壱岐、全島避難体制構築へ/でも何かヘン!!
2013-05-21
長崎県は、壱岐の島(長崎県壱岐市)の島民を、玄海原発事故の際、県境を超えて福岡県に避難させる体制の構築に着手しました。佐賀県も、唐津市の住民の避難先を福岡県に確保する計画だそうです。
(西日本新聞5月21日朝刊)
このこと自体は、当然やらなければならないことでしょう。「30km」なんて目安、いざという時は何の役にもたちません。30kmの外ということで壱岐の島の北部へ逃げたが、しかし逃げきれず、切羽詰まってしまうといった事態が生じることがないように用意しておかなければなりません。
かつて作成した、重ね合わせ図でも見てみれば、どんなことになるか、事態は一目瞭然です。

さてしかし、問題は、福岡県に逃げても、それで本当に逃げきれるかどうか、怪しいものだということでしょう。九州大学・竹村・准教授によるシミュレーションです。

(西日本新聞2012年5月11日朝刊)
こんな状況でどうやって逃げればよいのか、「島で切羽詰まっているのと違って、博多港に上陸すれば、とりあえず逃走路はある」、というだけのことに過ぎないでしょう。というか、事態はもっと深刻かもしれません。福岡に逃げたところで、福岡人自身どうやって逃げるか右往左往しているところへ突入、といった状況であれば、まともに再避難できるかどうかも怪しくなってきます。
もともと、先日人口150万人を突破した福岡市に、玄海原発は近すぎます。この人口が混乱状態に陥った時、事態は絶望的です。いったい行政はどう対処するつもりなのでしょうか。
既に分かっているように原子力発電には、関係者に金が落ちるという以上の効用はありません。身内で金をガメている九州電力や、一機関だけで事実上487億円もネコババした経産官僚一族を儲からせるためだけに、こんな危険を皆が背負わなければならないなんて、どう考えたっておかしくないか。
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