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問題先送りという小細工(電力会社延命策)/核燃料再処理

2012-05-09
 使用済み核燃料の処理方法、原発発電量15%の場合でも、直接処分が最安価という試算が出ました。これ自体は当然のことで、特筆すべきことは何も無いと言って良いのですが、異常なのは「留保案」なるものが、同時に提出されたことです。

西日本新聞20120508夕刊
(西日本新聞5月8日夕刊←共同通信

 「原発の使用済み核燃料を再利用する『核燃料サイクル』政策の見直しをめぐり、国の原子力委員会事務局は8日、政策の判断を先送りしたり、青森県六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場の操業を一時中断したりする『留保』の考え方を同委員会の小委員会に示した。」とのことです。
 国の原子力委員会事務局=経産官僚、必死です。とにかく核燃料サイクル政策が破棄されないよう、一時しのぎでも良い、先送りでもよい、とにかく何とか政策延命をと、なりふり構わぬ策動ぶりです。
 なぜここまで頑張らなければならないか、理由はあれしか考えられません。
 「燃えかす、廃棄物であるはずの、プルトニウムを、燃料、資産として計算」しているのが、現在の電力会社の会計です。以前当ブログで掲載した表で言えば、東京電力の固定資産11兆5千万円の中に含まれる「加工中等核燃料」7千億円のほとんどが、この燃えカスであると思われます。“使用済み核燃料は廃棄物ではない、再処理して高速増殖炉で使用する燃料となる”、という前提で、「資産」扱いされているのです。核燃料再処理=核燃料サイクルを止めることになれば、これが資産から消滅するばかりか、処分に多大の費用を要する厄介な負債になってしまいます。
 とりあえず前半だけ→ 736,264百万円 ÷ 11,530,300百万円 = 6.4%
 固定資産の6.4%が吹っ飛びます。
 更に(後半)、核燃料直接処分費用が重くのしかかってくることになります。
 東電は既に破綻していますから、「だからどうだ」ということもないかもしれませんが、他の電力会社はどうでしょう? 当然、東電よりも原発依存率の高い電力会社でより深刻な事態となります。
 更に言えば、現在の電気料金算定基準では、発電に必要とした「核燃料資産」が大きければ大きいほど、値段が上がる計算式になっていますから、電気料金も引き下げざるを得なくなります。(つまり、現在の電気料金は不当に高値設定されているわけですが、それはさて置き・・・)
 東電だけでなく、他の電力会社も企業破綻の可能性があるのではないでしょうか
 人によっては電力会社に同情する人もいるかもしれませんが、ここに同情の余地はありません。なぜならもともと、こういった会計方式は、実際は高くつく原子力電力を「安い」と見せかけて、実際は高い電気料金を利用者からがっぽりまきあげるための詐欺の仕組みだからです。

 さてしかし、それならば核燃料再処理を続けるしかないのではないか、と考える人もいるかも知れません。
 しかしまず、MOX燃料で燃やしたのでは、上の新聞報道の試算の通り、国民負担はどうやったって増えてしまいます。しかも再処理過程では、原子炉の外で放射性物質をこねくり回すわけですから、発電と比較にならないくらい大量の放射性物質汚染が発生します。それで、救われるのは電力会社の帳簿だけです。電力会社と経産省がやってきた粉飾決算(ゴミを資源と言ったばかりか、ゴミがあればあるほど電気料金が上がるシステムまで作られている)の尻拭いのためだけに、こんな金を出すなんてナンセンスです。私達のサイフ、そして日本の経済にも、「泥棒に追い銭」をするような、そんな余裕はありません。
 ならばやっぱりもっともっとぉ頑張って高速増殖炉を開発するしかないのか・・・それこそナンセンスです。高速増殖炉でも、かつて考えられたほどエネルギーが取り出せるわけではないことがわかっています。しかもそもそも日本には(人類には)その技術はありません。もんじゅは止まったままです。そして何よりも福島の教訓です。“事故った原発、最後は水を掛けるしかない”のですが、一次冷却材にナトリウムを使用した高速増殖炉ではそれができません。ナトリウムは水に触れるとこんなんです
 そしてそもそも、使用済み核燃料を再処理する技術もありません → 「延々19回も失敗続き」。

 もはや原発の粉飾決算の赤字を先送りする時ではなくて、精算する時です。
 そして、利用者に不当な高値で電気料金を売りつける原発電力供給システムと決別すべき時です。

PS.
 「留保は『選択肢と別』座長が見解」(共同通信)
 原子力委員会・核燃料サイクル小委員会・鈴木達治郎座長、さすがに先送りは議論の対象とならないとしました。判断を示すことが求められているのが委員会の立場ですから、先送りでは仕事をしなかったことになります。

 「核燃サイクル政策判断先送り案/原燃『適切でない』」(共同通信)
 ありゃ、再処理やりたい(というか、やらないと組織消滅の危機に瀕する)原燃も、“先送りは困る”そうです。


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[2012/05/09 21:15]
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