【PAZ・UPZ・PPA】防災参考図: 島根原発(2)岡山・高松・今治
2012-06-23
九州大学応用力学研究所・竹村俊彦・准教授・作成の玄海原発シビア・アクシデントの場合のシミュレーション、本ブログで何度も記してきた、福島では地形のせいで曲がった汚染地帯がまっすぐに伸びたらどうなるか、を示してくれる図と言えます。このシミュレーションは、福島原発と同じ事故が同じ日時に玄海原発で起きた場合、セシウム137がどう拡散するかを気象データをもとに計算したものです。番組中のナレーションによれば、赤い領域が「福島で避難が必要とされたレベル」とのことです。
今回も引き続き島根県島根原発、ここにこのシミュレーションの図を重ねてみます。縦横比を調整し、玄海原発から50kmの距離円を基準とし、重ねあわせを行なっています。
この地域、日本海側の常として、冬は西北西・北西・北北西の季節風が吹きます。次の図は北北西程度の風が吹いた場合です。

中国山地を風がそのまま(放射性汚染物質を含んだまま)乗り越えていくのか、ちょっとわからないものがありますが、また、風速、降雨といった条件次第ですが、重ねあわせ図としては(ちょっと見にくいですが)赤い汚染地帯、岡山・高松まで到達しているようです。気象条件次第ですが、場合によってはこのあたりまで、避難必要地域となる可能性があるでしょう。
この季節風、2011年2月の最大風速・最大瞬間風速が「北北東」で記録されたように、場合によっては北北東へと回りこむこともあるようです。この場合について作図してみたのが次の図です ↓ 。なお汚染状況図は、描かれた範囲がより多く陸地側に来るように、裏返しています。

高松市と同じく、“瀬戸内海の向こう”となる今治市でも、汚染地帯の赤い領域が僅かにかすっているように見えます。
・背景とした地図はKenmapで作成した白地図です。フリーソフト作成者のT. Kamada様、ありがとうございます。
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