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PAZ・UPZ・PPZの意味(2)実は100倍危険!

2011-10-28
 新しい原発事故対策の事前対策区域設定、PAZ、UPZ、PPZが、どういう地域なのかは、前回考えましたが、その外側はどうなるのでしょうか。引き続き、3.11福島原発事故をもとに考えることにしますが、ここでちょっと問題があります。

まっすぐ伸ばさない

 福島原発事故の放射能汚染地帯の広がりで最も濃い部分、福島第一原発から北西方向へ向けて伸びている高濃度地帯は、福島市直前でカクッと曲がり、南西方向へ方向転換します。これは放射性プルーム(放射能雲)がここで風向きの違う風に流されたということでしょうが、その原因は地形にあります。「福島第一原発事故直後の福島中通りにおける放射性物質の飛散状況はどのようなものだったか」の「⑥阿武隈高地と奥羽山脈にはさまれた地形が影響」に書かれているように、ここで山にぶつかった、あるいは、山に沿う風によって、方向が曲げられたことになります。今後の事故について考えてみるならば、今回の地形的な要因を抜いて考えないといけないでしょう。
 そこで、曲がった部分を丸く切り取ってくるっと回し、エイヤッと、貼り付けてみたのが次の図です。
まっすぐ伸ばすと

「2μSv/h以上」の汚染地帯が100km程度、「1μSv/h以上」の汚染地帯の飛び地が150km程度の位置に達することが分かります。
 今回の原子力安全委員会案は、

  予防的防護措置準備区域(PAZ)5km
  緊急時防護措置準備区域(UPZ)30km
  屋内退避、ヨウ素服用対策準備区域(PPZ)50km

 で、UPZとPPZの違いは「UPZ: 19μSv/h以上」、「PPZ: 8μSv/h以上19μSv/h未満」地帯を含む地域とみなせますので、その外側についても、同様に書いてみれば、次のようになります。

   55km圏  4μSv/h以上8μSv/h未満 地帯を含む
  100km圏  2μSv/h以上4μSv/h未満 地帯を含む
  150km圏  1μSv/h以上2μSv/h未満 地帯を含む

 それぞれの区域について、ICRPの勧告の1年間の人工放射能許容限界1mSv、および、原爆手帳交付基準2mSvとの関係を計算すれば、

   55km圏  5.2日でICRP許容限界 10.4日で原爆手帳交付相当 となる場所がある。
  100km圏 10.4日でICRP許容限界 20.8日で原爆手帳交付相当 となる場所がある。
  150km圏 20.8日でICRP許容限界 41.7日で原爆手帳交付相当 となる場所がある。

 以上は、あくまで空中で測定される放射線量による危険です。実際の危険は、これに飛散してきた放射性物質の影響が加わります。しかも、放射性ヨウ素については、ここで検討の対象として来た地図とは異なった飛散の仕方をすることが前述の文章の「⑤異なるヨウ素131の飛散挙動」で指摘されています。だからより危ないのか、ヨウ素などはそれほど考慮しなくて良いのか、よくわからないのですが、原子力安全委員会の案では、50km(PPZ)までを“ヨウ素服用対策準備区域”としています。

 ・・・ここでネット検索を進めていて、恐ろしいことが分かりました・・・

 原子力安全委員会が放射性ヨウ素について発表したことが新聞記事になっています。原子力安全委員会がSPEEDI(緊急時迅速放射能影響予測)システムで試算したという甲状腺内部被曝試算地図です。原子力安全委員会が、がヨウ素服用対策準備区域を50kmと設定した根拠の一つはこの試算でしょうか。ただし、この図で50km圏は、甲状腺内部被曝100mSv以上が基準であると読み取れます。これまで本ブログで空中放射線量を検討してきた際の基準、1mSvの100倍です。
 このケタの違いを見ると、原発事故事前対策区域の設定は、実は空中放射線量など関係なく、内部被曝だけで設定されたのかもしれません。そしてこの図に表れた数値が新しい原子力災害事前防災対策区割りの根拠の一つだとすると、たとえばPPZなら、前回書いた“2日と5時間でICRP勧告基準に到達”などといった事態よりも、2ケタ、100倍も危険だということになります。

 昨日、食品安全委員会が答申を出しました。人が一生涯で食品から受ける放射線の許容量を100mSvと定めるとのこと。100mSvは、一生涯ぶんという、そういう数字ですね。

 さらに100mSvの意味については、このブログ、とても参考になります(前回と今回、当ブログで一応の基準として使用したICRPの基準についての、批判的な指摘もあります)。

【11/16追記: 放射性ヨウ素からの被曝について計算して見ました・・・「78倍危険!」

〔以下は図の説明です〕
・図は、「早川由紀夫の火山ブログ」の「放射能汚染地図(四訂版)」Adobe CS3版(http://kipuka.blog70.fc2.com/blog-entry-418.htmlに掲載、リンク先はhttp://gunma.zamurai.jp/pub/2011/0911aimap.zip)を加工させていただきました。早川先生、ならびに協力者の皆様、ありがとうございました。なお、背景地図は電子国土によるとのことです。

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