染地帯が到達しています。もちろん、風向きがちょっと違えば、佐賀市にも到達するでしょう。川内原発が本格的にクラッシュし、風向きが最悪の場合、このあたりまで影響が及ぶ可能性があるようです。福岡市さえ安泰とは言えないようです。


(図の説明) 背景とした地図はKenmapで作成した白地図です。フリーソフト作成者のT. Kamada様、ありがとうございます。


【補足】
 政府/原子力安全委員会による公式の放射性ヨウ素汚染地帯は → こちら
     (実際の測定で出てくる原発南側の汚染地域がほとんど捉えられていません)
 それを川内原発の地図に重ね合わせた図は → こちら



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