原発問題は今や粉飾決算されていた不採算工場の処分問題
2012-06-19
発電単価評価や、それに加わる使用済み核燃料処理問題などでもはや隠しようもない、本当は高コストだった原子力発電、ならば原子力発電所は不採算工場ということになります。総括原価方式にしがみつき、人々から税のように電気料金を搾り取ることしか考えていない電力会社の思惑はともかく、わが国の電力政策の経営上の課題は、原発という不採算工場をどう処分していくか、ということになります。ハッハッハッ、計算しちゃった、経産省。

(朝日新聞6月18日西部本社版朝刊)
不採算工場を「不採算だから廃止・撤退」と認定しただけで、北海道電力、東北電力、東京電力、日本原電、即死(倒産)です。実際は、使用済み核燃料処理費用のような巨額費用が、ここでの計算に入っていないということですから、他の電力会社も無事では済まないでしょう。電力会社大量倒産時代の到来です。
こりゃ経産省官僚もビビるわなぁ。もちろん、これだけ来れば、金貸している銀行業界も連鎖倒産、さらには、わが国経済までひっくり返りそうですから、金融庁はもちろん、財務省、政府そのものもビビるわなぁ。
しかしです、「だから見なかったことにする」ってのは、オリンパス旧経営陣です。このまま原子力発電を続ければ、不良債権が積み重なっていくばかりです。今来ない原発処分費用は、いずれ利子付きで(粉飾決算されている赤字+増え続ける核廃棄物付きで)やって来ます。しかも不採算の原発を維持するという選択は、原発事故との背中合わせの、生命をかけての賭けだという、そもそも最初から何のためにそんな賭けするのか、意味わからないバカな選択でもあります。
どうやって原子力発電を終息させていくか、少しは鮮やかな手腕でも見せるつもりはないのでしょうか、バブル崩壊以後、鳴かず飛ばずの経産省(通産省)。ま~、ダメだろうけど。
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