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胡散臭さ全開、原子力規制委員会「放射性物質の拡散予測」

2012-10-25
 昨日、原子力規制委員会が公表した「放射性物質の拡散シミュレーション結果」、前回の書き込みで書いたように、極めて胡散臭いシロモノです。地形データを含んだシミュレーション・システム、SPEEDIがあるのに、なぜわざとそれを使わず、“地形データは計算に入っていない”稚拙な新たなシミュレーションを行なうのか、怪しさ満点です。このシミュレーションの説明書きには、“SPEEDIを使うと膨大な時間が必要となるため”と、書いてありますが、こんなこと、わざわざ書いてあるあたりが益々怪しい(pdf 3ページ、プレゼン文書2ページ)。被害の広がりについて検討する場合、一年すべて計算する必要なんてなくて、風速の強い日を選んで、その前後、計算してみれば良いだけのことなのですから。

 「重点区域『30キロ圏で十分』 拡散予測踏まえ規制委員長」(47ニュース10月24日)

 要するに、これが言いたかったので、辻褄合わせのための計算をしてみたということじゃないでしょうか。魂胆はミエミエ、原子力防災地域を30km圏に封じ込めるための計算だった、ということです。まあ、ただ、この計算方式でもどうにもならなかった原発がいくつか出てしまったことは、ご愛嬌でしょうか。

 「柏崎刈羽40キロ超も高線量 規制委が拡散予測公表」(47ニュース10月24日)

 公表された図を見ると、柏崎刈羽、福島第二、浜岡、大飯、で、100mSvライン、30km圏を超えています。そもそも、この“100mSv”という基準も、これで良いのか、“ミスター100ミリシーベルト”なみに怪しいのですが。

 このインチキ・シミュレーションの怪しさ、滋賀県の琵琶湖環境科学研究センターの山中直・環境監視部門長も言っています、「同じ数値でも単純比較できない。県と同等の条件設定の緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)による予測を出してほしい」(京都新聞10月25日)と。“ちゃんとまじめにSPEEDIで計算しろ”、ということです。

 というところなのですが、このインチキ・シミュレーション、もし読むとすればどう読んだら良いのか、一応記しておきましょう。
 このシミュレーションの計算方法は次のように説明されています

 「(原発)各サイトにおける年間の気象データ・・・略・・・から、放射性物質が拡散する方位、距離を計算。/そのなかで、拡散距離が最も遠隔となる方位(・・・略・・・)において、実効線量が線量基準に達する確率が気象指針(原子力安全委員会決定(昭和57年1月))に示された97%に達する距離を試算する。」(上でリンクした文書

 この「気象指針(原子力安全委員会決定(昭和57年1月))に示された97%」という文言、怪しいですが、気象指針の文書を見てみると、一応、例外的な気象状況3%を除いて考える、という意味のようです。
 さあ、ここをどう考えるか、です。要するに「一年のうち、3%を除けば、今回シミュレーションの範囲に収まる」ですから、これを妥当な基準と考える人もいるでしょう。一応、その3%において何が起きるか、記しておきましょう。ある報告書に次のような記述があります、97%をもっと厳しくした「99.5%において2倍程度であった」(pdf12ページ、報告書2-2ページ、最下行)。つまり、例外を0.5%と小さく考えると、この報告書で扱っていた数値は2倍になるとのことです。言い換えれば、99.5-97=2.5%は、予測の倍程度に収まり、0.5%は、それをさらに超える、ということになります。今回の放射性物質拡散のシミュレーションは正規分布曲線をモデルとした議論ですので、距離が2倍というわけではありませんが、3%のケースにおいて、今回シミュレーション範囲をかなり、はみ出してくることでしょう。
 でも、「いずれにせよ、例外的な3%の話しでしょ」、と思うかもしれません。ところが、実はそうではありません。今回の計算は7日分の被曝量を、初日の風向・風速が継続するとして計算しています(当ブログ前回記事で引用した朝日新聞記事内で解説されています)。これで365日の場合計算して、例外的な3%(核汚染が大きく広がってしまった3%のケース)を除外したということでしょう。でも、7日のうちに1日、例外的な強風日が挟まれば、拡散距離は、今回シミュレーションより遠方に広がる可能性があることになります。次の図のような場合、原子力規制委員会方式では、例外日は1日で、これは除外され、他の日はすべて平均値の放射性物質拡散状態ということになります。しかし、強風日を含む7日間は、前後7日間ずれまで、実は平均値を上回る汚染を記録することになります。強風日の拡散が含まれるからです。
13日間c
 つまり、例外は3%ではなく、最大3%×7ケース=21%に及ぶ可能性があるのです(風のない日が、3%の強風日を打ち消すように13日のうちに含まれたり、逆に例外的強風日が連続する可能性もあるので、21%よりは小さいかもしれないのですが・・・)。これはかなりの確率ではないでしょうか。

 原子力規制委員会、看板を付け替えても原子力安全・保安院と同じ、数字のトリックで国民を欺き、原発を推進しようとしています。


【訂正】ちょっと数え間違いをしていましたので、図とあわせて訂正いたしました(10/26 12:30)。


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